コース別雇用管理の留意点(05年10月号)

コース別雇用管理の留意点

コース別雇用管理が、実際には男女別雇用管理となって、男女雇用機会均等法(均等法)に違反する事例が多く見られます。

コース別雇用管理とは、企画的業務や定型的業務等の業務内容や、転居を伴う転勤の有無等によっていくつかのコースを設定して、コースごとに異なる配置・昇進、教育訓練等の雇用管理を行うシステムをいいます。

均等法に違反するため避けるべき運用例としては、

@男女別に制度運営を行うこと、
A形式上は男女双方に開かれた制度となっているが、実際には男女別に運用すること、
Bコース等の各区分での募集・採用の際に、男女別で選考基準や採用基準に差を設けること、
Cコース等の各区分における配置・昇進、教育訓練等について、男女別で運用基準に差を設けること、
Dコース等で区分した雇用管理制度を導入、変更または廃止するに当たって、労働者をコース等の各区分に分ける際に、男女別で異なる取扱いをすること、

があります。

コース等で区分した雇用管理が実質的な男女別の雇用管理とならないよう留意すべき事項として、コース等で区分した雇用管理による人事制度の適正化、明確化のためには、労働者の意欲、能力、適性や成果等に基づいて処遇する制度であること、コース等の各区分における職務内容や処遇について、合理性や透明性を高めることが必要です。さらに、コース等の区分の新設、変更または廃止に際しては、男女ともに労働者の能力や成果等を十分評価し、それに見合った処遇とすることが必要です。

厚生労働省が作成した「男女間の賃金格差解消のための賃金管理及び雇用管理改善方策に係るガイドライン」では、次の事項を検討するよう企業に求めています。

@コース区分の決定を入社時に行うのではなく、採用後一定期間の職務経験後に労働者の意欲・能力・適性等に基づき決定すること。
Aコース転換の円滑化のための措置の導入。
B転勤の有無によるコース設定がキャリア形成上、必要であるかどうかの再検討。

各企業においては、コース別雇用管理制度およびその運用が、実質的に男女間賃金格差を生み出さないよう、制度改善していくことが求められています。