勤務時間中の株取引は処分の対象となるか(06年7月号)

勤務時間中の株取引は処分の対象となるか

◆就業中の株取引

最近、株取引を始める人が増えてきているようですが、一般的な株取引の時間は会社の就業時間と重なります。会社員が就業中に持ち株の値動きが気になってしまい、職場のパソコンや携帯電話を利用して株価をチェックした場合、処分の対象とすることはできるでしょうか。

◆就業規則で禁止する

就業中の株取引は、労働契約に基づく「職務専念義務」に違反する可能性が高いといえます。企業は、就業規則に定めれば、社員が勤務時間中に株取引を行うことを禁止することができます。他にも、私用メールなど、私的行為と判断できる行為については就業規則に定めて禁止するのが一般的となっています。

会社によって私的行為の許容範囲は異なりますが、繰り返し違反する場合には労働義務を果たしていないとして、解雇の要件に触れる場合もあります。株価のチェックや売買は、この私的行為に該当するといえます。

◆休憩時間の株取引は許されるか

では、休憩時間の株取引は認められるのでしょうか。
休憩時間は、自由利用の原則から、株価のチェックや売買も認められるように思えますが、職場のパソコンなどを仕事以外に用いることは会社の許可がないとできないという見方もあります。

最近では社員1人に1台のパソコンを貸し与える会社も多くなり、個々の従業員がパソコンを私的に利用しやすい状況にありますが、会社から貸し出されたパソコンを私的に使用する場合は会社の許可を必要とするとするのが望ましいでしょう。

◆会社側のチェック

会社が従業員のパソコンの通信履歴を見る際には、人格権などに配慮する必要があり、「目的に応じて社会的に相当な理由がいる」とされています。パソコンの私的利用などを未然に防止するためには、ネットへの接続状況をチェックできるように社内規程で定めておくなどしておくことが望ましいでしょう。