契約社員が業務災害で休業中の契約期間満了について(06年7月号)

契約社員が業務災害で休業中の契約期間満了について

◆契約社員が休業中の契約期間満了

契約社員(Aさん)が、仕事中に高所から転落して3カ月ほど入院することとなり、Aさんの入院中に契約期間が満了となるような場合、会社は、Aさんが休業中であっても予定通りに期間満了としてその後の更新を行わなくても問題はないでしょうか。

◆行政解釈では

労働基準法第19条第1項では、業務上災害による休業期間中とその後30日間について、労働者を解雇することを原則として禁止しています。

では、有期労働契約の期間満了日が上記期間中に到達する場合、その満了日をもって雇止めを行うことは同条違反となるのでしょうか。

この点について、行政解釈では、「一定の期間又は一定の事業の完了に必要な期間までを契約期間とする労働契約を締結していた労働者の労働契約は、他に契約期間満了後引き続き雇用関係が更新されたと認められる事実がない限りその期間満了とともに終了する。
したがって、業務上負傷し又は疾病にかかり療養するため休業する期間中の者の労働契約もその契約期間満了とともに労働契約は終了するものであって労働基準法第19条第1項の適用はない」としています。

◆有期労働契約の種類に注意

ただし一言で「有期労働契約」といっても、(ア)純粋な有期労働契約と認められる場合、(イ)期間の定めのない労働契約と同視できるような実態が認められる場合、(ウ)契約更新について労働者に合理的な期待が生じていると認められる場合の3つがあります。

(ア)の場合は期間満了とともにその契約は終了するため、解雇に問題はありません。
しかし、(イ)、(ウ)に該当する場合は、期間の定めのない労働契約と同様に、業務上災害で休業期間中とその後30日間は解雇できないこともありますので、注意が必要です。