人事労務の最新ニュース(2006年6月)

●米国政府、ホワイトカラーエグゼンプション制度導入を要請(6月29日 経済産業省)

米国側関心事項 より抜粋―(3)労働法制―

米国政府は、労働移動を促すことが組織の価値の極大化を図る上で重要であると指摘し、この観点から次の四点を挙げた。

第一に、米国政府は、確定拠出年金制度の拠出限度額の引き上げ、給与天引きではない従業員拠出を認めること、及び従業員が最適な投資戦略を決めることや適時、ポートフォリオのリバランスなどの適切な行動を確保することを助けるために、投資助言サービスを任意で利用できることを認めるよう要請した。米国政府はこれらの変更が確定拠出年金制度をより魅力的なものにし、従業員、事業主双方に利益があると述べた。

第二に、米国政府は、解雇紛争に関し、復職による解決の代替策として、金銭による解決の導入を要請した。

第三に、米国政府は、労働者の能力育成の観点から、管理、経営業務に就く従業員に関し、労働基準法による現在の労働時間制度の代わりに、ホワイトカラーエグゼンプション制度を導入するよう要請した。

第四に、米国政府は、労働者派遣法による規制については、限られた時間の仕事や職場(選択)の自由を希望する者を含む労働者により多く雇用の機会を提供する必要があるとの観点から、これを緩和すべきであると指摘した。

経済産業省 報道発表 2006年日米投資イニシアティブ報告書について
⇒ http://www.meti.go.jp/press/20060629012/20060629012.html

●会社側の再審査申し立てを棄却/スカイマークエアラインズ事件
 (6月29日 中労委)


スカイマークエアラインズが組合員の有期契約から正社員への切り替えなどに関する団体交渉に応じなかったのは不当労働行為だとして、スカイネットワーク(航空一般労組)から救済の申立てがあった事件で、中央労働委員会は6月29日、会社側による再審査申立てを棄却する命令書を交付した。会社は団体交渉に誠実に応じる必要があったとの判断を示している。

スカイマークエアラインズ不当労働行為再審査事件 命令書交付について
⇒ http://www.mhlw.go.jp/churoi/houdou/futou/shiryo-01-190.html

●中小企業庁、企業の知財相談窓口設置・全国3000カ所に(6月29日 日経)

経済産業省・中小企業庁は28日、知的財産に関する中小企業の相談窓口を、全国約3000カ所の商工会や商工会議所に7月3日に開設すると発表した。通称「知財駆け込み寺」として、特許をはじめとする知的財産権の取得や技術流出などの相談を受け付ける。弁理士や弁護士、発明協会などの公的機関を紹介する。

「駆け込み寺」の設置は政府が今月まとめた「知的財産推進計画2006」の重点政策の一つ。全国規模で中小企業の競争力を強化するため、地域ごとに気軽に相談できる窓口を設けた。弁理士が3人しかいない県もあり、中小企業の知財対策は進んでいなかった。

「駆け込み寺」では相談のほか、定期的に知財経営に関するセミナーを開き、中小企業への啓蒙活動を実施していく。

●「勤労者 心の電話相談」に19,178件、前年度比17%増
 (6月28日 労働者健康福祉機構)


独立行政法人 労働者健康福祉機構では、労働環境の急激な変化に伴い、職場におけるストレスが増加していることや自殺者数が急激に増加していること等の状況を踏まえ、勤労者やその家族が抱える心の問題について助言等を行うため、全国20の労災病院で専門カウンセラーによる「勤労者心の電話相談(無料)」を実施している。同機構は28日、平成17年度の相談件数や相談内容を発表した。

(1)平成17年4月から平成18年3月までの1年間の相談件数は、19,178件(前年度比17.0%増)。
(2)相談の原因となる職場の問題では、「上司との人間関係」に関する相談が1,685件と最も多く、次いで「同僚との人間関係」に関する相談が1,372件、「その他の職場における人間関係」に関する相談が957件、「職場環境」と「仕事の量的負荷」が各々606件、となっており、職場における人間関係についての相談が多くなっている。
(3) 相談者を年齢別に見ると、30代が19.9%と最も多く、次いで、40代19.5%、50代12.5%、20代9.0%などの順となっている(不明が36.2%)。

●会社側の再審査申し立てを棄却/渡島信金事件(6月27日 中労委)

渡島信用金庫(北海道)が裁判で原職復帰の認められた組合員を、組合と事前協議なく一方的に異動させたなどとして、不当労働行為の救済申し立てがあった事件で、中央労働委員会は6月27日、会社側から出されていた再審査の申し立てを棄却する命令書を交付した。会社の行為は組合運営に対する支配介入と判断した。

渡島信用金庫不当労働行為再審査事件 命令書交付について
⇒ http://www.mhlw.go.jp/churoi/houdou/futou/shiryo-01-189.html

●アスファルトの熱で労災死 作業員に東京地裁が認定(6月27日 共同通信)

道路舗装工事中に倒れ死亡した東京都足立区の男性作業員(当時45)の妻が、労災保険の遺族補償給付を認めなかった足立労働基準監督署の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は26日、労災と認め不支給処分を取り消した。

難波孝一裁判長は「アスファルト工事という暑い場所での業務で熱中症になり、不整脈を発症し死亡した」と判断した。

判決によると、男性1995年7月、足立区の道路工事現場でアスファルトをスコップでならす作業中に体調不良を訴えて倒れ、病院に運ばれたが死亡した。

当日の最高気温28.8度で、アスファルトの温度は約145度に達した。作業中は長袖、長ズボンにヘルメットと軍手を着用、湿度も約83%だった。

労基署側は「もともと心臓に持病があり、熱中症ではない。死亡は作業とは関係ない」と主張していたが、難波裁判長は「労基署側の主張では、倒れた時点の症状を説明できない」と退けた。

●コンピテンシーで等級洗替え、小林製薬(6月26日 労働)

小林製薬梶i大阪市中央区)は、一般社員層に対し、コンピテンシーによって等級を毎年格付けし直す人事制度を導入している。

年1回、職群別に定めるコンピテンシー5要素を評価していくもので、期初の等級決定に当たっては、過去3年分を一定のウエートで加算した合計点を用いる。月例給与は基本給に一本化しており、昇降給は等級別。ゾーン別に定めた昇給率テーブルで行う。目標管理制度8割、バリュー評価2割による10段階評価を適用している。

●丸紅が女性確保へ新制度、夫の海外転勤同行後も復職(6月25日 読売)

丸紅は女性の長期雇用や男性の育児参加などを促すため、7月から就労環境の大幅な改善を図る。

配偶者の海外転勤に同行する場合、休職扱いとして帰国後に従来通り復職できる「配偶者転勤休業制度」を制定するほか、仕事と家庭の両立を図るための新たな有給休暇制度も設ける。

配偶者転勤休業制度では、夫が丸紅の社員でなくても、女性社員が夫の海外転勤を理由に退職しなくてすむように、3年以内に復職する場合は、その間は休職扱いとする。休職期間は勤続年数に加算しないが、復職すれば休職前までの勤続年数を引き継ぎ、年金や退職金などの面で不利になることを防ぐ。

また、男性社員の育児参加を促すため、妻が専業主婦の場合は認めなかった育児休暇を、子供が満2歳になるまで取得可能にする。さらに、家族の介護、看護などのための有給休暇「ファミリーサポート休暇」(年5日間)を新設するほか、社員本人が病気の場合にだけ使えた特別傷病休暇(最大50日間)を家族の介護にも使えるようにする。

丸紅は「企業が成長していくには優秀な女性を確保、活用していくことが不可欠で、仕事と家庭の両立を支援する一歩踏み込んだ制度改善が必要と判断した」という。

●8割の正社員が「均衡処遇」の考え方に賛成(6月24日 労政機構)

労働政策研究・研修機構は23日、「正社員とパートタイマー等の均衡処遇に関する意識調査」の結果を発表した。調査はサービス業などの労組を通じて実施し、正社員、パートそれぞれ約2,000人から回答を得た。

正社員とパートが同じ仕事をしている場合、パートも意欲、能力、経験、成果などに応じて処遇し、正社員とのバランスに配慮すべきという「均衡処遇」の考え方について、正社員の79.3%が賛成と答えている。また、正社員に職場で最も時給が高いと思うパートの仕事をもし自分が行うと考えた場合に希望する時給の額を聞くと、約半数がそのパートの現在の時給を超える額を望んでいた。

労働政策研究・研修機構HP
http://www.jil.go.jp/

●平成17年の送検事件と法違反率、共に前年を下回る(6月24日 厚労省)

厚生労働省がこのほどまとめた平成17年の定期監督実施結果によると、労働基準法や労働安全衛生法に違反している事業場の割合は66.3%で、前年(67.1%)を0.8ポイント下回っていることが分かった。また、昨年1年間における労働基準法、労働安全衛生法など労働関係法令違反による送検事件は1290件で、前年(1339件)より49件(3.7%減)減少している。

それによれば、平成17年中に監督を実施した事業場数は12万2734事業場で、そのうちの8万1395事業場に労働基準法、労働安全衛生法、最低賃金法などの法違反が認められた。

業種別にみた法違反率では、最も高いのは保健衛生業の75.4%、以下、接客娯楽業74.5%、商業72.3%、運輸交通業72.2%、製造業71.3%などの順になっている。

次に、送検事件についてみると、1290件のうち、労働安全衛生法違反によるものが676件(全体の52.4%)、労働基準法違反によるものが603件(同46.7%)で、ほかでは最低賃金法違反が7件などとなっている。送検件数を業種別にみると、最も多いのは建設業で525件(全体の40.7%)、以下、製造業303件(同23.5%)、商業106件(同8.2%)、運輸交通業88件(同6.8%)などの順となっている。

●ノイズ研究所事件「成果給与に変更合理的」高度な必要性も認める
 減額3社員が逆転敗訴 東京高裁判決で初判断(6月23日 共同通信)


給与制度が実質年功序列型から成果主義型に変更され、降格・減給した企業の社員が減給分支払いなどを求めた訴訟の控訴審判決22日、東京高裁であった。浜野惺裁判長は「制度変更には高度な必要性があり、内容に合理性がある」として原告勝訴の一審横浜地裁川崎支部判決を取り消し、請求を棄却した。

東京高裁によると、降格・減給を伴う成果給与制度への変更を認めた初の司法判断という。成果給与移行の流れに大きな影響を与えそうだ。社員側は「証拠調べもせずに会社側の裁量権を広く認めたのは不当」として上告する方針。

記事全文⇒ノイズ研究所事件「成果給与に変更合理的」高度な必要性も認める
 減額3社員が逆転敗訴 東京高裁判決で初判断


判決全文はこちら⇒「ノイズ研究所」事件・東京高裁・平成16(ネ)2029

●ケンタッキーにも労組 マクドナルドに続き結成(6月22日 朝日)

日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の店長らが同社初の労働組合を立ち上げ、21日、会社側に労働条件改善などを盛った要求書を出して交渉を申し入れた。ファストフード業界では先月、日本マクドナルドで労組が発足したばかり。同時期の旗揚げは偶然だが、他の外食産業の労使関係にも影響を与えそうだ。

現在のメンバーは20人で、横浜市の店舗で店長を務める濱口徳之委員長(45)をはじめ神奈川県内の店長が中心。背景には、サービス残業や休日出勤を事実上余儀なくされる店長らの負担増があるという。

濱口委員長は「会社が成長した最大の理由はカーネル・サンダース秘伝のスパイスではなく、現場で働く社員のサービス残業。現場の様々な問題を会社側と対話し解決するには労組をつくるしかないと考えた」と話す。

同社の直営店では約1万3000人の非正社員が働いている。だが、誕生間もない労組がどれだけの成果を上げられるか見通しがつかないので、当面は約1000人の正社員を対象に加入を呼びかける。

政治色を排して組合費を安く抑えるため、既存の労働団体の後ろ盾は受けないことにした。労働問題に関する市販の解説本を回し読みし、地元自治体の労働相談に出向くなど「労働問題の素人が手探りでスタートさせた」(濱口委員長)。連合の全面的な支援を受けて組織拡大を図るマクドナルドの労組とは対照的だ。

KFCは「真摯に要求を拝見し、各項目ごとに誠意を持って対応する」(広報室)としている。

●平成18年度新入社員の「働くことの意識」調査結果発表(6月21日)

21日、財団法人 社会経済生産性本部と社団法人 日本経済青年協議会は、平成18年度新入社員(3,937人)を対象に実施した「働くことの意識」調査結果をとりまとめた。

就職活動の情報源─ついに首位になったインターネット情報の利用

就職活動で利用された情報源は「インターネットの企業ホームページ」(83.9%)がトップとなり、従来一位だった「会社説明会」(82.6%)を初めて上回った。四年制大学卒は、企業ホームページについては94.1%が、就職関連サイトについては96.0%が利用しており、四年制大卒の就職活動にあっては特にインターネット情報の重要性が非常に高くなっている。

会社の選択基準─「就社」から「就職」へ 能力・個性を重視した会社選び

就職先の企業を選ぶ基準では、最も多かった回答は「自分の能力、個性が生かせるから」で、全体の30.2%であった。以下「仕事がおもしろいから」(21.6%)、「技術が覚えられるから」(14.5%)など、個人の能力、技能ないし興味に関連する項目が上位を占めた。反面、勤務先の企業に関連する項目は低い水準にとどまった。「会社の将来性」は昨年の8.3%から7.4%に低下し、「経営者に魅力を感じて」(4.3%)、「一流会社だから」(4.3%)などは5%に満たない数値であった。昨今の終身雇用制の後退を背景とする、「就社」より「就職」という傾向を反映しているものと思われる。

会社選択の要因で興味深いのは、昭和46年度には27%でトップに挙げられていた「会社の将来性」が、7%台にまで落ち込んでいるということである。代わりに「自分の個性・能力が生かせる」「仕事がおもしろい」「技術が覚えられる」といった項目が上位を占め、“寄らば大樹”的な思考がすたれ、個々人の技能や能力が問われる、成果主義的なシステムに対応した意識に変化したことを物語っている。

財団法人 社会経済生産性本部HPはこちら
http://www.jpc-sed.or.jp/index.html

●外国人研修生、就労先の監督強化 関係省庁が違反情報共有(6月20日 日経)

政府は、研修・技能実習生として外国人を受け入れている企業への監督を強化する。違法な低賃金労働や長時間労働を強いる例が相次いでいるためで、厚生労働省、法務省、経済産業省などの立ち入り調査で判明した違反情報を共有。悪質な企業については受け入れ資格を取り消すなどの厳しい措置をとる。

研修・技能実習制度は日本の技術を発展途上国に移転する目的でつくられ、10万人超が日本で働いている。近年は人手不足の中小企業が安い労働力の確保に利用する例が急増。労働基準法違反などの例も目立ち、関係省庁の対策が不十分だとの声が上がっていた。

●JR東海、高齢社員の基本給削減を廃止(6月17日 日経)

東海旅客鉄道(JR東海)は16日、55歳に到達した時点で基本給を15%削減する制度を、7月から廃止する方針を明らかにした。少子高齢化や団塊世代の大量退職を控え人材確保が課題となる中、ベテラン社員のやる気を引き出し労働現場の活性化や円滑な技術継承を狙う。

55歳以上の社員は4600人で約2割強を占める。15%カットは1990年に導入した。

●26歳男性の過労死認定、8千万円賠償命令(6月16日 共同)

大分市の男性(当時26)が死亡したのは高温の工場で長時間働いたことによる過労が原因として、遺族が同市の金属加工販売会社に慰謝料などを求めた訴訟の判決が15日、大分地裁であり、関美都子裁判官は過労死と認め、約8,400万円を支払うよう会社に命じた。

判決は「冷房がない工場で、夏場に長袖の作業服やマスクなどを着用させ、中腰の状態で肉体労働を長時間続けさせた結果、死亡した。直前の13日間は休日もなかった」と会社側の責任を指摘した。

男性は2002年5月から板金作業に従事。同年8月、勤務中に倒れ、心疾患で死亡した。死亡前1カ月の総労働時間は約322時間で、休日は3日だった。会社側は「同じように働いていたほかの従業員は健康に問題がなく、男性が働き過ぎで死亡したとは言えない」と反論していた。

●「間接差別」を禁止へ 改正男女雇用機会均等法成立(6月16日 朝日)

一見性別とかかわりなく見える基準が、結果的に一方の性に不利益になる「間接差別」の禁止や、女性だけでなく男性へのセクハラ防止を企業に義務づけることなどを盛り込んだ改正男女雇用機会均等法が15日、衆院本会議で、全会一致で可決、成立した。来年4月施行に向け、今後、省令や指針づくりに入る。

間接差別については、使用者側が「概念が浸透しておらず混乱を招く」と導入に消極的だったため、改正法では省令で三つ(@募集・採用時の身長・体重・体力要件、A総合職採用時の全国転勤要件、B昇進時の転勤経験要件)の禁止を挙げる「限定列挙」方式を取った。

ただ、「三つ以外は問題なしと解釈される恐れがある」「変化する差別に対応できない」などの批判にも配慮し、「間接差別は省令の規定以外にも存在しうる」とし、司法判断で規定以外の差別も違法となることがあることを周知する付帯決議をつけた。また、付則で「施行5年後」とした見直し規定についても、5年を待たなくても機動的に見直すことを盛り込んだ。

また、これまで女性に限ってきた性差別を、男性でも禁じる。これにより企業は、男性へのセクハラ防止対策も義務づけられるほか、事務職や看護師などの職種で、男性を理由に採用しないことも禁じられる。セクハラ防止策も、企業の配慮義務から、企業が措置をとる義務へと強化した。

また、妊娠・出産などを理由にした正社員からパートへの変更、有期雇用者の契約更新をしないなどの不利益扱いも禁止。これまでは禁止のみの規定だった妊娠・出産を理由にした解雇については、妊娠中や出産後1年以内は「無効」とした。

●半数の事業所がパートや嘱託など有期契約の者を雇用(6月15日 厚労省)

厚生労働省がまとめた調査結果によると、半数の事業所がパートや嘱託社員などで有期契約の労働者を雇っていることが明らかになった。調査は昨年9月、規模5人以上の事業所約1万2400社を対象に実施したもので、約8300社から回答を得ている。

調査結果によれば、有期契約労働者を雇用している事業所の割合は51.0%となっている。これを就業形態別にみると、「短時間のパートタイマー」が31.9%と最も多く、次いで、「その他のパートタイマー」17.5%、「嘱託社員」13.7%、「契約社員」12.1%の順となっている。

常用労働者に占める有期契約労働者の割合をみると、全体では24.5%となっており、就業形態別では、「短時間のパートタイマー」13.4%、「その他のパートタイマー」4.3%、「契約社員」2.7%、「嘱託社員」1.9%の順となっている。

有期契約労働者を雇用している理由をみると、「人件費節約のため」が52.3%と最も多く、ほかでは、「1日、週の中の仕事の繁閑に対応するため」(38.8%)、「経験等を有する高齢者の活用のため」(26.9%)、「専門的な能力を有する人材を一定期間確保・活用するため」(24.6%)などの順となっている。 次に、有期契約労働者の契約の更新をすることがある事業所における契約更新回数をみると、すべての就業形態で「3回〜5回」が最も多く、就業形態別にみた構成比では、「契約社員」30.8%、「嘱託社員」40.6%、「短時間のパートタイマー」33.7%、「その他のパートタイマー」31.2%となっている。

契約更新の判断基準は、「本人の意志による」が70.5%と最も多く、次いで、「労働者の勤務成績・勤務態度による」(61.8%)、「期間満了時の業務量による」(40.1%)、「事業所の経営状況による」(39.9%)、「上限年齢を設定しており、これに達したかどうかによる」(16.2%)の順となっており、就業形態別でもすべての就業形態で「本人の意志による」が最も多くなっている。

また、有期契約労働者を雇用していたことがある事業所での有期契約労働者の正社員への転換制度・転換事例の有無をみると、「転換制度がある又は転換事例がある」が「契約社員」43.3%、「嘱託社員」10.0%、「短時間のパートタイマー」23.2%、「その他のパートタイマー」34.4%となっている。

厚生労働省HP「平成17年有期契約労働に関する実態調査結果」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/06/h0614-1.html

●企業庁、事業承継ガイドラインを策定 親族内などで対策(6月15日 日刊工業)

経済産業省・中小企業庁は14日、中小企業の円滑な事業承継に向けて相続、企業の合併・買収(M&A)など各問題点を整理した「事業承継ガイドライン」を策定したと発表した。親族内での承継、従業員などへの承継、M&A検討の三つの事業承継方法について、それぞれ対策を示したのが特徴。後継者に悩む中小企業経営者の実情に応じた計画的な事業承継を促すのが狙い。

今回策定したガイドラインは、中小企業の円滑な事業承継のための手引書となるもの。05年10月に企業庁はじめ税理士、弁護士など官民で立ち上げた事業承継協議会(山口信夫代表理事=日本商工会議所会頭)が同ガイドラインの取りまとめを行った。

ガイドラインでは中小企業の事業承継に潜む問題点を踏まえ、事業承継計画の立案の手順、承継方法ごとの具体的な対策などを事例を含めて紹介している。

事業承継協議会HP「事業承継ガイドライン」のページ
http://jcbshp.com/kk_guideline.php

●ストックオプション制度の廃止相次ぐ、費用計上で負担増(6月15日 日経)

従業員や役員の意欲向上策を目的に自社株を提供する株式購入権(ストックオプション)制度を廃止・休止する企業が相次いでいる。2006年から日米で購入権評価額の人件費への計上が義務づけられ、企業の損益への影響が避けられなくなったため。京セラや東急不動産が制度打ち切りを決定。6月後半にかけての株主総会で採用を決議する企業数は前年比約4割減る見通しだ。

●医療制度改革法が成立、高齢者負担増(6月14日 読売)

高齢者医療の抜本的な見直しなどで医療費の抑制を目指す医療制度改革関連法が、14日の参院本会議で与党の賛成により可決され、成立した。

これにより、10月からは、70歳以上で現役並みの所得(夫婦2人世帯で年収520万円以上)がある人の窓口負担が3割(現行2割)に引き上げられる。長期療養の療養病床で入院する70歳以上の患者は、食費や光熱費など居住に必要な費用が原則、自己負担となる。

窓口負担については、2008年度からは、現役より所得が少ない70〜74歳も2割(現行1割)となる。同年度には、75歳以上の高齢者を対象に「後期高齢者医療制度」を創設し、保険料率を都道府県別に設定する仕組みを設ける。「医療が必要のない社会的入院が多い」という指摘がある療養病床(38万床)も、12年度までに15万床に削減するほか、〈1〉都道府県が「医療費適正化計画」を策定し、生活習慣病予防事業を実施して5年ごとに成果を検証する仕組みの創設〈2〉出産育児一時金(30万円)の35万円への引き上げ――なども盛り込んだ。

医療制度改革関連法の骨子

[10月から実施]
・現役並み所得の70歳以上の医療費の窓口負担を2割から3割に引き上げ
・療養病床で長期療養している70歳以上の患者の食費・光熱費などを原則、自己負担に

[2008年度から実施]
・70歳〜74歳の医療費の窓口負担を原則、2割に引き上げ
・75歳以上を対象とした新しい医療保険制度「後期高齢者医療制度」を創設
・3歳未満の乳幼児に関する医療費自己負担軽減策(2割負担)を小学校就学前までに拡大

●「駆け出し」女性起業家に、「先輩助言者(メンター)」をご紹介(6月14日 厚労省)

厚生労働省は13日、起業してから経験の浅い「駆け出し」女性起業家に対して、先輩として助言する女性起業家(メンター)を紹介する「女性起業家向けメンター紹介サービス事業」を始める。WWBジャパンに委託して行うもので、15日から全国一斉に受付を開始する。

厚生労働省HP 「女性起業家向けメンター紹介サービス事業」を開始します!
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/06/h0613-1.html

●能開法及び中小企業労働力確保法の改正案が原案どおり成立(6月14日)

今通常国会に提出されていた「職業能力開発促進法及び中小企業における労働力の確保及び良好な雇用機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案」が6月13日、衆議院本会議で可決、原案どおり成立した。)

なお、改正法案に対して、衆参両院の厚生労働委員会において、それぞれ附帯決議が行われている。施行期日は平成18年10月1日。

(1)職業能力開発促進法の一部改正
青少年を対象とした実習併用職業訓練の実施計画に係る認定制度を設ける。当該認定を受けた事業主については、当該認定を受けた旨の表示を付することができることとするとともに、実習併用職業訓練の訓練担当者の委託募集に係る職業安定法における委託募集の特例を設ける。
(2)中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部改正
中小企業者等(中小企業者または事業協同組合等をいう。)が作成し、都道府県知事の認定を受けることができる雇用管理の改善計画の類型として、実践的な職業能力の開発及び向上を図ることが必要な青少年にとって良好な雇用の機会の創出に資する計画を加える。

●外国人労働者の在留期間、5年に延長・自民対策案(6月13日 日経)

自民党が検討している外国人労働者に関する総合対策案が12日、明らかになった。在留期間を原則3年から5年に延長するほか、留学生が卒業後に日本で就職を希望する場合、就職活動のための滞在期間を半年から1年間に延ばす。人口減少時代の到来を踏まえ安定的な労働力確保を目指すが、国内の雇用や治安への懸念から調整が難航する可能性もある。

同党の外国人労働者問題に関する特別委員会(木村義雄委員長)が月内に最終決定する。早ければ来年の通常国会での出入国管理法などの改正を政府に求める方向だ。

●議決権ない株、相続税評価20%減・経産省要望へ(6月13日 日経)

中小企業の多数を占めるオーナー企業の代替わりを円滑にするため、経済産業省・中小企業庁は12日、経営を引き継がない相続人の相続税負担を軽くする税制改正要望案をまとめた。議決権のない株を相続する場合は、議決権のある普通株より相続税評価を20%程度減少させる内容。来年度税制改正で要望する。

相続で議決権のある株が分散すると、「お家騒動」の火種になることも多い。議決権のない「無議決権株」は旧商法でも発行できた。例えば企業オーナーが遺言で、後継者には普通株を、そうでない子供には無議決権株を相続させると明記すれば、後継者に経営権を集中させたまま他の子供にも株の分与ができた。

●労務管理成熟化し長期休暇取得促進―情報産業協会、自己チェック表作る
 (6月12日 労働)


(社)情報サービス産業協会(棚橋康郎会長)は、長期休暇取得促進を図るための自己チェック表を作成した。生産性や労働時間などについて自社の成熟度を確認するもので、5段階レベルに応じて人事労務管理改善メニューを提示している。レベルが高くなるほど、長時間労働是正・有給休暇取得促進の取組みを進めるゆとりが生まれるため、属人的な仕事の進め方から脱却し、組織が一体となって効率化を図るのがポイントとしている。

●従業員の子育て支援「人材確保に有効」9割 (6月12日 日経)

子育てしやすい職場環境づくりは競争力にプラスと考える企業が増えている。日本経済新聞社が仕事と家庭の両立支援について主要401社に聞いたところ、「優秀な人材確保につながる」とする企業が87.7%に上った。支援策を導入した企業では新卒採用の応募が増えるなど波及効果も表れている。優れた人材の争奪が激しくなる中で、子育て支援は企業の競争力を左右する経営課題になってきた。

少子化対策として企業や自治体に職場環境の整備を求める次世代育成支援対策推進法(次世代法)が施行され1年が経過。当初は育児休業中の代替要員確保などコスト増を気にする企業が多かった。今回調査では「コスト増」懸念は55.3%で、法施行前の昨年2月に実施した前回調査より15ポイント減った。

●NTTデータが100人規模の在宅勤務、女性技術者を確保(6月11日 日経)

NTTデータは出産や育児、介護などで通常勤務が難しい社員に自宅での勤務を認める制度を7月1日から導入する。技術者を中心に約100人の対象者を選ぶ。当面は試行期間で、来年10月から本格的に実施する予定。情報システム業界では金融機関などからの需要が回復し、人手不足が深刻になっている。技術や経験を身につけた女性社員が出産・育児などで退職するのを防ぐ。

男性の制度利用も可能で、対象者は自宅でシステムの開発作業などにあたる。出社日は週1回程度に抑え、育児などとの両立をしやすくする。試行期間中は通常勤務と同額の給与を支給する。その後の待遇や勤務形態は試行の結果を踏まえて、労働組合などと協議する。

●外国人労働者の滞在情報、一元登録へ 法務省(6月10日 朝日)

外国人労働者が増加するなか、政府は主に80年代以降に来日した人たちの居住先や滞在期間を正確に把握できるよう登録制度を強化する。現在は自治体が管理している登録情報を、法務省入国管理局が一元的に管理することで、こうした外国人に対する行政サービス提供を図る一方、犯罪防止につなげる狙いがある。今月下旬の犯罪対策閣僚会議で中間報告が示される見通しで、政府は07年にも外国人登録法と出入国管理法の改正案を国会に提出する方針だ。

現在の外国人登録制度は、日本の旧植民地出身者やその子孫などの「特別永住者」を念頭に置いている。特別永住者は地域社会での定着度が高いが、出稼ぎ目的で来日している外国人の場合は転居が多く、自治体や警察がその居住地を把握できなくなることも少なくない。

政府はこの状況を改善するため、外登法により自治体が登録・管理する対象を「特別永住者」に絞る。一方で、出稼ぎなどを目的に来日した外国人の登録は、入国管理局で一元的に管理し、在留期間中の居住地や勤務先の変更に伴う届け出を入管法上の義務とする。これを、在留期間を延長する際の条件とすることも検討中だ。

●高齢者の雇用確保、大手・中堅企業の95.6%が対策(6月10日 日経)

厚生労働省は9日、改正高年齢者雇用安定法の4月施行に伴い、企業が高齢者に対してどんな雇用対策を取ったかについての初の調査結果を公表した。従業員300人以上の企業全1万2181社のうち、調査した5月19日までに何らかの措置を導入したのは95.6%。罰則はないが導入は義務で、厚労省は未導入企業に指導、勧告する。

同法は(1)定年の引き上げ(2)定年後に従業員を継続雇用する制度の新設(3)定年制度の廃止――のいずれかの導入を企業に求めた。導入済み企業のうち、継続雇用制度を選んだ企業は93.2%。勤務成績など客観的な基準があれば、希望者全員を継続雇用しなくてもよい点などが企業側に好まれたようだ。定年年齢を引き上げた企業は6.3%。日本マクドナルドのように定年を廃止した企業は0.5%だった。

未導入の理由としては「労使協議の遅れ」「労使協定や就業規則が未整備」などが目立つ。同法は厚生年金の支給開始年齢が段階的に65歳まで引き上げられるのに伴い、従業員が年金の受給開始年齢まで働けるよう、企業に職場環境の整備を義務づけた。

厚生労働省HP 「改正高齢法に基づく高年齢者雇用確保措置の導入状況について」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/06/h0609-1.html

●資生堂、美容部員の育児支援拡充・代替要員を派遣(6月10日 日経)

資生堂は百貨店などで対面販売を担っている美容部員の育児支援制度を拡充する。育児のために勤務時間を短くできる現行制度を取得しやすくするため、10月から代替要員の派遣制度を導入する。来店客の増える夕方の時間帯に限定し、新たに雇う契約社員を派遣する。育児を理由とする退職などを減らすほか、店頭でのサービス向上にもつなげる。

新たに導入する「カンガルースタッフ」は同社のOBや学生を中心に全国で約500人を採用する。美容知識などを教育したうえで、来店客の増える夕方に1日3〜4時間派遣し、店頭での接客などにあたる。

同社が1991年に導入した育児時間制度は、子供が小学校に入学するまで勤務時間を1日2時間短縮できる。現在は約1万人の美容部員のうち200人程度が活用している。しかし小売店舗の営業時間が延びるなか、取得が困難なケースもあるほか、同じ職場で他の社員に負荷がかかることもあった。

●住民基本台帳、「原則非公開」に転換・改正住基台帳法成立(6月9日 日経)

原則公開としてきた住民基本台帳の閲覧制度を改め、閲覧を公益性の高い世論調査や学術研究などに限定する改正住民基本台帳法が9日の衆院本会議で可決、成立した。参院では可決済みで、今秋にも施行する。個人情報保護や犯罪への情報流用を防止するのが狙いで、ダイレクトメール業者などの営業用の大量閲覧は禁止される。

住所、氏名、生年月日、性別が記載されている住基台帳の閲覧は、市町村長が認めた場合に限定する。閲覧申請には、利用目的の明記や調査成果の公表などを求める。罰則も新設し、不正閲覧や目的外の流用は6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金となる。

●2007年問題、技能承継に危機感 「ものづくり白書」(6月9日 日経)

政府は9日の閣議で2005年度版の「ものづくり白書」を決定した。景気回復で製造業に追い風が吹くなか、団塊の世代が一斉退職する2007年問題に危機感を持つ企業が急増。若年技術者の育成や技能継承が急務だと指摘した。また地震などの災害で、部品や材料供給が止まった緊急時への対策の必要性なども強調した。

白書によると、2007年問題に危機感を持つ企業は全業種で33.7%だったが、熟練従業員の技術に左右される製造業は41.1%にのぼった。対策として39.6%の企業が選抜した退職者を、33.9%の企業が希望者全員を再雇用すると答えた(複数回答)。一方で「若手への技能伝承」と答えた企業は14.7%にとどまった。白書は若年技術者の確保に向け、団塊の世代を技能の伝承者として活用することを提唱した。

経済産業省HP  「2005年版ものづくり白書(製造基盤白書)」のページ
http://www.meti.go.jp/report/data/g51115aj.html

●女性の再就職、希望通り正社員は45% 「共同参画白書」(6月9日 日経)

政府は9日午前の閣議で2006年版「男女共同参画白書」を決定した。子育てのため離職した女性が再就職する場合、希望通り正社員になる割合は45.8%にとどまり、パートや派遣社員などでの就職を余儀なくされていると指摘。仕事との両立をしやすくするための保育サービス充実や働き方の見直しを進めていくべきだと提言した。女性の就業希望者総数は360万人。このうち25歳から54歳までの「子育て期」が245万人に上る。

ただ女性は出産をきっかけに離職することが多い。第一子が生まれる1年前に有職だった女性が出産後1年半後も有職である割合は23%にとどまる。いったん離職し、出産後1年半後に再就職する女性も13%だ。離職すると再就職のハードルは極めて高い。希望通り正社員となれる女性は半数以下。実際にはパート・アルバイト(28.6%)、有期契約社員・嘱託社員(12.6%)、派遣社員(6.3%)といった形態で働かざるをえない状況だ。

内閣府男女共同参画局HP「男女共同参画の現状と施策」のページ
http://www.gender.go.jp/whitepaper-index.html

●組合の再審査申立てを棄却/エッソ石油(福井油槽所閉鎖)事件
 (6月6日 中労委)


エクソンモービル有限会社が油槽所を閉鎖し組合員を転勤させたのは不当労働行為だとして救済の申立てがあった事件で、中央労働委員会は6日、組合側から出されていた再審査の申立てを棄却した。油槽所の閉鎖は経営上の判断であり、組合の団結を破壊する意図はなかったなどとしている。

エッソ石油(福井油槽所閉鎖)不当労働行為再審査事件 命令書交付について
⇒ http://www.mhlw.go.jp/churoi/houdou/futou/shiryo-01-186.html

●「退職者の未消化分の年休買い取り」に8割以上が反対 東商調査(6月6日)

東京商工会議所は5日、会員企業を対象にした「労働政策に関するアンケート調査」の結果を発表した。
「退職者の未消化分の年次有給休暇を退職時に買い取ること」について、82.4%が「対応できない・したくない」と回答。「一定時間を超えた時間外労働の割増賃金の割増率に応じた代償休日の付与」も「対応できない・したくない」が80.3%に達している。

東京商工会議所HP 「労働政策に関するアンケート調査結果」のページ
http://www.tokyo-cci.or.jp/kaito/chosa/2006/180605.html

●石綿新法による給付、企業救済金の受給者も対象・環境相(6月6日 日経)

アスベスト(石綿)による健康被害問題に関し、小池百合子環境相は6日の閣議後の記者会見で、クボタから救済金を受け取った被害者も石綿被害者救済法(石綿新法)に基づく給付の対象とする方針を明らかにした。新法は補償金と給付の二重取りは認めないと定めているが、環境省は今回のクボタの救済金は補償金には当たらないと判断した。

クボタは旧神崎工場(兵庫県尼崎市)の周辺住民らに救済金を支払うことを決めている。小池環境相は「法学者の意見などを聞いて検討した結果、クボタによる救済金が損害の補てんであるという明確な理由が見いだせなかった」と述べ、補償金には当たらないとの見解を示した。

●療養病床、医療・介護保険とも適用・厚労省が経過措置(6月5日 日経)

厚生労働省は長期入院の高齢者が入る「療養病床」のある医療機関に対し、2009年3月末までの期間限定で、同じ病棟内で医療保険と介護保険の双方を使うことを容認する。医療と介護は適用する病棟を分ける原則だが、今後6年間で療養病床を6割減らす計画を円滑に進めるため、経過措置として認める。

療養病床は全国に約38万床あり、医療保険を使う病棟(25万床)と介護保険でみる病棟(13万床)に分かれる。厚労省は医療制度改革の一環として療養病床を医療保険の施設として一本化。医療の必要度が低い人が入る23万床を療養病床としては廃止し、医療機関から老人保健施設などの介護施設などに転換させる計画だ。

●年金通算協定、豪州やオランダなどに拡大へ(6月4日 日経)

政府は年金受給で海外勤務者が不利にならないよう2国間で結ぶ「社会保障協定(年金通算協定)」をオーストラリア、オランダなどに広げる方針だ。厚生労働省が職員を派遣して相手国の調査を進め、2008年ごろまでに協定を結ぶ。

協定を締結すれば、企業の駐在員などが日本と滞在国の保険料を二重に払わなくてもよくなる。スペイン、イタリア、チェコ、ルクセンブルクとも協議する予定で、2010年ごろには協定締結国が今の4カ国から13カ国程度に拡大。欧米主要国を中心に、長期滞在する日本人の約6割が年金通算の対象になる。

●雇用増1年で79万人 9割以上が非正社員(6月4日 産経)

景気回復に伴って雇用環境が改善する中で、この1年で増えた雇用者のうち、9割以上が非正社員であることが3日、総務省の調査でわかった。この結果、雇用者全体に占める非正社員の割合は3分の1にまで拡大し、とくに25〜34歳層の増加が顕著になっている。企業は固定費の増加につながる正社員の増員には依然として慎重な姿勢を示している格好であり、厚生労働省では企業に対して中途採用を含め、新卒以外にも若者層の正規雇用を求めていく方針だ。

総務省が四半期ごとにまとめる労働力調査詳細結果の18年1〜3月期平均によると、就業者のうち、雇用者(役員を除く)は5002万人で、前年同期に比べて79万人増加した。正社員は5四半期ぶりに増加に転じたとはいえ、増加幅は7万人にとどまった。

一方、パート・アルバイトや派遣社員、契約社員などの非正社員は、72万人増え、この1年で増加した雇用者の9割以上を占めた。完全失業率は3年前の5.5%をピークに改善を続け、今年2月以降は4.1%に低下しているが、非正社員を中心に改善している実態が裏付けられた。とくに25〜34歳の増加が目立ち、前年同期比で30万人も増えた。就職氷河期に高校や大学を卒業し、正社員になれずにパートやアルバイトなど非正社員のまま、高年齢化していることをうかがわせた。

●第2子以降の育児手当を増額 伊藤園(6月3日 産経)

緑茶飲料最大手の伊藤園は2日、社員の育児手当制度を改訂し、子供の人数が増えるにつれ1人あたりの支給額を増額する新制度を5月から導入したことを明らかにした。第2子以降の支給額を増額するケースはめずらしい。少子化対策として注目されそうだ。

これまで第2子までに限定していた育児手当の支給対象を、新制度では第3子以降にも拡大したほか支給額も増額。第1子に月額5000円、第2子に同1万円、第3子には同3万円を支給する。課長職以下の正社員が対象。

従来の支給額は第1子が月額3000円、第2子が同1000円。子供が2人の場合、月額4000円だった支給額が、新制度では同1万5000円に引き上げられる。子供が3人だと同4万5000円が支給される。

伊藤園は40歳未満の社員が全体の8割超で、平均年齢は31歳と若い。同社では「新制度導入で社員の経済的な不安を取り除きたい」としている。

●適年から中退金への移行企業は前年度の約2.5倍の4000社(6月1日)

独立行政法人・勤労者退職金共済機構のまとめによると、平成17年度中に適格年金制度から中小企業退職金共済制度に移行した企業は3986社で、前年度(1602社)の約2.5倍となったことが分かった。

勤退機構によれば、平成17年4月から18年3月までの1年間に適年制度から中退金制度への移行を申し出た企業は3986社、従業員数12万4999人となっている。これは、16年度の移行申出企業数1602社、従業員数4万4389人と比べて、企業数で148.8%増、従業員数で181.6%増の大幅な増加となっている。平成14年度から17年度までの4年間の移行申出企業(9001社)を規模別にみると、10〜19人が2719社(全体の30.2%)で最も多く、以下、1〜9人1998社(同22.2%)20〜30人1598社(同17.8%)、31〜50人1445社(同16.1%)などの順になっている。

中小企業退職金共済事業本部HP 「適格年金からの引継」ページ
http://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/tekinen/tekinen04.html

●中小企業の退職給付制度、社内準備の退職金など増加 厚生労働省(6月1日)

厚生労働省は5月31日、中小企業の退職給付制度に関するアンケート調査(雇用情報センターに委託して実施)の結果を発表した。回答のあった1,063社のうち、258社が過去5年間に退職給付制度を変更。適格退職年金を採用する企業が減少し、中小企業退職金共済、社内準備の退職金・企業年金、企業型確定拠出年金などが増加している。

厚生労働省HP 「企業における退職給付制度に関する調査研究」アンケート調査結果
http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/05/tp0531-1.html

●6月から定率減税半減、住民税が実質増税に(6月1日 読売)

個人住民税(地方税)の納税額を減額している定率減税が、6月から半分に縮小されて実質増税となる。今年1月から所得税(国税)の定率減税が半減されたばかりで、家計に響きそうだ。

今回の減税縮小で、年収700万円の夫婦と子ども2人のサラリーマン世帯の個人住民税(現行は年額16万7000円)は、年額1万5000円の増税となる。所得税の定率減税の縮小分(年額2万6000円)と合わせると計4万1000円の増税だ。

個人住民税の定率減税の半減は、税金を天引きされているサラリーマンは6月支給分の給与からが対象で、自営業者などの確定申告を行っている納税者も6月分の市町村への納税分から適用される。

●05年のボーナス、業績連動方式が4割に上昇(6月1日 日経)

日本経団連が31日発表した2005年の賞与・一時金調査によると、賞与総額を業績連動方式で決める企業の割合は39.9%と前年(35.3%)を上回り、2年連続で過去最高を更新した。鉄鋼や電機など製造業を中心に採用する動きが広がっている。

業績連動方式は企業があらかじめ決めた計算式に経常利益などの数値を入れて支給総額を算定する仕組み。労使交渉で支給額を毎年決める方式も業績を判断材料とするが、業績連動方式の方が、透明性が高いとされる。

平均賞与支給額は管理職・非管理職とも前年同期に比べて5〜7%増加。増加率は前年(2〜4%)を上回り、過去5年間で最も高かった。管理職の賞与では、個人の成果などに応じて配分する「考課査定分」の占める割合が50.6%と、3年連続で5割を超えた。考課査定の幅も「標準額プラスマイナス30%以内」とする企業が23.6%を占めるなど、個人の業績を重視する傾向が強まっている。調査は経団連の会員企業など2036社を対象に実施、335社から有効回答を得た。

●過労で労災認定、過去最高の330人 厚労省まとめ(6月1日 産経)

過労で脳出血や心筋梗塞(こうそく)など脳・心臓疾患になったとして労災認定された人が、平成17年度は、過去最高の330人にのぼったことが31日、厚生労働省のまとめで分かった。このうち死亡に至った「過労死」は157人。また、仕事のストレスによる精神的障害で労災認定された人が127人おり、このうちいわゆる「過労自殺」(未遂含む)が42人認定された。
集計では、脳・心臓疾患の労災申請は869人で、このうち死亡が336人あった。いずれも過去最高だった。

労災と認定された330人の業種別内訳は運輸業26%、製造業18%、卸・小売業17%など。年齢別では50代43%(前年度41%)、40代29%(同27%)で、いわゆる働き盛りの人が倒れるケースが増えていた。

また、精神的障害では申請件数が毎年100人ペースで増えており、17年度は656人(前年度524人)の請求があり、このうち自殺(未遂含む)に至った過労自殺が147人(同121人)で、ともに過去最高だった。一方で労災と認定した人数は、前年度より3人減った。

認定された127人の年齢内訳は、20代以下が29%(前年度20%)、30代が31%(同41%)で、若い世代が全体の6割を占めた。業種別では製造業、卸売・小売業が多く、業種別では専門技術職(31%)、技能職(16%)の順に多かった。

厚労省職業病認定対策室は「自殺に至らないまでも精神的障害を負った人が積極的に労災請求するようになってきており、審査が滞り気味になってきている」と話している。