当日になって欠勤するパートさんに、金銭的な制裁を加えても良いか?(6月29日)労務相談Q&A

当日になって欠勤するパートさんに、金銭的な制裁を加えても良いか?

Q.パートさんの労務管理で困っております。当日になっていきなり「休みます」と連絡してくるパートさんが多くて、頭を悩ませています。

会社の管理部では、「当日にいきなり連絡をしてきた人には、罰として賃金を500円減額する」などと、金銭的な制裁を加えることを検討中です。このように金銭的な制裁を加えることに、法的な問題はないのか教えてください。よろしくお願い致します。


A.労働基準法では、会社側が従業員に対して「減給の制裁」をする場合には、従業員の生活を脅かすことがないように、一定の制限が課されています。

●「就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、1回の額が平均賃金の半額を超え、総額が1賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない」となっています。

もちろん「表彰及び制裁の定め」をする場合は、「その種類及び程度に関する事項」をきっちりと就業規則に定めなければいけません。(パートさんの就業規則も別途必要ですよ。)

●パート(時給・日給)さんの平均賃金の出し方

@「賃金の総額を、その期間中に労働した日数で除した金額の、100分の60の金額」と、
A「算定すべき事由の発生した日以前3ヶ月間にその労働者に支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額」を比べて、金額の高い方を使います。

週3〜4日勤務のパートさんの場合は、月給制の正社員と違って、@で計算した金額の方が、高くなるケースが多いです。

※事例(説明用に簡略)
時給800円・1日5時間で週4日勤務の場合は、@「(800円×5時間×52日÷52日)×0.6=2400円」と、A「(800円×5時間×52日)÷91日=2286円」を比べた結果、平均賃金は@の2400円となります。
よって、この例の場合は、半額の1200円以下の減給ならばできます。

ただし「減給の総額が1賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない」とされていますので、ご注意下さい。

●表彰と制裁はセットで

制裁規定をつくるなら、同時に、まじめなパートさんを評価してあげることも考えてくださいね。(何もお金を出さなくてもいろいろ方法はあると思います)。
なお制裁金の使い道ですが、ある会社ではパートさんの慰労会で使っています。(みみっちい会社と言われないように)これもお考え下さい。