健康保険料率の上限が2008年度から引上げ(06年10月号)

健康保険料率の上限が2008年度から引上げ

◆料率上限が年収の10%に

厚生労働省は、労使が折半で負担している会社員の健康保険料の料率上限を、2008年度から年収の10%に引き上げることを決定しました。

現在は健康保険組合の料率上限は9.5%、政府管掌健康保険は8.2%で一律となっています。実際に今後料率を見直すかどうかは各組合が独自に決めることとなりますが、引き上げの動きが増える可能性が大きいようです。
 
◆健康保険組合

健康保険組合は2006年4月1日時点で全国に1,548組合あり、その保険料率は国が定めた年収3〜9.5%の範囲で各組合が設定しています。厚生労働省は、2008年4月から保険料率の上限を0.5ポイント引き上げて、10%に変更する通知を年内にも出す方針です。

上限の引上げは、医療制度改革で2008年度から毎年の健康診断と保険指導が義務付けられることに合わせた措置であり、健康診断費用は1人1回あたり数千円程度かかるとみられ、健保組合の負担が増えることになりそうです。

そこで、上限の引上げを契機に、健康診断費用だけでなく将来の医療費増加も考慮して料率引上げに動く組合が相次ぐ可能性もあるとのことです。

◆政府管掌健康保険

社会保険庁が運営する政府管掌健康保険は、2008年10月に新設される全国健康保険協会に運営を移管し、保険料は都道府県単位で設定することが決まっています。厚生労働省は、組織再編後の保険料率の上・下限も健保組合と同様に年収の3〜10%とします。

現在8.2%で全国一律の料率は、再編後、地域の医療費水準を反映した料率を算定し、2009年10月までに変更されることになります。地域でかかった医療費が増えれば保険料率が上がり、医療費が減れば保険料率も下がる仕組みで、医療費の効率化を促します。ただ、医療費が高止まりした都道府県でも料率の引上げは10%までで止まることになります。

会社員の健康保険料は実額ベースの上限もあるため、収入が多い人でも保険料負担が際限なく増えることはありませんが、今回の改革では、2007年4月から実額の上限も年間98万円から121万円に引き上げられるため、高所得層ほど、今よりも負担が重くなる見通しです。