心の健康づくり
 
労働契約の締結により、労働者は業務を行い、事業者は賃金を支払う義務と安全配慮義務が発生します。安全配慮義務は、事業者が労働者に負っている労働契約上の債務で、事業者が労働者に対し、事業遂行のために設置すべき場所、施設もしくは設備などの施設管理または労務の管理にあたって、労働者の生命および健康などを危険から保護するよう配慮すべき義務であり、1975年に最高裁の判決で確定しました。

このときの安全配慮義務は、民法第709条(注意義務違反)と民法第415条(債務不履行)を根拠として、業務に直接起因する健康障害を起こさないことに限定されていました。しかし、2000年に最高裁は、民法第715条(使用者責任)を根拠として、使用者に業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負わせるために、安全配慮義務の範囲を拡大しました。

また、労働安全衛生法も改正され、事業者には、健康診断で異常の所見があると判断された者について、産業医もしくはそれにかかわる医師に就業上の措置に関する意見を聞き、必要な措置をとることが義務付けられました(労働安全衛生法第66条の4、第66条の5)。事業者は、民事上の責任だけでなく、刑事上の責任も負わされるようになりました。

また、旧労働省の労働基準局長通達「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針について」(平成11年9月14日、基発第544号、545号)により、一定の要件を満たせば、精神障害等も労災保険の対象とされるようになり、その結果、業務上と判断されるメンタルヘルス不全、自殺が急増しました。

事業者は、旧労働省の「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」(平成12年)を参考にして、4つのケア(セルフケア、ラインによるケア、事業場内産業保健スタッフ等によるケア、事業場外資源によるケア)による体制を整えて、労働者の心の健康づくりに取り組むべきでしょう。

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