飲酒運転の社員「解雇も」42% 主要100社調査(06年11月5日 朝日)

●飲酒運転の社員「解雇も」42% 主要100社調査(06年11月5日 朝日)

朝日新聞は全国の主要企業100社を対象に、飲酒運転をめぐる社員の処分ルールについてアンケートした。有効回答は89社。その結果、「事故がなくても飲酒運転が発覚しただけで解雇がありうる」という企業が42%に及んだ。このうち「原則解雇」と踏み込んだ規定を持つ企業もビール業界を中心に6社ある。幼児3人が死亡した福岡市の8月の飲酒運転事故をきっかけに、自治体では厳罰化が進んでいるが、民間でも「厳罰ルール」は珍しくない現状が浮かび上がった。

検問などで飲酒運転が発覚して反則切符を切られただけでも「原則解雇とする」と回答したのは、アサヒビール、キリンビール、サッポロビール、サントリー、イトーヨーカ堂、ミキハウスの6社。

このうちビール大手4社は、福岡市の事故前から明文化していた。サントリーは「酒類を扱う企業として、従業員が(法令を)順守することは当然の義務」と説明する。各社は営業車や物流部門のトラックのドライバーにも、アルコール検査を徹底させているという。

「原則解雇」とまではいかないが、違反で検挙された場合に「最高で解雇もありうる」とした企業は31社。「原則解雇」の6社と合わせると37社(42%)となる。

「物損事故を起こした場合は最高で解雇」としたのは11社、「人身事故を起こした場合」としたのが21社あった。

富士重工業は、社員が飲酒運転で事故を起こせば原則解雇。「会社として飲酒運転撲滅に取り組んでいるにもかかわらず、あえて飲酒運転をしたとすれば情状酌量の余地は少ない」。ブリヂストンは、人身事故を起こした場合、最も重い処罰だと懲戒解雇になる上、同乗者や飲酒を勧めた社員の責任も問うことにしている。

一方、福岡の事故後、飲酒運転に対する処分基準を以前より厳しくしたという企業は5社。他に15社が「検討を始めた」と回答した。メールなどで改めて注意を呼びかけた企業が36社あった。

流通大手のイトーヨーカ堂は、9月15日付の社内メールで、パート・アルバイトを含む約6万人を対象に、就業規則の運用を厳しくし「飲酒運転が発覚すれば原則解雇する」と告知した。厳罰の理由は「酒類の販売者としての社会的責任がある」(同社)。子ども服のミキハウスも、9月4日に同様の方針を社員に伝えた。

全体としては、飲酒運転に特化した懲戒基準は定めず、一般的な法令違反行為の規定を適用している企業が多かった。