経産省、中小向け融資保証を縮小・07年10月から(12月22日 日経)

●経産省、中小向け融資保証を縮小・07年10月から(12月22日 日経)

経済産業省は2007年10月から、中小企業向けの公的な信用保証制度を縮小する。現在は保証付き融資が焦げ付いた場合、信用保証協会が損失全額を穴埋めしているが、来年10月以降の契約分からは金融機関にも損失額の20%を負担させる。金融機関が融資先の審査や経営支援に力を入れるように促し、財政の負担を軽くする。

―融資時の審査厳格化―

経産省は次期通常国会に中小企業信用保険法の改正案を提出、来年6月施行、実施は10月1日を想定している。公的保証を利用している中小企業は05年度末で165万社と、全国の中小企業の4割弱にのぼる。現在の信用保証制度では、焦げ付いても保証協会が代わりに金融機関に返済する(代位弁済)ので、金融機関に損失が発生しない。このため事実上の審査なしで保証付き融資を実行する例も少なくないとされる。たとえば、金融危機の98年に貸し渋り対策として導入した「特別保証」の場合、ほぼ無審査で保証する状態だったため、焦げ付き額が膨らみ、信用保険の赤字は数千億円になっている。

新制度により金融機関は保証付き融資の場合でも、より慎重に審査するようになる見通し。一方、焦げ付きに備えて貸出金利を上乗せするのではないかとの見方もある。金融機関の負担額の算出方法は2通り。一つは金融機関が個別に焦げ付いた融資額の20%を負担する「部分保証方式」。もう一つは「負担金方式」。各金融機関の保証付き融資の半年間の平均残高に、その前の半年間の損失率を掛けて算出した金額の20%を金融機関の負担とする。各金融機関は06年度中にどちらかを選択する必要がある。事務負担などが軽い「負担金方式」を採用する金融機関が多いとみられる。中小企業への影響を軽減するため、従業員が20人以下で保証付き融資の合計残高が1250万円以下の企業向け融資は対象外。災害発生時の特別融資も除外する。

解説:信用保証制度

信用力がない企業が融資を受ける際に全国の信用保証協会に保証料を支払い、見返りに返済を保証してもらう仕組み。返済できなくなった場合には保証協会が肩代わりする。協会が支払いの原資としている信用保険などに対しては国が資金を出している。