大手銀 育児休業女性行員、スムーズ復職支援(1月7日 産経 関西)

●大手銀 育児休業女性行員、スムーズ復職支援(1月7日 産経 関西)

大手銀行が、育児休業している女性行員がスムーズに復職できるよう支援に乗り出し始めた。個人客向け営業を強化しているが、その主戦力となる女性行員は出産を機に退職するケースがいまだに多い。戦力確保のため復職率を上げるのがねらいだ。(川上朝栄)

「1月からは、現金振り込み10万円以上のお客さまには本人確認が必要になります」

司会者の説明に合わせ、乳児を抱えた4人の女性が熱心にメモをとる姿が見られた。昨年12月、三井住友銀行大阪本店で開催された「職場復帰サポート講座」の光景だ。

同行では平成18年4月から毎月、東京、大阪、神戸の3拠点をテレビ会議システムで結び、育児休業中の女性行員対象の勉強会を開いている。

本人確認法など法改正が相次ぐなか、職場復帰した際、すぐ仕事に対応できるようにするための講座で、3拠点あわせて毎回約20人が参加している。

勉強会だけが目的ではない。育児休業中は職場との接触が少なく、孤立感を持つ女性も少なくない。同じ立場にある女性同士が知り合う場を提供して、「横のつながり」を持ってもらうこともねらいだ。

りそな銀行も1月中に、出産を控えた女性行員や休業中の女性行員を対象にした初めてのイベント「りそなママの会」を大阪本店で開く予定だ。

子育てを支援する国や会社の制度を紹介。ママの会参加者には託児サービスも提供するという手厚さだ。「女性同士が子育ての悩みなどを話し合う場」(広報担当)として活用する。

三菱東京UFJ銀行は昨年6月、女性相談窓口「かがやき相談窓口」を設置した。専用のメールアドレスや電話での相談を受け付けている。

大手銀行では、大企業への貸し出し減少が続く一方で、資産運用や住宅ローンなどの個人部門は堅調で、今後の成長分野と期待されている。個人部門で女性の戦力化は進んでいるが、退職率も高い。育児休業者に対するバックアップは、戦力流出を防ぐためには不可欠な戦略になってきた。

出産・育児休業中の女性を支援するプログラムは、ビジネスとしても広がり始めている。資生堂は、休業者の職場復帰を支援するインターネット上のプログラム「wiwiw(ウィウィ)」を開発した。パソコン基礎講座などを提供、「休業中に資格を取得すればアピールになる」と好評で、ウィウィ導入企業は約100社を数えるという。

少子高齢化と人口減少により、労働力の減少は加速すると予測されている。女性活用に向け、各企業の取り組みが今後、さらに重要性を増しそうだ。