人事労務の最新ニュース(07年3月19日〜31日)

●クーリングオフ、保険店頭契約も対象・金融庁(3月31日 日経)

金融庁は6月から、保険商品の契約で、申し込みから8日以内なら消費者が契約を解除できるクーリングオフの対象範囲を拡大する。店頭で契約を申し込んだ場合は対象外だったが、保険契約を結ぶ目的で来ていなかった時などをクーリングオフの対象として認める。保険商品の複雑・多様化に加え、銀行などに販売チャネルが広がっていることを踏まえ、契約者保護を強化する。

例えば顧客が銀行窓口に定期預金の口座を作りに来た際に、保険を勧められて申し込んだ場合などを認める。保険の勧誘と知らされずに来店を求められて応じた顧客が、その日に保険契約してしまった場合も含める。

これまでは1回目の保険料を払い込んだ後はクーリングオフできなかった。だが保険販売の担当者が顧客の自宅で契約から振り込みまでの手続きを済ませてしまった場合は例外とする。

金融庁は今回の制度改正に合わせて、生命保険協会や日本損害保険協会などに対し、クーリングオフに関する苦情が来た際の対応の徹底や、各協会の関連自主規制の改正などを要請した。

●サービス残業、190時間 06年、シンクタンクが試算(3月31日 共同通信)

賃金が支払われないサービス残業が、2006年で労働者1人当たり平均190・8時間に上るとの試算を、民間シンクタンクのBRICs経済研究所がまとめた。賃金が支払われた総実労働時間の1割に匹敵する計算。最近は年200時間前後で高止まりしている傾向も判明し、長時間労働が一向に解消しない実態が浮かび上がった。

サービス残業を示す政府統計はないが、労働時間には労働者の申告を基にした総務省の労働力調査の「就業時間」と、企業の回答による厚生労働省の毎月勤労統計調査の「総実労働時間」がある。同研究所は、就業時間から総実労働時間を差し引いた分が、働いたのに賃金が支払われなかった労働時間に当たり、サービス残業と判断した。

試算によると、1980年代に年100時間前後だったサービス残業は、90年代半ばに150時間を突破。2000年以降は190時間前後で推移し、05年に204時間と最高になった。06年は前年比13・2時間減と3年ぶりに減ったが、高水準のままだ。

●シャープが和解金 液晶発明の元研究員に 対価訴訟(3月31日 朝日)

大手家電メーカーのシャープ(大阪市)の元研究員の男性が「液晶表示技術の発明に見合う対価を受け取っていない」として、シャープに5億円の支払いを求めた訴訟が大阪地裁で和解した。シャープが元研究員に和解金を支払うことで合意したという。原告側代理人の弁護士は「地裁から和解を勧められ、双方が納得した。秘密条項があるため解決金額は明らかにできない」としている。和解は3月30日付。

訴状によると、70年代に入社した元研究員は、大型液晶ディスプレー開発班の主任になり、ディスプレーの薄型化や低電力化を可能にする技術を4件発明。01年の退職後、シャープが支払った発明対価は「報償金」としての77万円だった。

元研究員側は、シャープが発明をもとに特許を取得して得た利益は960億円に上り、自分が受け取る正当な対価は115億2000万円になる、と主張。04年6月、その一部5億円の支払いを求めて提訴していた。

●東芝家電、「偽装請負」と認定 大阪労働局が是正指導(3月31日 朝日)

東芝グループの東芝家電製造大阪工場(大阪府茨木市)で偽装請負が行われていた疑いが出ている問題で、大阪労働局が労働者派遣法に違反した「偽装請負」にあたると認定、是正指導をしていたことが30日、わかった。

同社は請負契約を派遣契約に切り替えているが、今回の指導は、派遣契約の中止を求めている。偽装請負をめぐって厚生労働省は3月から企業側に直接雇用を指導する方針を示していた。

労働局は29日付で同社に文書で指導した。是正指導を求めていたのは、問題発覚後、今月5日付で同社の契約社員となった4人と、契約解除になった人材会社の男性労働者(38)。5人は同工場で3〜10年間、偽装請負の状態で働かされていたとして、同社に直接雇用するよう労働局の是正指導を求めた。

東芝家電製造大阪工場は「労働局の指導に従い、適切な対応を取りたい。派遣社員は150人おり、雇用の安定化を図る方向で処遇を検討したい」としている。ただ、同工場は08年3月末をめどに閉鎖される方向で、その後の雇用について団体交渉が続いている。

●「躍進するKANSAIモノ作り元気企業」(3月30日 近畿経済産業局)

近畿地域には、モノ作り中小企業の厚みのある集積があり、これらの企業の中には、高度なモノ作り技術を有して、大企業が参入し難いニッチ市場で高いシェアを占める企業や、独創的な製品開発を行う企業など、経済環境の変化に機敏に対応しながら、独自の経営戦略により成長・発展し続けている中小企業は少なくありません。

第1編 KANSAIモノ作り元気企業の成長要因 報告書
第2編 KANSAIモノ作り元気企業100社の事例集

⇒ http://www.kansai.meti.go.jp/7kikaku/genki100/genki100.html

●国民年金不支給処分取消・
 障害基礎年金不支給決定取消等 損害賠償事件(3月30日)


【判示事項の要旨】
大学在学中に疾病・受傷によって障害を負った控訴人らが,障害基礎年金の支給裁定を求めたところ,支給要件を認定すべき日において国民年金に任意加入しておらず,被保険者に当たらないとして,障害基礎年金を支給しない旨の決定を受けたため,学生を国民年金の強制適用の対象から除外した国民年金法の規定が憲法に違反する等と主張して,被控訴人社会保険庁長官に対し,各不支給決定の取消しを求めるとともに,適切な立法措置を講ずることを怠った違法があるとして,被控訴人国に対してした損害賠償請求がいずれも棄却された事例

事件名 国民年金不支給処分取消,障害基礎年金不支給決定取消等,損害賠償
札幌高等裁判所 第2民事部 平成17(行コ)12 平成19年03月30日

判決全文 ⇒ 裁判所 裁判例情報
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0020?action_id=search&hanreiSrchKbn=04&recentInfoFlg=1

●府立病院医師の過労死認定、1億600万円賠償命じる 大阪地裁
 (3月30日 時事通信)


大阪府立病院(現大阪府立急性期・総合医療センター)麻酔科の常勤医として勤務していた奥野恭嗣さん(当時33)が死亡したのは過労が原因として、母親の泰子さん(大阪市中央区)が府に約1億5,300万円の賠償を求めた訴訟の判決が30日、大阪地裁であった。古谷恭一郎裁判長は「死因は業務や研究活動の重い負担によるもの」と認め、府に約1億600万円を支払うよう命じた。大阪府は控訴する方針。

判決によると、恭嗣さんは1994年7月から同科に勤務し、96年3月5日未明に急性心機能不全で死亡した。

恭嗣さんの労働時間の証拠として、病院の夜間勤務等命令簿などが提出されたが、同裁判長は「手当てに充てる財源の制約から、実態とは異なる記載がされており、信用性は低い」と指摘。同僚医師の証言などを基に、恭嗣さんの時間外労働が死亡前の1カ月間で88時間以上、2〜6カ月間で月平均80時間以上に及んだと推定した。

また論文の作成・発表など業務以外の研究活動の負担について「病院の業務遂行に寄与しており、考慮すべきだ」とし、業務量の低減や人員配置の見直しなどの措置を取らなかった病院側の安全配慮義務違反を認めた。

●時間外手当など9億円が未払い/コナカ、従業員720人に対し
 (3月29日 労政機構)


紳士服のコナカは3月29日、2007年2月までの過去2年間に、約720人の従業員に対して、総額約9億円の時間外・休日・深夜勤務手当が未払いだったとの社内調査結果を発表した。5月までに未払い金を清算するとともに、店長などの管理職に対しても、過去の労働実態を勘案して特別賞与を支給するという。
⇒ http://www.konaka.co.jp/ir/pdf/ketsujo/ketsujo_038.pdf

●逓増定期保険 生保5社、販売を停止(3月29日 朝日)

生命保険大手各社が相次ぎ、企業が経営者などを対象に加入する「逓増定期保険」の販売を当面見合わせる方針を決めた。同保険は保険料の大半を損金算入できる節税商品として知られるが、国税庁が損金算入ルールの変更を生保業界に通告。節税メリットが薄れると判断した。各社は商品内容の見直しを検討したうえで、販売を再開するかどうかを決める。

日本生命、第一生命、住友生命、明治安田生命、大同生命の各保険会社が当面の販売停止を決めた。他の大手や外資系生保なども追随するとみられる。

逓増定期は、条件次第で保険料を全額損金算入できる。途中解約の場合、高額な解約返戻金が戻ってくるのも特徴で、企業にとっては、必要な時に取り崩せる資産形成の手段として使える。各社は節税効果をうたい、中小企業の経営者などに売り込んでいた。

本来は死亡や病気に備える商品が、事実上の財テクに利用されているとして、国税庁が3月中旬、生命保険協会に対して課税額の算出方法などを見直す検討に入ったと通告。国税庁は昨年、同様の節税商品だった「長期傷害保険」でも、損金算入範囲を全額から4分の1へと変更している。

●育児休業支援、大手が手厚く(3月29日 日経)

大手企業が4月から育児で休みをとる社員への支援を強化する。ソニーが月5万円の手当を支給する制度を新設、自動車部品大手の曙ブレーキ工業は手当を積み増す。三井物産は男性社員が有給で最大8週間の育児休業を取得できるようにするなど、育児休暇の有給化の動きも広がる。休み中の収入減少を和らげることで社員が休暇をとりやすい環境を整える。政府の進める少子化対策を補完する動きともなる。

ソニーの新制度は原則1歳以下の子供を持つ正社員(契約社員を含む)が対象で、二つの選択肢を用意した。長期間の育児休業をとる社員には月5万円を支給。長期間の休業は必要ないと判断する社員に対しては「育児休暇」の名目で20日間、有給での休暇を随時与える。妊娠期間中の女性社員が体調不良時に有給休暇を利用しやすくしたり、子供が1歳を超えていても看病を理由に有休を取りやすくする制度も始める。

●日航、客室乗務員9000人の個人情報が流出・労組経由(3月29日 日経)

日本航空は29日、同社の労働組合経由で氏名や職歴、趣味などが書かれた客室乗務員約9000人分の個人情報が外部に流出したと発表した。外部への流出経路は不明だが、会社による組織的な関与はなかったとしている。同社は労組に情報を提供した管理職ら20人を処分する。

同社によると、流出したのはJAL労働組合が1996年から2006年までに作成した客室乗務員リスト。氏名や住所、電話番号、職歴などのデータのほか、健康状態や家族構成、資格・趣味の内容など業務に関係のない情報も含まれていた。

労組執行部に在籍した社員など関係者119人を事情聴取した結果、20人の社員が本人の同意を得ずに個人情報を労組に提供していたことが判明した。

JAL労組はリスト作成の目的について「組合活動するうえで少しでも乗務員の情報を多く集めようとした結果」と説明。「明らかに組合活動に不必要な情報を集めたことは組織として反省せざるを得ない」として、日航とともに今後外部に流出した経緯を調査するという。

●過労自殺否定、賠償認めず 小児科医労災訴訟と逆判断(3月29日 共同通信)

14日の東京地裁判決で労災と認定され、確定した小児科医中原利郎さん=当時(44)=の自殺をめぐり、遺族4人が勤務先の病院を運営する立正佼成会に約2億5,000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、同地裁は29日、遺族の請求を棄却した。

湯川浩昭裁判長は「過重な身体的・心理的負担がある業務をしていたとはいえない」と14日の判決とは反対の判断を示し、自殺の原因を過労とは認めなかった。遺族側は控訴を検討する。

賠償請求訴訟は、労災認定訴訟とは別の裁判官3人が担当した。

判決によると、中原さんは1987月から、東京都中野区の立正佼成会付属佼成病院に勤務。99年2月から小児科部長代行となった。同年3月から6月ごろにかけて、うつ病を発症し、同年8月に病院の屋上から飛び降り自殺した。

原告側は「代行就任前後で小児科の常勤医が減り、2日しか休めなかったり、8回も宿直勤務する月があるなど、業務は過酷だった」と主張したが、湯川裁判長は「宿直中に仮眠できないほど患者は来ず、日程の割り振りにも一定の余裕があった。業務が原因でうつ病を発症する危険がある状態だったとはいえない」として退けた。

判決後、記者会見した原告の妻のり子さん(51)は「裁判官が違うとはいえ、全く予想しなかった内容。夫の労働が大して過重ではなかったという判断は納得できない」と話した。

●小児科医自殺で労災認定、厚労省が控訴断念へ(3月28日 日経)

立正佼成会付属佼成病院(東京・中野)の小児科医、中原利郎さん(当時44)が自殺したのは過労が原因と認定し、遺族補償給付の不支給処分を取り消した14日の東京地裁判決について、厚生労働省は28日までに、控訴を断念する方針を固めた。

小児科医不足が深刻化し、過酷な労働環境での過重労働を認めた判決を覆すのは難しいと判断したもようだ。

判決によると、1999年に同病院小児科部長代行に就いた中原さんは月8回の泊まり勤務など激務を強いられ、管理職としての精神的負担も重なって、同年8月、病院の屋上から飛び降り自殺した。妻(50)は2001年9月、労災保険法に基づく遺族補償給付を請求したが、新宿労働基準監督署は労災と認めず、不支給処分とした。

東京地裁は月8回の宿直は「相当なストレス要因」と指摘した上で、小児科医不足で「管理職として心理的な負荷がかかった」と労災認定、不支給処分を取り消した。

●「社内飲み会も業務」 帰宅中の転落死を労災認定(3月28日 共同通信)

勤務先の会社内で開かれた飲み会に出席後、帰宅途中に地下鉄の駅の階段で転落死した建設会社部次長の男性=当時(44)=について、妻が「通勤災害で労災にあたる」として、遺族補償などを不支給とした中央労働基準監督署(東京)の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は28日、労災と認めた。

訴訟で労基署は「会合は業務ではない。飲酒量も相当あった」と主張したが、佐村浩之裁判長は「酒類を伴う会合でも、男性にとっては懇親会と異なり、部下から意見や要望を聞く場で出席は職務。飲酒は多量ではなく、酔いが事故原因とも言えない。降雨の影響で足元も滑りやすかった」と判断した。

判決によると、男性は1999年12月、東京都中央区の勤務先2階で開かれた会議の後、午後5時ごろから6階で開かれた会合で缶ビール3本、紙コップ半分ほどのウイスキーを3杯飲んだ。

午後10時15分ごろに退社し、約10分後、地下鉄日比谷線築地駅入り口の階段で約18段下の踊り場まで転落。頭を強く打ち、病院に運ばれたが死亡した。

労基署は2000年、妻の労災申請に対して「通勤災害ではない」として不支給決定した。

●日仏社会保障協定、6月1日に発効(3月28日 厚労省)

日仏社会保障協定の効力発効に必要な相互の通告が28日終了し、協定は6月1日に発効することとなった。駐在員の社会保険料の二重払い問題を回避することについて規定するもので、派遣期間が5年以内の一時派遣被用者は、原則として、派遣元の国の年金制度だけに加入。また、両国での保険期間を通算してそれぞれの国での年金受給権を確立できることとなる。

日・仏社会保障協定の発効について
⇒ http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/03/h0328-6.html

●松下、3万人に在宅勤務・ホワイトカラー、希望者週1、2回(3月28日 日経)

松下電器産業は4月1日から、国内最大規模となる約3万人を対象に在宅勤務制度を導入する。システム技術者だけでなく営業、企画、人事などホワイトカラーのほぼ全社員が利用できるようになる。育児や介護などで通常勤務が難しい社員にも仕事を継続できる環境を提供し、少子高齢化に対応した人材確保策の目玉とする。松下が多様な働き方を認める方向に大きく踏み出すことで、労働時間規制など従来の雇用ルールの見直しを求める声が産業界で一段と高まる可能性がある。

松下本体と携帯電話機製造などの全額出資子会社23社の従業員計7万6000人のうち、工場の現場作業者や保安担当者、秘書などを除くほぼすべてのホワイトカラーを対象にする。希望する社員から申請を受け付け、普段の勤務態度に問題がなければ原則受理する。対象者全員の利用を目指すという。

●共済年金を2010年廃止へ、年金一元化法案まとまる(3月28日 読売)

政府は28日、サラリーマンや公務員、パートタイム労働者らの公的年金を厚生年金に統合することを目指す「被用者年金一元化法案」をとりまとめた。

2010年度に公務員らの共済年金を廃止し、厚生年金に一元化することが柱だ。公務員の方が低い保険料率は、段階的に調整し、18年に18・3%で官民を統一する。11年9月からは、厚生年金が適用されるパートの対象者も拡大する。

政府は、28日の自民党の関連合同部会で法案が了承されたことから、4月6日に法案を閣議決定し、国会に提出する。ただ、与党は社会保険庁改革関連法案などの審議を優先する方針で、今国会での被用者年金一元化法案の成立は微妙な情勢だ。

現在、サラリーマンら厚生年金加入者は約3302万人で、公務員や私立学校教職員ら共済年金は464万人。一元化される10年度以降は、厚生年金加入者が3766万人程度となり、自営業者ら国民年金(基礎年金)加入者の3282万人を上回ることになる。

厚生・共済年金の一元化は、年金の官民格差の解消が大きな狙いだ。保険料率の統一以外にも、公務員独自の上乗せ年金「職域加算」を10年度に廃止することとした。職域加算は年金の官優遇の象徴とされ、標準的な公務員で、月2万円程度の年金が上乗せされている。

また、共済年金以前の恩給時代に勤務していた公務員OBに、恩給相当の年金を税金で賄う「追加費用」も08年度から削減する。公務員OBの年金は、最大10%減額される。

●内部告発で解雇は行き過ぎ 大阪地裁堺支部(3月28日 共同通信)

内部告発の際に患者名を記者に漏らしたことを理由に解雇された放射線技師の男性(47)が、勤務先病院を運営する医療法人清楓会(大阪府泉佐野市)に地位確認などを求めた訴訟の判決で、大阪地裁堺支部は28日、解雇権の乱用を認定し、未払い給与の支払いを命じた。

上田昭典裁判長は判決理由で「技師の行為は業務上知り得た秘密の漏えいを禁じた診療放射線技師法に反する」と指摘。一方で「目的は患者への被害を防止しようとしたもので、解雇は過酷に過ぎる」とした。

判決によると、技師は病院で医師の指示がない違法なエックス線撮影が実施されているとの疑いを抱き、2004年6月ごろ、全国紙の記者に患者の氏名や年齢が記載された資料を示して告発。記者は技師を伴って病院側に取材した。技師は11月末、就業規則違反を理由に1カ月後の解雇を通告された。

●パートへの厚生年金適用拡大、学生除外で自民部会了承(3月28日 読売)

自民党は27日、社会保障制度調査会年金委員会と厚生労働部会の合同会議を開き、パート労働者への厚生年金適用拡大に関する厚労省案について、学生を対象外とするなどの修正を加えたうえで了承した。2011年9月からの実施を目指す。

拡大対象となるパートは、厚労省が想定した「20万〜10万人」よりも数%程度、少なくなる見通しだ。

パートは現在、正社員の4分の3にあたる「週30時間以上」働く場合に限り、厚生年金適用が義務付けられている。厚労省案は、これを「週20時間以上」に引き下げる一方、<1>月収9万8000円以上 <2>勤務年数1年以上 <3>従業員300人以下の中小零細企業は適用を当面猶予――の3条件を設け、対象拡大に歯止めを設けた。パートを多数雇う飲食・サービス業界などから、保険料負担の大幅増を懸念する声が出たためだ。

自民党からも業界の反対に配慮し、「参院選を前に適用拡大を決めるべきではない」とする慎重意見が出ていた。このため、この日の会議で、学生を対象外とすることのほか、月収条件に賞与や通勤・残業手当は含まないことや、中小企業への適用開始は法で定めることなど、さらに対象を絞る修正を加えて了承した。

政府は4月6日にも、パートへの適用拡大を含めた被用者年金一元化法案を閣議決定する。ただ、今国会では社会保険庁改革関連法案の成立が優先され、一元化法案は継続審議となる見通しだ。

●フルキャストに改善命令、建設・警備業に違法派遣(3月27日 読売)

東証1部上場の大手人材派遣会社「フルキャスト」(東京都渋谷区)が昨年1〜12月、53支店で労働者派遣法が禁じる建設業や警備業への労働者派遣を繰り返していたとして、東京労働局は27日、同社に事業改善命令を出した。

同労働局によると、フルキャストの二俣川支店(横浜市旭区)は昨年8月、建設業などへの派遣を行わないよう神奈川労働局から是正指導を受けながらも改めず、その後も各地の支店で同様の違法派遣が判明した。甲府支店(甲府市)では昨年10〜12月の9日間に、延べ66人を警備業に派遣していた。

同社は同日、「処分を厳粛に受け止め、再発防止に取り組む」とのコメントを出し、社長らの役員報酬の一部返上などを発表した。

同社は1992年創業。昨年末現在の登録労働者数は約163万人で、昨年9月期決算の連結売上高は901億円。

●ソフトバンク、出産祝いを奮発…5人以降は500万円(3月27日 読売)

通信大手のソフトバンクは27日、4月1日以降に子供が生まれたグループ4社の正社員への出産祝い金を大幅に増額すると発表した。

第3子以降が手厚いのが特徴で、支給額は第1子5万円、第2子10万円、第3子100万円、第4子300万円、第5子以降は500万円とする。

対象はソフトバンク、ソフトバンクモバイル、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコムの4社の正社員計1万2000人。現在、子供1人あたり3000〜1万5000円の出産祝い金を増額し、出産に伴う社員の退職を防ぎ、少子化対策に貢献する狙いもある。

第3子以降の支給は、出産翌月の給与に10万円を上乗せし、直近の冬のボーナスに90万円を加算する。残額は翌年以降の冬のボーナスに100万円ずつ上乗せする。途中で退職すると支給は止まる。

産業界では、大和ハウス工業が2005年から子供1人あたり100万円の出産祝い金を支給する制度を導入するなど、祝い金を手厚くする企業も出ている。

●中小企業のIT投資、国が3分の2補助(3月27日 日経)

政府・与党は、中小企業のIT(情報技術)利用を促すため、電子納税システムの導入やホームページ作成など比較的、小規模なIT投資関連費用の3分の2程度を国が補助する仕組みをつくる方針を固めた。各地の商工会と連携し、IT化が遅れている零細企業をきめ細かく支援する。6月にも取りまとめる経済運営の指針「骨太方針2007」に盛り込み、08年度の実施を目指す。

支援の仕組みは、政府が中小企業の実態を把握している地域の商工会に協力を要請。各企業は、商工会の仲介を受ける形でIT化作業を専門の民間業者に発注する。補助の対象は確定申告作業、給与システムの電子化などが念頭にあり、事務作業の合理化などを促す小規模な投資に限定する方向だ。中小企業の満足度を定期的に調査する体制も整える。

●「退職金・年金に関する実態調査結果」の概要(3月27日 日経連)

1.標準者退職金(管理・事務・技術労働者・大卒・男性)
 会社都合55年2,232万円、定年退職60歳2,490万円
2.賃上げ額と退職金算定基礎額との関係
 「賃上げ額とは関係なく別建て」が過去最高の6割強(67.7%)
 その内訳では、「ポイント方式」が4分の3(75.0%)
3.現行退職給付制度の形態
 「退職一時金と年金の併用」が74.6%、「退職一時金のみ」は9.6%、
 「年金のみ」が13.1%
4.適格年金廃止(2012年3月末)への対応
 「すでに対応済み」が4割弱(38.9%)対応の内容では、
 「他の制度へ移行済み」が9割超(94.6%)

日本経済団体連合会 「2006年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果」
⇒ http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2007/024.pdf (PDF)

●男女賃金差別訴訟が和解 「格差是正を」大阪地裁(3月27日 共同通信)

女性であることを理由に昇格や賃金で差別されたとして、アステラス製薬(合併、旧藤沢薬品工業)社員仙頭史子さん(55)=大阪府大東市=が、同期の男性との差額賃金約5,500万円などを求めた訴訟は27日、解決金2,500万円の支払いなどを条件に大阪地裁で和解した。

山田陽三裁判長は和解条項で「男性社員との間に格差があり、是正すべきだ」と指摘。「今後、処遇で男女差別がないようにする」との内容が盛り込まれた。

仙頭さんは「差別が公に認められ、心の晴れる思い。今も差別は続いており、ほかの社員への誠実な対応を希望する」と話し、代理人の弁護士も「男女差別訴訟で最高額の和解ではないか」と評価している。

訴状などによると、仙頭さんは1973年に当時の藤沢薬品に入社し、開発研究部門の研究職や営業職に就いた。しかし、性別や学歴別の賃金体系があり、初任給や昇給で男性と格差があったほか、昇格も平均的な男性社員の2倍の期間がかかったという。

会社側は「男女で採用区分が異なる」などと反論。地裁が昨年12月に和解を提案した。

●40〜74歳対象に「特定健診」 厚労省(3月26日 朝日)

40歳から74歳の全国民を対象に、08年4月から実施される特定健康診査(特定健診)に関する厚生労働省の最終案がわかった。健診結果によってメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)など生活習慣病のリスクが高いグループとその予備群を抽出。リスクの程度に応じ3段階に分けて保健師や管理栄養士が指導し、脳卒中や糖尿病の予防を目指す。

26日の特定健診に関する検討会で公表する。特定健診は生活習慣病予防と医療費抑制をめざし、06年の医療制度改革に盛り込まれた。健康保険組合や国民健康保険などすべての保険者に健診実施を義務づけ、健診から漏れがちだった自営業者や専業主婦も対象とする。

健診では、男性で腹囲85センチ以上、女性で90センチ以上の人をメタボリック症候群の候補とする。さらに血糖値、血中脂質、血圧などのうち(1)二つ以上で問題ありとされた人はメタボリック症候群=「積極的支援レベル」(2)一つで問題ありの人は予備群=「動機づけ支援レベル」(3)問題なしの人は「情報提供レベル」に分類する。腹囲が基準未満でも、体重を身長(メートル)の2乗で割ったBMI(体格指数)が25以上なら生活習慣病のハイリスク群とされ、(1)〜(3)に振り分けられる。

(1)の人には、保健師や管理栄養士が食事のとり方や運動などの計画を作成。3カ月間は面接や電話、メールで実行状況を確認し、励ます。半年後に身体や生活習慣が改善されたかどうかを確認する。(2)の人には計画作成と半年後の評価のみとし、(3)は文書で注意を促すにとどめる。

特定健診と指導の費用は原則として保険者が負担するが、保険者が本人に請求することもできる。厚労省は40〜74歳で約2000万人とされるメタボリック症候群と予備群を、12年度末までに10%、15年度末までに25%減らす目標を立てている。

●深夜業務免除求めたら賃金減、日航に賠償命令判決(3月26日 朝日)

子育てのために深夜業務の免除を求めたところ勤務日数と賃金を大幅に減らされたとして、日本航空インターナショナルに勤務する客室乗務員の女性4人が、賃金の減額分などとして計約3000万円の支払いを同社に求めた訴訟の判決が26日、東京地裁であった。土田昭彦裁判官は、原告に「労務を提供する意思や能力があったのは明らかだ」として、深夜時間帯の勤務で得られたはずの賃金との差額計約1500万円の支払いを命じた。

土田裁判官は判決で、「原告は深夜時間帯の就労免除を求めたにすぎない。日航は労務を提供されるのを拒否した」と述べた。しかし、深夜勤務を免除された客室乗務員に対し地上勤務への振り替えなどを行うべきだとする原告側の主張に対しては、「育児介護法は就労を免除された深夜時間帯の勤務に有給であることを保障していない。会社に過大な負担を課すような方策には、義務がない」と退けた。

原告の客室乗務員4人は、育児のために遠隔地を避けて日帰り便での勤務を選択できる「深夜業免除制度」を利用していたが、同社が03年に制度の運用を変更。月に1〜2日しか勤務を割り当てられず、賃金のない「無給日」が導入され、賃金が激減したとして、原告側が04年に提訴した。

●外勤社員の出向認めず 「不利益変更」と東京地裁
 東京海上日動火災が敗訴(3月26日 共同通信)


損保最大手の東京海上日動火災保険(東京)がセールス担当の外勤社員制度を廃止した上、代理店へ出向させようとしているのは労働条件の不利益変更で無効として、外勤社員46人が正社員としての地位確認を求めた訴訟の判決で、東京地裁は26日、全員の請求を認めた。

難波孝一裁判長は制度廃止や配転に経営政策上の必要性があることを認めた上で、会社側は外勤社員を採用した際、転勤のない営業専門職として「職種限定契約」を結んだと指摘。「会社側が提示した配転の条件では大幅な減収になり、転勤がないという保障もなく、原告は大きな不利益を受ける」と判断した。

判決によると、同社は 2004年、東京海上火災保険と日動海上保険が合併して発足。外勤社員は旧日動が採用し、歩合給制に近く顧客との関係を維持するため、転勤もなかった。

合併当時は外勤社員制度を維持することで合意していたが、05年10月に制度を今年7月までに廃止するとして退職を募るとともに、継続雇用希望者は代理店へ出向させる方針を提示した。出向の場合、給与水準は従来より 9〜17%程度減額され。転勤もある。

原告側によると、会社側の提示前に約920人いた外勤社員のうち、約850人が退職し、現在は68人しか残っていないという。

●短時間勤務制度を拡充 ノエビア、育児と両立支援(3月26日 共同通信)

化粧品大手のノエビアは26日、子育て中の従業員が勤務時間を短縮して働くことができる短時間勤務制度の対象期間を、子どもが「3歳未満」から「小学4年生になった直後」まで延長することを明らかにした。4月1日から実施する。

仕事と子育てを両立しやすい環境を整備し、人材をつなぎ留めることが狙い。サントリーが昨年1月、「3歳未満」から「小学4年の始業式前日」まで延長、NTTも今年7月から「小学1年」だった上限を「小学3年」まで引き上げるなど、人材確保に向け同様の取り組みが広がってきた。

ノエビアの短時間勤務制度は1日当たり最大2時間、勤務時間を短縮できる。例えば通常、午後6時までの勤務のところを4時に終え、子どもを保育園や小学校に迎えに行く際などに利用する。時間短縮分の賃金はカットされ、社員のほか契約社員も対象となる。

●若手社員と新入社員の仕事意識アンケート結果
 (3月26日 毎日コミュニケーションズ)


毎日コミュニケーションズ(http://www.mycom.co.jp)が運営するコブスオンライン(http://cobs.jp)と毎日フレッシャーズ( http://freshers.mycom.co.jp)では、同サイトの会員を対象とした「仕事に関する意識アンケート」調査結果を発表しました。

・「愛社精神」に大きな差。入社後数年で会社への愛着・帰属意識は低く
・転勤や残業、新入社員は「素直に従う」、若手社会人は「なんらかの働きかけをする」
・新入社員の理想の先輩像:1.「誠実」 2.「笑顔」 3.「しっかり者」
・若手社員の理想の後輩像:1.「謙虚」 2.「前向き」 3.「素直」

グラフを含む調査結果の詳細
⇒ http://freshers.mycom.co.jp/pr/20070326/index.html

●キヤノン、派遣・請負から3500人を直接雇用へ(3月25日 読売)

キヤノンは2007、08年度の2年間に、国内のグループ19社の製造部門で働く計3500人の派遣社員や請負労働者を、正社員などの直接雇用に切り替える計画を明らかにした。

同社は、請負業者の労働者を、正社員の指揮下に入る派遣社員のように働かせる「偽装請負」があったとして、03〜05年に労働局から計7件の文書指導を受けた。この問題の反省を踏まえ、派遣社員らの正社員化に取り組む姿勢を強める。

2年間にグループの製造部門で新卒採用を含め計5000人を正社員などの直接雇用で採用。このうち、現在、派遣社員や請負労働者として間接雇用している従業員から1000人を中途採用の正社員として、2500人を契約期間3年未満の期間社員として採用する計画だ。

同グループの製造部門では、従業員の75%にあたる約2万1400人が間接雇用(派遣社員約1万3000人、請負労働者約8400人)。偽装請負の指摘を受けて昨年8月、御手洗冨士夫会長(日本経団連会長)の指示で「外部要員管理適正化委員会」を設け、雇用形態を見直してきた。

団塊世代の大量退職を背景とした人材確保や「偽装請負」問題を契機に、大手企業では間接雇用の非正規社員を直接雇用に切り替える動きが広がっている。

●「偽装請負」指導厳格に 企業に直接雇用求める(3月25日 共同通信)

厚生労働省は24日までに、労働者派遣法に違反する「偽装請負」について3年を超えて続けていた場合には、請負労働者を正社員や契約社員などの形で直接雇用したり、ほかの仕事をあっせんしたりするよう企業側を是正指導することを決めた。

従来は、労働者派遣の期間制限を超えて働かせていた場合も事実上、派遣社員への切り替えを認めていたが、不安定な雇用形態のまま働かせ続けることを避けるため指導を厳格化。都道府県の労働局長に通知を出した。

偽装請負は、実際は労働者派遣なのに、契約上は請負とするケース。請負労働者の労働条件の劣悪さや雇用の不安定さ、企業のコンプライアンス(法令順守)が問題になっている。

2004年3月に解禁された製造業に対する労働者派遣の期間制限が今年3月から、経過措置の1年間から3年間に延長されたことをきっかけに、指導内容を見直した。

●動産、担保にしやすく・金融庁が新基準、中小への融資促す(3月24日 日経)

金融庁は23日、銀行に不動産担保に依存した融資姿勢からの脱却を促すため自己資本比率規制を改定した。2007年3月期決算から適用する新自己資本比率規制(新BIS規制)で、商品在庫や原材料などの動産を適切な担保として広く認め、条件を満たせば自己資本比率を計算する際に有利に扱う。金融庁の銀行検査でも動産担保の検査基準を明確にし、手続きを簡素にする。不動産をあまり持たない中小・ベンチャー企業への融資を後押しする狙いもある。

金融庁は適切な動産担保として認める条件として、銀行が商品などの数量や品質を継続的に点検していることや、客観的な評価ができること、担保を第三者に売却する際の手続きが確立していることなどを掲げた。昨年3月に公表した新BIS規制案は、動産担保として航空機、船舶、ゴルフ会員権の3つだけを認める内容だったが、これらの条件を満たせば、商品在庫などでも自己資本比率を算定する際に、不動産担保とほぼ同じ扱いにする。仮に融資の返済が滞っても、担保を売却することで一定の資金を回収できると判断した。

●外来医療、高齢者に定額制・75歳以上、過剰診療抑える(3月24日 日経)

厚生労働省は75歳以上の高齢者を対象に、外来診療でかかる医療費を検査や投薬の数量にかかわらず、同じ病気なら定額とする「包括払い方式」を導入する方針を固めた。2008年4月から適用する。過剰診療を減らす狙いで、患者の医療費負担も減る公算が大きい。特定の主治医が外来診療から在宅ケアまで対応する公的な「かかりつけ医」制度と一体的に導入し、医療の効率化を目指す。

政府は06年の医療制度改革で、75歳以上の「後期高齢者」を対象とした新しい健康保険制度を08年度に創設することを決めた。厚労省は医師が受け取る診療報酬についても、新制度に対応した体系を今年末までにつくる予定で、外来診療への定額制導入はその柱になる。

●「准」介護福祉士を創設 フィリピンとの連携協定に配慮(3月24日 共同通信)

厚生労働省は24日までに、大学や専門学校などで介護福祉士の養成コースを修了した卒業生を対象に、国家試験に合格しなくても取得できる「准介護福祉士」の資格を新たに設けることを決めた。昨年、フィリピンとの間で結ばれた経済連携協定に基づく介護士受け入れを進めるため、試験に不合格となっても働ける新資格が必要と判断した。

今国会に提出された「社会福祉士・介護福祉士法改正法案」に、介護福祉士の資格を取得するには国家試験合格を要件とする一方、「准」資格の創設を盛り込んだ。2012年度からの実施を目指す。

介護福祉士は現在、3年以上の実務経験を積んだ後に国家試験に合格するか、専門学校で1650時間の養成課程を終えるなどの方法で資格が取得できる。しかし、厚労省は認知症ケアや高齢者の権利擁護など、より専門性の高い人材を確保する必要があるとして、国家試験合格を要件とする法改正を決めた。

●確定給付企業年金への移行(3月23日 日経Biz-Plus)

適格年金は、いわゆる「確定給付型」の制度です。適格年金制度からの移行先を同様に「確定給付型」の制度にする場合、その受け皿は確定給付企業年金になります。給付形態としてはほぼ同じ制度ですが、確定給付企業年金では「受給権の保護」が強化されています。特に「制度設計上のルール」と「積み立てのルール」が異なっていますので、それぞれについて確認していきます。

「どうする?どうなる? これからの退職金・年金制度」第7回 みずほ総研 柳井 慎太郎氏
⇒ http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/zaimu/rensai/nenkin.cfm

●過労死で賠償命令 「受動的対応では不足」(3月23日 共同通信)

仕事中に倒れ急性心筋梗塞(こうそく)で死亡した北海道旭川市の男性=当時(55)=の遺族が、月平均 180時間に及ぶ時間外労働をするなど過労が原因として、生鮮食品加工業、旭川市場センター(北海道旭川市)に約6,660万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁(笠井勝彦裁判長)は23日、約3,380万円の支払いを命じた。

笠井裁判長は判決理由で「会社は労働時間を短縮するための措置を何ら取らなかった」と指摘。「事業主は、労働者からの長時間労働の申告を受けて対応すればいいという受動的なものではない」として、積極的に過労死対策を取る義務があるとの見解を示した。

判決によると、男性は1998年からは管理部長として経理などを担当していたが、04年2月、仕事中に意識を失い、急性心筋梗塞で死亡した。死亡直前の3カ月間の休みは2日だけで、月平均約180時間の時間外労働をしていた。

●飲酒事故で事業停止命令 処分厳格化後、全国初めて(3月23日 共同通信)

関東運輸局(横浜市)は23日、運転手が酒気帯びで事故を起こしたヤマナシ流通(甲府市)に対し、飲酒運転を防止する社内教育が不十分だったとして、26日から3日間の事業停止にしたと発表した。

同運輸局によると、昨年8月から運送会社のトラックなどが飲酒運転など悪質な違反を伴う事故を起こし、会社側の指導が不十分だった場合、即時に事業停止にできるよう行政処分が厳格化。今回の処分は新基準で全国初の事業停止命令という。

事故は昨年9月15日未明に発生。甲府市徳行で、酒気帯びのトラックが赤の点滅信号で交差点に進入し、黄色の点滅で左から進入してきた乗用車と衝突。トラック運転手(57)が重傷を負った。

●住友生命、契約済み保険「値下げ」・介護保障、支払い対象拡大(3月23日 日経)

住友生命保険は介護保障保険に加入済みの約300万件の契約について、保険料を実質的に値下げする。4月から新商品で給付金の支払い対象を広げるのに併せて、従来商品の既契約分も保険料を据え置いたまま新商品と同じ保障内容に拡充する。生保商品では極めて異例の措置。新契約の獲得に偏重している経営戦略を見直し、既存顧客へのサービス向上で保有契約の維持も重視する姿勢に転換する。

住友生命の介護保障保険はケガや病気で療養や介助が必要な状態になったときに給付金を支払う商品で、死亡保障などの主契約に付け加える「特約」タイプ。同社は4月2日から適用する新商品「かいごケア」を発売し、支払い対象にする症状を従来の公的介護保険制度での要介護4相当から、より介護の程度が軽い要介護2〜3相当に広げる。

●中小サービス産業の動向とその成長戦略(3月22日 中小企業金融公庫)

サービス産業全体の動きを俯瞰した上で、特に注目される分野として「人材サービス」、「情報通信」、「フィットネスクラブ・エステティックサロン」の3分野をピックアップして、その業種に係る市場規模や事業環境、資金調達形態等の実情を整理した。また、先進企業の事例研究も行い、各企業で取り組まれている時代のニーズに即した新たな事業展開の中から、コア経営資源をベースとした分類を行うことで、サービス産業の動向把握の新たな視点を提示するとともに、サービス産業全体に通じる具体的な成長戦略についても可能な限り明らかにしていく。

中小公庫レポート06-9 ⇒ http://www.jasme.go.jp/jpn/result/c2_0609.html

●勤務医負担軽減策:初・再診料下げて夜間厚遇 開業医(3月22日 毎日)

厚生労働省は21日、勤務医の負担軽減策として、開業医の診療報酬については、外来患者を時間外に診療した場合の加算を手厚くする代わりに初・再診料を引き下げ、夜間や休日に診療をしないと高収益を望めない体系に改める方針を固めた。現在、患者は大病院に集中し、病院勤務医が疲弊して開業医に転じるため、勤務医不足が深刻化しているが、地域の診療所の夜間診療を促進し、この現状を改善するのが狙い。08年度の診療報酬改定で実現させる考えだ。

政府は06年度改定で、初診料については診療所(ベッド数19床以下)を引き下げる一方、病院(同20床以上)は引き上げ、双方270点(1点10円)に統一した。また、24時間往診可能な診療所を「在宅療養支援診療所」とし、報酬を手厚くした。時間外診療における開業医の役割を高め、病院との役割分担・連携を強化することが、導入の狙いだった。

しかし、同診療所は医師らの負担が重く、届け出数は約9300カ所と全診療所の1割にとどまっている。また再診料は病院57点に対し、診療所71点と高く、厚労省は「依然開業医は夜間働かなくとも高収益となる報酬体系になっている」(幹部)ことも、診療所の夜間開業が広まらない原因とみている。

そこで厚労省は08年度の診療報酬改定で、診療所の初・再診料を引き下げて財源を生み出し、夜間など時間外加算を充実させることにした。平日の初診で午後10時までの診療に85点を加算するなどしている現行報酬を大幅にアップする代わり、再診料を中心にカットする意向だ。収入面で後押しし、開業医に夜間診療をしてもらうことで、患者が大病院の救急病棟に詰めかける現状を改める考え。その一方で、ビルにテナントで入り、定時診療しかしない「サラリーマン開業医」の収入を抑える狙いもある。

診療報酬の具体的な増減幅は今秋、中央社会保険医療協議会(中医協)で議論する。ただ、日本医師会などは慎重審議を求めるとみられ、初・再診料の下げ幅を巡る議論は難航する可能性もある。【吉田啓志】

●中小企業の育児支援拡充・厚労省が4月から(3月20日 日経)

厚生労働省は4月から、社員の子育て支援に積極的に取り組む企業への公的な支援を拡充する。事業所内に託児所を設ける中小企業への助成金を増額するほか、仕事と育児を両立しやすくするため職場の雰囲気を変えようとする企業への助成金制度を新たに設ける。

新たな支援策は20日の労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)に、柳沢伯夫厚労相が雇用保険法に関連する省令改正案として提示し、了承された。制度の新設・拡充で2007年度に約27億円を助成する予定。

4月から拡充するのは雇用保険の育児・介護雇用安定等助成金制度。事業所内託児所への助成では建設や運営にかかる費用に対する助成率を、09年度末までの3年間は現行の2分の1から3分の2へ引き上げる。育児休業取得者を出した企業への助成制度も拡充する。現在は初めて育児休業取得者を出した企業が対象になっているが、2人目から10人目についても助成の対象にする。

●アクセルマーク、部課長クラスに中途採用権限(3月20日 日経)

携帯電話向けコンテン配信のアクセルマーク(東京)は部課長クラスに中途採用の権限を付与した。個人的なつながりなどを通じて自分の担当部門に必要な人材を採用できるようにする。採用実績を幹部社員の査定項目として意欲を向上させ、採用難を乗り切りたい考えだ。

このほど幹部社員による採用者の第一号が誕生した。各部門の責任者がほしい人材を採用することで、通常の人事部経由の採用に比べ、人材と業務のミスマッチも防ぐ。採用枠は設けないが、幹部社員は部門ごとの予算管理を担っており、不要な人材を採用する事態は起こりにくいという。

●特定健診等の義務化にあたっての推進課題(3月19日 日本総研)

平成20年4月1日より特定健診等の義務化が実施される。特定健診等の義務化は、平成18年6月の国会にて成立した「健康保険法等の一部を改正する法律」にもとづいて、健康診断や保健指導等の実施強化を健康保険組合などの医療保険者に求めるものである。健診項目については、メタボリック症候群の予防にターゲットをあてたものが実施される。また、その対象については、40歳以上の被保険者及びその被扶養者までを範囲とする。

これにより、これまでの労働安全衛生法に基づき従業員だけに義務を課していた健診等の対象範囲が、被扶養者にまで広がることになる。さらに、取り組みについての評価がシビアに実施されることになる。取り組み状況に加え、成果についても評価されることになっている。

日本総研 「研究員のココロ」
記事全文⇒ http://www.jri.co.jp/consul/column/data/556-yamada.html

●ワールド、育休中の社員向けに職場復帰支援サービス(3月19日 日経)

ワールドは19日、福利厚生代行サービスのベネフィット・ワンと提携し、育児休暇中の社員を対象とした職場復帰支援サービスを4月1日から始めると発表した。育児相談や保育施設の紹介などが受けられる窓口を設置する。女性の職場環境を整備し、人材確保につなげる狙い。

ベネフィット・ワンが育児や職場復帰に関する相談を受け付ける窓口「育児コンシェルジュデスク」を設置する。ワールド本体と同社販売子会社のワールドストアパートナーズが対象。社員は妊娠中の体調管理や子供の発育などに関する相談ができるほか、保育施設やベビーシッターなどの紹介も受けられる。

今回の職場復帰サービスは初年度134人を対象に実施し、今後はワールドグループ全社に広げる予定。ワールドグループの全従業員は約1万4700人で、うち75%が女性。