人事労務の最新ニュース(11月1日〜18日)

●業績悪化で退職金不支給は正当
 三菱自元執行役員の上告棄却−最高裁(11月16日 時事通信)


リコール隠しによる業績悪化で退職慰労金を支給しなかったのは不当として、三菱自動車の元執行役員の男性が同社に6000万円の支払いを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(津野修裁判長)は16日、「退職慰労金を必ず支給するとの合意や慣習はなかった」として、男性の上告を棄却した。男性敗訴の一、二審判決が確定した。

上場企業などで導入が進む執行役員の退職金をめぐる最高裁判決は初めて。

同小法廷は ▽三菱自の執行役員は社員と異なり、待遇は取締役と同等だった ▽退職慰労金を必ず支給するとの内規はなかった▽執行役員と取締役全員の退職慰労金支給が見送られた−などと指摘した。

その上で「退職慰労金は功労報償的な性格が極めて強く、代表取締役の裁量で支給されていたにすぎない」として、男性の主張を退けた。

判決などによると、男性は2000年6月、従業員としての退職金約3300万円を受領し、執行役員に就任。04年6月に退任するまでの報酬の総額は約9100万円だった。

三菱自はトレーラーの欠陥を隠ぺいしてリコールを逃れた事件の影響で、04年3月期に約2100億円の最終赤字を計上し、役員退職慰労金の支給見送りを決めた。

●社保庁、「ねんきん特別便」の詳細公開・照会票で浮いた記録統合
 (11月16日 日経)


社会保険庁は16日、基礎年金番号に未統合の約5000万件の「宙に浮いた年金記録」の該当者と思われる人に送る「ねんきん特別便」の詳細を発表した。加入履歴のほかに「照会票」を添付し、記録漏れの可能性がある加入期間や制度を書き込んで郵送すれば、社保庁側の「浮いた記録」と結びつく。ただ、社保庁が統合できる可能性が高いと判断した記録の詳細については特別便には明記しない。

同日、総務省の年金業務・社会保険庁監視等委員会に概要を提出した。特別便は、まず該当者に12月中旬から3月までをメドに順次発送し、来年4月以降は加入者全員に送る。

「宙に浮いた年金記録」がありそうだと思った人は、特別便に添付されている「年金加入記録照会票」に、記録漏れと疑われる加入期間や勤め先名などを書き込み、社会保険業務センター(社保庁の事務処理部門)に郵送する。はっきりと思い出せなくても「分かる範囲で記入してくれればいい」(社保庁)という。

●仕事や職場でのストレス、「去年より増」が48.3%――連合総研調べ
 (11月16日 日経産業)


仕事や職場でのストレスが1年前よりも増えたと感じている人が働く人の半分近くを占めていることが、連合総合生活開発研究所(東京・千代田)の調査でわかった。長時間労働を強いられることが多い30代の男性だけで見ると、ストレスが増えた人の比率は6割に迫った。

1年前よりストレスが「かなり増えた」と答えた人は全体の17.4%だった。「やや増えた」と答えた30.9%を加えると、民間企業で働く人の48.3%がストレスが増えたと感じていることになる。

連合総研「勤労者の仕事と暮らしについてのアンケート」調査結果
⇒ http://www.rengo-soken.or.jp/houkoku/kinroukurashi/enquete/No.14/KurashiGaiyo14.html

●派遣労働:「求人広告の給料うそ」愛知の会社を提訴へ
 (11月16日 毎日)


高給をうたう人材派遣会社の求人広告にひかれ、愛知県内の工場で働いた沖縄県出身の労働者7人が「実際の給料は低く、広告は偽りだった」として、この人材派遣会社に差額分計1800万円の支払いを求める訴えを年内にも名古屋地裁に起こすことが分かった。派遣労働者の待遇を巡る問題が各地で明らかになる中、求人広告に絡んで訴訟に発展するケースは珍しい。

提訴するのは、昨年5月から今年2月に沖縄県から愛知県に移住した20〜30代の男女計7人。代表者の説明によると、いずれも求人誌で「賞与30万円以上支給、月収31万円以上可」などとする愛知県内の人材派遣会社の広告を見て応募、同県豊田市内の同じ自動車部品工場に派遣された。

しかし、実際は「31万円以上」の月収を得るための残業などはほとんどなく、月収は男女差があって13〜21万円程度、賞与は5〜14万円程度(いずれも額面)。寮の家賃などを引いた手取りの月収は8〜15万円程度だったという。

7人はこれに抗議し、愛知県労働委員会などを通して6月から派遣会社と交渉。会社側は解決金として300万円を提示したが、7人は「低額過ぎる。派遣労働者を働く駒としか見ていない」などと反発、提訴の準備を進めている。

一方、派遣会社幹部は「広告に誤解されやすい部分はあったが、採用時に詳しく説明しており、実際の給与水準は事前に理解できたはず」と話し、提訴された場合は、債務不存在の確認を求めて逆に訴える方針という。

沖縄県は06年の完全失業率が7.7%と全国最悪で、製造業を中心に好況が続く東海地方に出て就職する人が、ここ数年増えている。半面、「求人広告通りの給料をもらえない」などという苦情や相談も多く、沖縄労働局は7月、沖縄県内に事務所を置く県内外の300以上の人材派遣業者に対し、就業条件を明示するなど、トラブル防止を求める文書を配布している。【安達一正】

●「トラック運転者7103人の証言」運輸労連のドライバー調査
 (11月15日 カーゴニュース)


運輸労連はこのほど『トラック運転者7103人の証言』をまとめた。運輸労連は毎年5月、全国の高速道路SAなどでトラック・ドライバー相手に聞き取り調査を行っている。

【正社員比率が減少】
雇用形態を聞いてみると非正規社員は2割弱で、82.4%が正社員だった。トラックの正社員比率は前年との比較で今年は0.7ポイント低下しているが、全産業平均の非正規社員の比率は3割を超えているという。トラックの場合、非正規社員のうちわけは契約社員またはパート社員が12.5%で、試用(試雇)期間の者が2.4%、その他が2.3%だった。

【ドライバーの高齢化が続く】
昨年に比べ、30歳代以下が46.5%から44.9%に減少し40歳代以上が52.6%から54.2%へと増加しており、ドライバーの高齢化が続いた(50歳代は0.9ポイント減少、20歳未満は0.8ポイント増加)。

また、10年以上在職しているというドライバーは昨年の41.1%から45.5%に増加するなど定着率は増加の兆しがみられたという。

7103人のうち「組合に入っている」は38.2%で、昨年より2.9ポイント増加した。

【年収減が進むと同時に格差も】
年収300万円以下は全体の20.0%と昨年とほぼ同程度だったが、地域別では、北海道(26.0%)、東北(32.1%)、九州(31.4%)が全国平均より年収300万円以下の比率が高く「地域格差が顕著になっていることがわかった」としている。また、労働組合の有無で500万円以上をみると、「組合に入っている(31.6%)」、「組合はない(15.7%)」と明らかな差があらわれている。

【週所定労働時間が守られているのは38%】
週所定労働時間の遵守については「守られている」が38.4%で昨年より0.9ポイント増加し、「守られていない」は、39.8%で0.4ポイント減少し、若干改善傾向にあるが、全体の4割が守られていない実態だとしている。

また、4月の残業時間をみると、「20時間まで」「60時間まで」合わせて全体の66%を占めていた。一方、「101時間以上」は7.6%(538人)で前年より1.5ポイント減少していたが、100時間までの残業合計でみると、昨年の84.4%から85.7%に増えていた。

【残業の賃金未払いが14%も】
残業時間が実際の時間で支給されているのは42.1%と前年より0.3ポイント増加しているが、「残業しても支給されない」も14.3%と依然として多く、中でも東北、関東は16%台となっている。年齢別では、「50歳代」「60歳以上」の残業未払いの割合が15.0%、16.7%と高くなっていた。また「未払いのうち年収300万円以下が21.1%とトラック運転手の賃金を下げるために、残業未払いとなっている現実が出ている」としている。

【依然続く改善基準告示違反】
連続運転時間の基準内4時間以内を守っているのは65.8%で昨年より0.7ポイント良くなっているが、約33%が改善基準告示違反という実態は続いている。

また、高速道路での走行速度は、走行スピードは着実に下がっており、「時速90キロメートル」以下という回答が1・4ポイント増えている一方、91キロメートル以上は減少していることから「高速道路におけるスピードリミッター装着の効果が出ている」としている。

過積載運行指示の有無も昨年と比べて改善傾向にあり、過積載の「指示はない」は75.2%と、昨年対比0.9ポイント改善されていた。しかし「ひんぱんに指示される」という回答がトレーラーでは6.4%にのぼっている。

【約6割がアルコールチェッカー使用】
飲酒運転の防止策をたずねたところ、アルコールチェッカーの使用が56.6%、定期的な運転記録証明の提出が12.5%、講習会の実施が10.5%で、その他を含めると全体の9割が何らかの対策を講じていた。

●国民年金基金制度、9億円の未払い(11月15日 日経)

国民年金基金連合会などは15日、国民年金の給付額を上乗せする国民年金基金制度で未払いが9月末時点で約9億円あったと発表した。年金を受給できる権利を持つ本人からの請求がないのが原因と説明している。件数は4500件程度に達する。

国民年金基金の加入者は69万人。国民年金の給付額を上積みする目的で個人が自ら加入して掛け金を支払う。原則、65歳から支給を始める。

同連合会などは、(1)加入履歴などを記した通知を定期的に郵送する(2)通知を出しても手続きをしない人には6カ月後と1年後、5年後にもう一度案内する――などの再発防止策を取る。

●「外見も大切な要素」(11月15日 浜銀総合研究所)
接客仕事人!no.36⇒ http://www.yokohama-ri.co.jp/laboratory/2007/lab027.html

●若手社員をどう育てるべきか?(11月14日 三菱総合研究所)

ここ数年、若手社員の離職率が増加している。その原因として若者の仕事に対する意識の変化を指摘する意見もあるが、それ以上に大きな原因としてあるのが、企業の人材育成力の低下という問題である。
(PDF) ⇒ http://www.mri.co.jp/REPORT/LOCAL/2007/11/20071101_bic04.pdf

●労基立ち入りの病院・診療所、8割超で違法行為(11月14日 読売)

医師の過労死が相次ぐ中、昨年1年間に労働基準監督署が監督に入った病院や診療所のうち8割以上で労働基準法違反などの違法行為が確認されたことが14日、厚生労働省のまとめでわかった。

全業種の違反の割合は平均7割弱で、医療現場の過酷な労働環境が浮き彫りになった。過労死弁護団全国連絡会議が同日、医師の過労死防止や勤務条件改善を厚労省に申し入れた際、明らかにした。

各地の労基署が昨年1〜12月、病院や歯科医院に監督のため立ち入るなどしたのは1575件。このうち違反があったのは1283件で、81%を占めた。違反の内容は、労働時間の超過や残業代の不払いなど。

●その一言にムカッ!年下上司VS年上部下の危うい関係
 (11月14日 Tech総研)


年功序列の制度がほとんど崩れたといって過言ではない今現在、職場の人間関係の様相は、大きく変わりつつある。特に上司の年齢が部下よりも低い場合、お互いに気を使い、やりにくさを感じることもあるだろう。「年齢なんて関係ない」と言いつつも、悔しい思いをかみしめたり、理不尽な思いを強いられたり、心の中には複雑な攻防が繰り広げられているはずだ。

そこで今回、年上部下または年下上司になった経験のあるエンジニア100人に対するアンケート調査から、この両者の間にある「壁」を明らかにしつつ、最適な関係性を徹底検証してみた。⇒ http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=001205

●L&M、採用実技の体験講座(11月14日 日経産業)

人材・組織コンサルティングのリンクアンドモチベーション(東京・中央)は面接官やリクルーターの実技を体験型で学ぶ公開講座を始める。講義より模擬練習を重視し、ビデオ撮影やレーダーチャートで参加者相互の評価を促す。採用実技への関心が高まっており、個別企業への助言で培ったノウハウを公開して顧客開拓につなげる。

第1弾として11月27日、リクルーター養成の公開講座を開く。模擬練習では参加者を学生役とリクルーター役、ビデオ撮影役の3人1組に分ける。リクルーター役の参加者が仕事の体験談や入社当時の動機などを学生役に魅力的に語れたかを撮影映像を基に話し合う。

●「年内に600万人に通知」 年金照合で厚労相見通し(11月13日 産経)

舛添要一厚生労働相は13日、東京都内で講演し、基礎年金番号に未統合の年金記録約5000万件の照合・通知作業について「600万人が12月中旬からお知らせを受け取ることができる。600万人のうちの500万人は(統合済みデータと)完璧(かんぺき)に一致するが、100万人は調べなければならない記録だ」と述べた。だが、社会保険庁は「具体的な数字は固まっていない。大臣は見通しを述べたのではないか」としている。

●就職内定率4年連続アップ 大学生69%、高校も上昇(11月13日 共同通信)

来春卒業予定の大学生の就職内定率(10月1日現在)は、前年同期を1・1ポイント上回る69・2%だったことが厚生労働省、文部科学省の集計で13日、分かった。前年同期比で4年連続の上昇。高校生も9月末現在で49・7%と、前年を1・3ポイント上回り、5年連続でアップした。

厚労省は「昨年、一昨年に比べ伸び率は緩やかだが、景気回復や団塊世代の大量退職などで、企業の採用意欲が依然旺盛だ」と分析している。

集計によると、男子大学生は70・1%、女子は68・2%で、前年同期比でそれぞれ0・5ポイント、1・8ポイント上昇。短大女子も38・5%と5・5ポイント上がった。高等専門学校(男子のみ)と専修学校(専門課程)も前年同期を上回った。

高校は求人数が約30万5000人で、前年同期比で7%増えた。求職者数は約19万5000人で1・5%減少。

平成19年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査について(11月13日 厚労省)
⇒ http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/11/h1113-1.html

●うつ病自殺の労災認定 「激務と上司の暴言」大阪地裁(11月12日 朝日)

会社員男性(当時47)がうつ病になって自殺したのは、業務の激増や上司の暴言が原因だとして、近畿在住の妻が国を相手に労災の不認定処分取り消しを求めた訴訟の判決が12日、大阪地裁であった。山田陽三裁判長は「上司から『できが悪い』などと言われてうつ病が悪化し、自殺に至った」と判断し、処分を取り消した。

判決によると、男性は水道施設管理会社「日本ヘルス工業」(東京)の浄水場所長だった02年9月、営業部門のサービスセンター長兼務を命じられた。部下の数が10倍以上になり、1カ月の時間外労働も12時間近く増加。同11月ごろ、うつ病を発症した。同11日、上司が社内の宴席で、男性について「できが悪い」「何をやらしてもあかん」などと発言。男性は翌日、宿泊先のホテルで飛び降り自殺した。

奈良労基署は04年、男性の自殺と業務との因果関係を認めず、妻の請求を退けていた。

●人材派遣の料金、一段高・企業側人員確保急ぐ(11月11日 日経)

深刻な人手不足を背景に、派遣社員を活用する企業が人材派遣会社に払う料金が一段と上昇している。主力の一般事務職の派遣料金は10月以降、今春に比べ1%強上昇し、服飾店などの販売職も3%強上がった。企業は人件費負担が重くなっても人材確保を優先しているが、派遣会社側も派遣スタッフの確保に頭を痛めている。

スタッフサービス(東京・千代田)やテンプスタッフなど大手派遣会社と顧客企業は春と秋に料金改訂について交渉するケースが多い。今秋の交渉で、派遣会社が顧客企業に請求する料金は一段と上がった。

●パートの不満は「賃金が安い」が6割でトップ 厚生労働省調べ
 (11月9日 労働調査会)


厚生労働省がまとめた「平成18年パートタイム労働者総合実態調査結果」によれば、パートタイマーを雇っている事業所の割合が6割を超え、また、労働者の4人に1人がパートタイマーとなっており、5年に比べて“パート比率”が上昇していることが明らかになった。

調査は、規模5人以上の事業所6700カ所及びそこで働くパートタイマー約1万3500人について集計している(実施時期は平成18年10月)。

調査結果によると、「パート」(パートタイマー、アルバイト、準社員など名称によらず正社員以外の者で、週所定労働時間が正社員より短い者)を雇用している事業所割合は61.0%で、前回調査(平成13年56.6%)より4.4ポイント上昇している。また、労働者に占めるパートの割合は25.6%(同22.8%)となっている。

パートを雇用している事業所の雇用理由をみると、「人件費が割安なため」が71.0%と圧倒的に多く、ほかでは、「1日の忙しい時間帯に対処するため」(39.5%)、「簡単な仕事内容のため」(36.3%)、「人を集めやすいため」(29.5%)などとなっている。

賃金格差に関しては、職務が正社員とほとんど同じパートで1時間当たりの賃金額に差がある事業所割合は81.7%、賃金が低い理由としては、「勤務時間の自由度が違うから」が72.7%で最も多く、次いで、「正社員には企業への貢献がより期待できるから」32.9%、「残業の時間数、回数が違うから」31.1%の順となっている。

正社員と同じ仕事を行っているパート自身の賃金についての意識をみると、「正社員より賃金は低いと思うが納得できる」(40.0%)、「わからない(考えたことがない)」(33.7%)、「正社員より賃金は低く、正当に評価されていないのではないかと思い納得できない」(20.3%)などとなっている。また、今の会社や仕事に「不満・不安がある」とするパートは63.9%で、その内容としては、「賃金が安い」が61.8%で最も多く、ほかでは、「有給休暇がとりにく」(26.2%)、「パートとしては仕事がきつい」(24.1%)、「雇用が不安定」(20.1%)などが多い。

●パートタイム労働者総合実態調査結果の概況(11月9日 厚生労働省)
⇒ http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/seisaku/kojin/index.html

●個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン(11月9日 厚生労働省)
⇒ http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/seisaku/kojin/index.html

●労働契約法案と最賃法改正案が修正のうえ衆院通過
 (11月9日 労働調査会)


今臨時国会で継続審議されていた「労働契約法案」と「最低賃金法の一部を改正する法律案」の2法案が、法案の内容を一部修正し、11月8日の衆議院本会議で可決、参議院へ送られた。

両法律案は、今年3月13日に「労働基準法の一部を改正する法律案」(3法案あわせて「労働3法案」といわれている)とともに、通常国会にて一括審議で審議されたが、継続審議扱いとなっていた。

今後2法案の審議は参議院へ舞台を移すこととなり、「労働基準法の一部を改正する法律案」については、継続審議とするか廃案とするか会期末までに決まる見込みとなった。なお、2法案の主な修正事項は以下の通り。

【労働契約法案関係】

(1)労働契約の原則に関する規定に、「労働契約は、労働者及び使用者が、就業 の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする」、 「労働契約は、労働者及び使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする」の2項目を追加する。

(2)出向の定義に関する規定を削除する。

(3)期間の定めのある労働契約に関する規定を「使用者は、期間の定めのある労 働契約について、やむを得ない事由がないときは、その契約期間が満了する までの間において、労働者を解雇することができない」から「使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、 その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない」に改める。

【最低賃金法の一部を改正する法律案関係】

地域別最低賃金を決定するための要素である労働者の生計費に関する規定を「前項の労働者の生計費を考慮するに当たっては、生活保護に係る施策との整合性に配慮するものとする」から「前項の労働者の生計費を考慮するに当たっては、労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう、生活保護に係る施策との整合性に配慮するものとする」に改める。

●GMOインターネット、育児支援制度を拡充(11月9日 日経産業)

サーバー貸し出しなどのGMOインターネットは11月から育児支援制度を拡充した。育児関連の休暇を広げたほか、再雇用制度を新設したのが柱。インターネット関連業界では技術者の確保が難しくなっているため、制度を拡充して人材確保をめざす。

再雇用制度は勤続1年以上の社員が妊娠、出産、育児または介護を理由に退職した場合が対象。離職期間が10年以内ならば、再雇用する。

●「パワハラの多面性」(11月7日 日経Biz-Plus)

パワハラに関する報道が続いています。たしかに問題上司は存在します。しかし良質の人だけを昇進させるのであれば、上司になれる人は限られてしまいます。部下の側にも問題社員はたくさんいます。そして、そもそも職場は上司が部下を指導し指揮命令するところです。「パワハラ」という抽象的な概念にとらわれると、組織が真に抱える問題点を見逃すことになりかねません。

日経Biz-Plus 「法的視点から考える人事現場の問題点」第25回 弁護士 丸尾拓養氏
⇒ http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/jinji/rensai/maruo2.cfm

●最低賃金改定に対する企業の動向調査(11月6日 帝国データバンク)

今年度の最低賃金改定は、近年にない引き上げ幅となっているため、収入増加による消費活性化が期待される一方、人件費上昇による企業収益の悪化などが懸念されている。そこで、給与体系の見直しなど最低賃金の引き上げに対する企業の動向について調査を実施した。

TDB景気動向調査( http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/keiki_w0710.html
【要旨】
・給与体系を見直した企業は2割弱、
 うち「最低賃金より高い時給で採用している」企業が76.4%
・給与体系見直し企業の6割が「経営圧迫」を懸念
・従業員採用時の最低時給は全体平均902円、最低賃金を215円上回る
・今回の引き上げ額、最低限の生活の維持には「低い」が26.3%

詳細(PDF) ⇒ http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/keiki_w0710.pdf

●「さよなら残業」制度:ワーク・ライフ・バランス わが社の場合 新日本石油
 (11月5日 毎日)


新日本石油は10月から、「さよなら残業〜アクション8〜」と題した時間外労働削減活動を始めている。長時間労働を続けていては、さまざまな取り組みが無に帰してしまうというのが理由だ。特に、「深夜まで働き、それから一杯という世代。残業するなと言っても皮膚感覚で分かりにくい」(田畑行弘・執行役員人事部長)という管理職の40〜50歳代の社員に、制度を徹底させている。

まず、午後8時以降の残業を禁止した。このため、同7時には放送で「埴生の宿」を、同8時には「星に願いを」を流し、「家に帰りたい気分にさせる」(同)という。日曜出社も禁止したほか、部署ごとに週1回のノー残業デーを義務づけた。定期的に定時(午後5時半)より30分早く仕事を切り上げる「マイナス30分」の制度も設けた。

同制度の導入に当たって新日石では全社アンケートを実施したが、その中で不満が目立ったのが、「仕事の締め切りと完成度の指示があいまいで、長時間労働につながっている」という意見だった。このため、管理職には「いつまで、どこまで」を明確にするよう求めている。会合のあいさつ原稿なども、自分で作るよう徹底し、社員の負担を減らした。

同制度のほか、昨年度からは、家庭の事情により柔軟に対応できる仕組みの導入にも力を入れている。男性が育児休暇を取りやすいように、2週間の休暇を有給にしたほか、妻が専業主婦の場合でも取得可能になった。育児や介護、障害で必要な場合、勤務時間を5時間半もしくは6時間半に短縮する制度や、看護休暇の5日間有給化や半日単位の取得も進めている。【増田博樹】

●2007年年末賞与予測(11月5日 第一生命経済研究所)
〜民間一人当たり支給額は前年比▲0.5%と前年割れが続く見込み

(PDF) ⇒ http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/rashinban/pdf/et07_180.pdf

●中小向け公的無保証人融資、限度額上げ2.4倍・経産省方針(11月5日 日経)

経済産業省は無担保で連帯保証人を不要とする中小企業向けの公的融資の限度額を、現行の2.4倍に引き上げる方針だ。連帯保証人がいる一般融資の限度額と同額にする。中小企業が経営に直接関係ない第三者を保証人にしなくても公的融資を受けられる制度を2003年に始めている。今回の貸付限度額拡大で制度の利便性を高める。08年度予算の成立を経て来年4月からの実施を目指す。

今回の制度改正を具体的にみると、小規模・零細企業を対象とする国民生活金融公庫の無担保・無保証人融資の限度額を現行の2000万円から4800万円に引き上げる。貸出金利は一般融資に比べて0.65%上乗せする。経産省は制度拡充のための関連予算を財務省に求めている。

●「許せる」残業時間、若年層ほど短く・リクルート系調べ(11月3日 日経)

人材紹介大手のリクルートエージェント(東京・千代田)による調査で、10―20代が30代よりも残業に対して厳しい見方をしていることがわかった。ひと月あたりの許容できる残業時間を聞いたところ、30代では「31―50時間」が44%で最も多かったのに対し、10―20代は「30時間まで」が42%で最多だった。

男女別では「30時間まで」とするのが女性は58%、男性は30%。全体的に男性の方が残業に寛容な傾向があるが、25歳までの男性に限れば「30時間まで」は44%で、30代男性の28%を大きく上回った。残業に対する世代間の考え方の違いが鮮明になった。

●中小社員向けに高額医療費支援、ベネフィット・ワン(11月2日 日経)

福利厚生代行のベネフィット・ワンは1日、高額な医療費がかかった中小企業の従業員を対象に、最大で月7万円の「見舞金」を支払う新サービスを始めた。企業ごとに一括契約する仕組みで、従業員は最大でも月1万円の自己負担で済むようになる。健康保険組合のない中小企業では大手企業と比べ従業員の医療費の負担が大きい。福利厚生の拡充を通じて、中小企業の雇用確保を支援する。

初年度に70社以上との契約をめざす。従業員の所得や年齢、健康状態は問わない。保険にベネフィット・ワン独自の健康増進サービスを付けた福利厚生商品で、金融庁から承諾を得たという。

●『職場のコミュニケーションに関するアンケート調査』(11月1日 第一生命)

第一生命保険相互会社のシンクタンク、(株)第一生命経済研究所では、全国に居住する20〜59歳の会社員800名を対象に、標記についてのアンケート調査を実施いたしました。

職場での交流の実態
○上司・部下や同僚と飲みに行く機会に「よく参加」するのは1割未満。
○年代が上がるにつれて、職場で飲みに行く機会は「かなり減った」と感じている人が多い。
○職場で飲みに行く機会を「必要」と考えている人は6割強、「楽しい」と考えている人は7割弱。

職場の人間関係上のコミュニケーション満足度
○職場のコミュニケーションについて、7割近くが「まあ満足」。
○男性20・30代と管理職で「満足」が多い。

職場でのメール利用
○メールは「気軽に送れる」反面、「真意が伝わっているか心配」など、利点欠点が混在。

職場環境の現状
○もめごとや仲の悪い関係ありは約34%、いじめ・仲間はずれ・無視ありは約14%。
○女性が多い職場ほど、もめごともいじめも多い。

職場ストレス
○職場でのストレスは、仕事そのもの、責任感、組織風土、人間関係、昇進地位の順で高い。
○信頼性やチームワークがある職場ではストレス得点が低く、権威的職場や競争の激しい職場では高い。

第一生命 NEWS 宅配便 2007.11
(PDF 611KB) http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi/news/news0711.pdf

●介護保険料の減免措置、来年度も継続へ・厚労省方針(11月1日 日経)

厚生労働省は税制改正で介護保険料が増えた高齢者を救済するための減免措置を2008年度も継続する方針を決めた。本来なら基準額(月4090円)の1.25倍に上がる予定だったが、介護保険制度を運営する各市町村の判断で07年度と同じ1.08倍に抑えることができるようにする。1日に開く「介護保険料のあり方に関する検討会」で表明し、年内にも介護保険法の政令を改正する。

06年度に実施した税制改正で住民税が課せられる境目の年収(夫婦2人、年金収入)が266万円から211万円に引き下げられ、課税が強化された。課税対象者の介護保険料は高めに設定されているため、厚労省は激変緩和のために保険料に減免措置を導入した。07年度末で打ち切るはずだったが、継続を求める高齢者の要望を受けて方針を転換した。