人事労務の最新ニュース(07年12月1日〜20日)

●もう一度働きませんか?/三菱レが復職制度(12月20日 繊維ニュース)

三菱レイヨンは08年1月から「ウェルカムバック制度(退職者復職登録制度)」を新たに設ける。従業員の働き方の選択肢を広げることで、「企業の持続的発展」「従業員一人ひとりの幸福」の双方につなげる狙い。自己都合で退職した従業員が、退職後の状況の変化で就業可能となったときに再度グループで働くことができる仕組みを作るもの。

対象者は退職時勤続5年以上の自己都合退職者。育児、介護、転職など事由は問わない。退職時または退職後3年以内に復職登録すれば、求人ニーズが生じた際、該当する復職希望者を優先して採用選考の対象とする。登録は退職後10年間有効。採用後6カ月間は契約社員として雇用し、勤務状況などをみながら正社員に切り替える。

◇三菱レイヨン ウェルカムバック制度(退職者復職登録制度)の新設について
⇒ http://www.mrc.co.jp/press/p07/071220_2.html

●2007年度新入社員 半年間の意識変化調査
 (12月20日 社会経済生産性本部)


1.入社前とのギャップに関して、入社前に描いていたイメージより配属後の状況が「期待以上」とする回答の中で「職場の人間関係の良さ」が最も高い結果となった。一方、「期待以下」とする回答の中では「給与の額」が最も高い結果となった。

2.処遇に関して、業績・能力主義的な給与体系を希望する回答が調査開始以来はじめて6割を切る結果となった。また、業績・能力主義的な昇格を希望する回答についても過去最低を更新した。

3.転職・勤続に関して、「条件の良い会社があれば、さっさと移るほうが得だ」とする回答が3年連続で減少し、春の調査に引き続き、秋の調査においても過去最低となった。また、「今の会社に一生勤めたい」とする回答が4年連続で上昇し、春の調査に引き続き、秋の調査において過去最高となった。

4.キャリアプランに関して、「起業して独立したい」とする回答が減少し、春の調査に引き続き秋の調査においても過去最低となった。

5.仕事の動機に関して、「自分には仕事を通じてかなえたい「夢」がある」とする回答において、春の調査結果からの減少幅が過去最高となった。

6.職場の人間関係に関して、「先輩と意見が対立しそうなときに、先輩の顔を立てて黙っている」とする回答が、過去最高となった。また、春の調査と秋の調査の結果の差が、昨年(2006年)の春と秋の差に比べて大きく増加した。

詳細(PDF)⇒ http://activity.jpc-sed.or.jp/detail/mdd/activity000846/attached.pdf

●「忙しすぎる中間管理職と職場の問題」(12月20日 日経Biz-Plus)

職場でのIT環境が整備された後、仕事の質に急激な変化が見られました。一日に届くメールの数を考えれば、これに適切に対処することは滑稽(こっけい)にも思えるときがあります。こうした状況は、過労死や精神疾患などの現象の原因となっています。しかし、そのような問題事象にまで至らなくても、組織をむしばむ危険因子が存在するのではないでしょうか。

日経Biz-Plus 「法的視点から考える人事現場の問題点」第28回 弁護士 丸尾拓養氏
⇒ http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/jinji/rensai/maruo2.cfm

●改正雇用対策法に対する企業の意識調査(12月19日 エン・ジャパン)
〜人材の募集・採用時における年齢制限の原則禁止について〜

エン・ジャパン株式会社(東京・新宿)は、運営する中途採用支援サイトの利用企業の人事担当者546名を対象に、10月1日よりスタートした「改正雇用対策法」の募集・採用時の年齢制限の原則禁止について意識調査を行いました。

この法案が施行されたことを既に知っている方は90%と、企業側の関心は高い。また、約9割の企業がこれまで何らかの形で年齢制限を設けていたと回答しており、「この法案をどのように捉えているか」という質問に対して、約半数が「対応に困る法案」と回答した。企業の人事担当者が頭を悩ませている状況がうかがえる。

同法案を受けての今後の対応策として最も多かったのが「年齢に変わる応募資格を厳格にする」33%、次いで「本当に必要な資格を見直す」31%、「まだわからない」27%、「選考フローを変える」18%となった。「選考フローを変える」と回答した方にその方法を聞いたところ、最も多かったのが「面接回数を増やす」46%、次いで「能力試験を実施する」44%となった。応募者のスクリーニングを行うための代替策を模索している状況がうかがえる。

また同法案は「労働者一人一人に、より均等な働く機会が与えられる」ことを目的としたものだが、「年齢制限の原則禁止により、このことが実現できると思うか」と質問したところ、56%が「効果はない」と回答した。フリーコメントでは「応募者からのクレームが増えそう」「企業の現実を見ていない」「年齢的な問題は、クリアできないと思う」など、法案に対するネガティブな意見も多く見られた。

法案施行により企業が直ちに方向転換できるかと言うと、難しいようだ。

詳細⇒ http://corp.en-japan.com/newsrelease/detail.php?id=380&PHPSESSID=50f98020d53be3c531bad3201ff86dc6

厚生年金特例法について(12月19日 社会保険庁)

厚生年金保険料が給与から天引きされていたにもかかわらず、事業主から保険料の納付や資格などの届出がされていない方に年金をお支払いする法律ができました。
案内リーフレット(PDF)⇒ http://www.sia.go.jp/topics/2007/n1218.pdf

●「ねんきん特別便」発送で問い合わせ電話が殺到(12月19日 読売)

該当者がわからない約5000万件の年金記録の持ち主を捜すため、過去の加入記録を通知する「ねんきん特別便」の発送が17日に始まったことを受け、社会保険庁が同日に設置した相談電話に問い合わせが殺到している。19日までに延べ1万6298件の電話があったが、6・5%には回線がいっぱいで応答できなかった。同庁は現行の350回線から、来年3月までに1200〜1400回線に増設して対応する方針。

同庁は全国4か所にコールセンターを設けて対応している。「ねんきん特別便専用ダイヤル」の番号は0570・058・555(IP電話、PHSからは03・6700・1144)。

●「ねんきん特別便」17日から発送、約1億人全員が対象(12月16日 読売)

社会保険庁は17日から、約1億人の公的年金加入者・受給者全員を対象に、過去の加入履歴を通知する「ねんきん特別便」を発送する。

該当者不明の約5000万件の記録の持ち主を探すのが主な目的だ。来年10月までに全員に発送する。社保庁は、加入者・受給者に対し、特別便の記載事項に誤りがないか確認するよう求めている。

加入履歴に漏れや誤りがあった場合、受給者は社会保険事務所などで年金証書などを持参して年金額を増額する手続きを取る。加入者は、漏れている加入期間や勤務先名などを同封の「照会票」に書き込んで社保庁に返送する必要がある。

●社会保険庁 「ねんきん特別便」をお送りします
⇒ http://www.sia.go.jp/top/kaikaku/kiroku/tokubetsubin/index.html

●電子納税、申告で自動引き去り・09年にも整備(12月16日 日経)

政府はインターネットを通じて税の納付を済ませる「電子納税制度」を再整備し、中小企業や個人事業者が利用しやすくする。これまではネット上で申告を済ませた後、納税者自身が個別に契約する銀行のネット口座で納付作業をする必要があった。税務署に口座を登録しておけば電子申告だけで自動的に引き落としができるようにする方針。税理士への委託も容易になるため、幅広い利用が見込める。金融機関などと調整し、2009年秋にも実現する。

電子納税制度は04年に導入した。税務署や金融機関に出向かずにすむが、これまでは申告や送金の手続きが煩雑で、納付件数は全申告件数の1%に満たない状態だ。税理士に申告・納税を委託する場合は口座の暗証番号などを伝えなければならず、作業上のリスクもあった。

●改正パート法、差別禁止対象で困惑 チェーンストア協会(12月15日 労働)

パート労働者を多く抱えるスーパーマーケットなどのチェーン展開小売業界が、来年4月施行の改正パート労働法への対応に苦慮している。日本チェーンストア協会(林紀男会長)が明らかにした。

厚生労働省は、賃金など処遇の差別的取扱いが禁止される「通常の労働者と同視すべき者」の判断基準・手順を通達で示したが、同協会は「企業によって人事システム、働き方が異なるため、具体的にどういったケースが差別禁止対象に該当するのか分かりにくい」と指摘。今後、説明会を開き会員企業への法令周知を図る方針だが、個別のケースについては厚労省や労働局雇用均等室に照会して対応するほかないとみている。

●トヨタ社員の過労死確定へ 国、控訴断念(12月15日 朝日)

トヨタ自動車の堤工場(愛知県豊田市)の元従業員が急死したのは過労死だったと認め、遺族補償年金などを不支給とした豊田労働基準監督署の処分を取り消した11月30日の名古屋地裁判決について、国は控訴期限にあたる14日、控訴の断念を決め、判決が確定した。これを受けて、豊田労基署は遺族補償年金などの支給手続きに入るが、その際、サービス残業代の算定が焦点になる。原告側がトヨタに対し、労災補償の上積みを申し入れることも予想される。

判決は、02年に急死した内野健一さん(当時30)の死亡直前1カ月の時間外労働時間を106時間45分と認定。52時間50分と算定した労基署側の主張を退け、「量的、質的に過重な業務に従事して疲労を蓄積させた」として労災にあたるとの判断を示した。

労基署側が「業務外」と主張した「創意くふう提案」「QCサークル活動」など品質や職場の改善にかかわる活動について、判決は「事業活動に直接役立つ性質のもので、使用者の支配下における業務と判断するのが相当」と指摘した。

国は「新たな事実が判決で認められた結果、判決が認定した時間外労働時間は現行基準に適合していると認めざるを得ない」(厚労省幹部)と判断。控訴審で判決を覆すのは困難とみて控訴を断念した。

従業員の自主的参加と位置づけ、一部を除いて残業代を支給してこなかった活動を、企業の業績向上を支える「業務」とみなす法的判断が定着すれば、トヨタの労使が社員の働き方の再検討を迫られるのは必至だ。こうした活動に広く人件費がかかるようになれば、労務コストの増大は避けられず、好業績のブレーキになるおそれもある。

「QCサークル」をはじめ、現場の従業員自身によるカイゼン活動は大手製造業を中心に日本の産業界に幅広く定着しており、影響はトヨタだけにとどまらない。「自主的参加」を理由に「サービス残業」を強いるような働き方に警鐘を鳴らしたともいえる判決が確定したことで、時間外労働の定義の見直しにつながる可能性もある。

QC活動などを時間外労働時間に認定した判決が確定したことへの対応について、トヨタ広報部は「今後、判決内容を詳細に検討していきたい」とコメントした。

●個人情報、外注先への提供制限・経産省が指針(12月15日 日経)

経済産業省は一般企業が持つ顧客の個人情報の流出防止策を強化する。企業がダイレクトメール(DM)や顧客データの作成などを外注する際、クレジットカード番号など犯罪に使われかねない個人情報の提供を原則禁止する。外注先の管理体制の監視も義務付ける。2005年の個人情報保護法の全面施行後も重要情報の流出が相次いでいることから、企業に厳しい管理を求めて消費者を保護する。17日に公表し、来年2月にも適用する。

大手企業は、ほとんどのDMやポイントカード、名刺、顧客データなどの作成を外部委託している。だが、現状ではこうした業務委託や子会社との情報共有の際に、情報漏れを防ぐための具体的な規制はない。管理の厳格さも企業によって違いが大きく、情報漏れが頻発している。

●フリーターの約半数は正社員を希望(12月14日 インテリジェンス)

インテリジェンス(東京・千代田区 http://www.inte.co.jp )が運営するシゴト情報「an」は、アルバイト・パート、派遣社員・契約社員として働く15歳から34歳の男女約6900名を対象に、属性別に「雇用形態別 仕事選びの基準」に関する調査を実施いたしました。

調査結果概要
1.希望の雇用形態 フリーターの約半数は正社員志向
2.アルバイト・パート希望者 働く時間帯と場所も重要
3.派遣社員希望者 「給与」の重要性が突出
4.契約社員希望者 仕事内容も重要
5.正社員希望者 第一位は「仕事のやりがい」
詳細⇒ http://www.inte.co.jp/corporate/library/survey/20071213.html

●職場のいじめ、カウンセラーは見た!8割が“事例”を経験
 (12月13日 FUJI SANKEI BUSINESS I)

 協会が調査 パワハラ78%、対策は企業内教育

日本産業カウンセラー協会が12日発表した産業カウンセラー440人に実施した「職場のいじめ」調査結果によると、実際に見たり相談を受けるなど事例経験があるとの回答は8割に上った。内容としては「パワハラ」が78%を占め、その形態も「罵る・怒鳴る・威嚇する」が68%と最も多く、企業のいじめが悲惨さを増している実態が浮き彫りになった。
⇒ http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200712130040a.nwc

●無年金者118万人 保険料払い損に(12月12日 共同通信)

公的年金の加入期間が受給資格の得られる25年に満たず無年金となっている人や、今後、加入を続けても受給権を得られない人が推計で118万人に上ることが12日、社会保険庁のまとめで分かった。これらの人は今後、保険料を払っても年金をもらえず、これまで納付した保険料は戻ってこない。

このほか今後、任意加入の制度を利用して70歳になるまでの間に保険料を支払えば、受給資格期間を満たせるものの、現時点では25年に満たない人が60歳以上で計37万人いることも判明。この人たちがこのまま保険料を払わないと、無年金者は最大で155万人に膨らむことになる。

無年金者の中には生活保護を受けて暮らす人も多いとみられ、増え続けると、国や地方の財政を圧迫することになる。社会保障制度全体の中で対応策を検討する必要がありそうだ。

老齢基礎年金は納付期間と保険料免除期間を合算した期間が25年に満たないと、受け取れない。

●厚生年金納付特例法が成立、企業が未納の5000人救済へ(12月12日 読売)

厚生年金保険料を給与から天引きされたのに、勤め先の企業が国に納めなかったため年金を減額されるなどした従業員を救済する議員立法「厚生年金保険料納付特例法」が12日、成立した。

これにより、総務省の年金記録確認第三者委員会に厚生年金の支払いを申し立てている人のうち、5000人程度が救済される見通しとなった。厚生労働省は、対象者の受給額が1人当たり平均年2万3000円程度増えると試算している。

第三者委員会では12日までに、353人が保険料を天引きされたのに事業主が国に納めなかったと認定されており、特例法の成立で全員が救済される見通しになっている。総務省は、厚生年金に関して記録の訂正を申し立てた約1万2000人のうち、今後の審査で最終的に半数弱の5000人程度が救済対象になると見ている。

特例法は、保険料を過去2年分までしかさかのぼって納付できない現行の時効制度に特例を設け、2年を超えていても、国が事業主に納付を求めることを可能にすることが柱。企業が倒産している場合などには、未払いの保険料相当額を国が税金で補てんし、従業員に厚生年金を支給する。

●2007年度新入社員「入社8ヵ月後の意識調査」発表(12月10日 アルー)
 新入社員の成長についての自己認識と取り巻く環境

この度、新入社員の教育後の定着状況などを調査するため、アルー(東京都渋谷区 http://www.alue.co.jp )は、2007年3月に四年制大学を卒業して4月より企業へ就職した入社8ヵ月後の社会人310名(男性155名、女性155名)を対象に「2007年度新入社員入社8ヵ月後意識調査」を実施した。

新入社員が各部署に配属されてから数ヶ月が経過し、彼等自身の認識と実際のビジネスシーンのギャップを目の当たりにする機会も増え、自分に対する課題意識が強まりつつあることが明らかになった。特に「話す」「書く」といった発信スキルに対しての不安が見受けられるが、相手の意図を汲み取るなどの受信スキルに対する意識は低い。また、自分への課題意識が高まるとともに、周囲からの理解不足に対しての不満を強く、結果的にモチベーション低下につながっていることが考えられる。

彼らが今後、中長期的に成長していくためには、パターンによる習得ではなく、日々の業務の中での目的意識を高めるとともに、自分に対する自信をもち、他人を受け入れられるようなスタンスを築きあげることである。来年1年目が入社してくるまでの残された数ヶ月に、考え方・思考の基礎を固め、次世代へと受け継げる体制を整えることが重要だと考えられる。

□ 今の仕事に対するやる気は、前月と比べて上がりましたか。
 100点満点であらわすと何点かもあわせてお知らせください。
・ 「前月よりもやる気が下がった」 (29.0%)
・ 現時点のやる気の平均点は (62.7点)
□ 自分では問題がないと思っていた行動で、
 仕事上のマナーに関する指摘を受けたことはありますか。
・ よくある (13.9%)
□ あなたは、仕事のマナー研修を受けたことがありますか。
 また、仕事上のマナーにおいて、困ったことに直面したことはありますか。
・ マナー研修を受けたことがあるが、過去に困ったことがある (49.4%)
□ 自分自身のコミュニケーション力(りょく)の中で、
 現在最も課題と感じているものに近いものを教えてください。
・ 自分の伝えたいことを上手く話せない (63.9%)
□ コミュニケーションスキルを向上させるために、参考にしているのはどのような人ですか。
・ 社内の先輩 (74.2%)
□ あなたが上司から「 最近の○○について調べておいてくれ 」とだけ言われて
 仕事を依頼されたとします。作業を始める前に、あなたは上司にどのような質問をしますか。
・1位 期限について
・2位 具体的に何を調べるかについて
□ あなたが仕事上の人間関係の中で「 自分のことを理解してくれていない 」と感じる人を
 教えてください。
・ 上司 (33.5%)
□ 自分を、場の雰囲気を読み取ることが苦手な「 空気が読めない人間 」かどうかで
 考えたときの、あなた自身の考えに最も近いものを教えてください。
・ 私は空気が読めない人間だと思うので、改善したいと思う (40.3%)
□ コミュニケーションが上手い人が多いと思う部署、及びその理由を教えてください。
 (ひとつだけ)
・ 営業部 (53.1%)

詳細(PDF)⇒ http://www.alue.co.jp/corp/news/alue_20071207report.pdf

●「何時間働くと過労死するのか」「好きなら大丈夫」かで議論白熱
 (12月9日 J-CASTニュース)


「人は何時間働くと過労死するのか?」。そんな議論がネット上で展開されている。きっかけは、トヨタ社員に過労死が認定されたという2007年12月1日の報道。このケースでは1カ月の残業時間は106時間だった。過労死を含む突然死は国内で1日に150件あると言われ、議論は「好きな仕事かどうかで変わってくる」というものや、逆に「好きな仕事をしている時こそ危ない」など様々だ。
⇒ http://www.j-cast.com/2007/12/09014301.html

●年金額7万円違いで2割高 75歳以上の医療保険料(12月8日 共同通信)

75歳以上を対象に来年4月スタートする後期高齢者医療制度で、厚生年金受給者(単身)の場合、厚生労働省が従来の平均受給額としていた年208万円の人は、現在の平均受給額の年201万円の人より、医療保険料が47都道府県平均で19・5%、年額で1万3744円高くなることが8日、共同通信の調べで分かった。

年金受給額が年7万円多いだけで保険料が2割も高くなるのは、所得が一定以下だと受けられる軽減措置が年203万円以下に設定されたため。これより所得が低い水準でもさらに2段階の軽減措置がある。高齢者には年金以外に収入がないケースが多く、年金額のわずかな違いで1カ月の保険料負担が1000円超も重くなることに不満の声も出そうだ。

年間差額は福岡が最高で1万6650円。最少は長野で1万1700円。差額幅は各都道府県とも19%台だった。

●年金から住民税天引き、09年10月支給分から…与党方針(12月8日 読売)

政府・与党は7日、高齢者が受け取る公的年金から、住んでいる自治体に納める個人住民税を自治体が天引きできる制度を、2009年10月に支給する年金から始める方針を固めた。

年金受給者は現在、1年間の個人住民税を6、8、10、翌1月の年4回に分けて、自治体の窓口や金融機関などに出向いて納めなければならない。天引きになれば、こうした手間が省ける。年金は2か月ごとに支給されるため、年間の納税額を6等分し、毎回の年金から差し引く。

総務省によると、年金受給者のうち、個人住民税を納める水準まで年金収入があって天引きの対象となる人は500万〜600万人いるという。天引きは自治体にとっても事務を効率化できるメリットがある。

すでに、国税の所得税や介護保険料を年金から天引きする制度があり、08年度からは国民健康保険料(税)の天引きも始まる。

天引き制度が広がっている背景には、団塊の世代が退職時期に入るなど、年金受給者が急速に増えていることがある。住民税の天引きも見かけ上、年金の手取り額が減る形になるため、年金受給者には事前に十分な説明が必要だ。

●平成18年労働争議統計調査年報告(12月7日 厚生労働省)
⇒ http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/roushi/sougi/06/index.html

●大学3年囲い込み過熱・セミナー様変わり、業界研究や就活指南(12月8日 日経)

主に大学3年生を対象にした企業の冬の新卒採用セミナーが様変わりしている。売り手市場が続く中、各社の人事部が業界研究や就職活動のノウハウを指南するなど「第二の就職課」の役割を強調し、自社に学生を誘導しようとしている。ミクシィや住友信託銀行が今年に初めて開くほか、昨年から始めたローソンは開催を1カ月前倒しするなど、2009年春をにらんだ3年生の争奪戦は早くも過熱気味だ。

ミクシィは15日、仕事の選び方などを教える「スクール」を初めて開校する。博報堂の元人事担当者や笠原健治社長らが講演し、若くして社会で活躍するためのキャリア選択を助言する。

●労働者派遣業における新規参入の実態(12月6日 国民生活金融公庫)

参入が増加し企業間競争が厳しくなるなか、大手派遣会社は量の拡大を追求している。これに対して、新規参入企業は、@適切な人材の選定やA関連サービスの提供という差別化策を講じ、提供するサービスの質を高めている。

国民生活金融公庫 調査季報 (PDF)
⇒ http://www.kokukin.go.jp/pfcj/pdf/kihou2007_11a.pdf

●請負労働者488人を直接雇用化/ダイキン工業(12月6日 労政機構)

ダイキン工業は6日、2008年3月1日から堺製作所の空調機の全生産ラインで、請負労働者488人を直接雇用に切り替えると発表した。大阪労働局から、同製作所の空調機製造工程の一部で「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」を満たしていないとの指導を受けたことから、製造現場の請負労働者を直接雇用化することにした。同製作所では製造現場の正社員比率を現在の35%から今後5年間で60%に高める。

ダイキン工業 請負労働者の直接雇用化について
⇒ http://www.daikin.co.jp/press/2007/071206/index.html

●一般職廃止、派遣社員ら2000人を正社員化へ/三井住友銀行
 (12月6日 労政機構)


三井住友銀行は6日、職務に応じた職種・コースを新設し、一般職を廃止するなどの人事制度改定について労組に提案したと発表した。また、これに伴い、営業店に勤務している派遣社員やグループ会社などの社員のうち、約2000人を正社員として雇用する予定としている。

三井住友銀行 人事制度の一部改定について
⇒ http://www.smbc.co.jp/news/j600252_01.html

●中小企業相続の税軽減 政府・与党、09年度実施を検討(12月6日 朝日)

政府・与党は、中小企業の経営者の代替わりを円滑にするために、後継者の相続税負担を軽減する「事業承継税制」を大幅に拡充する方針を固めた。非上場の同族会社株式の課税価格について、減額幅を現行の1割から8割に広げる案が有力。減税額は、数百億円とみられる。今月中旬に与党がまとめる08年度税制改正大綱に盛り込む。

中小企業では廃業率が開業率を上回る状況が続き、経済産業省や中小企業団体は後継ぎの相続税軽減を要望。与党内にも同調する声が強く、02年度に導入された同族会社株式の課税価格を1割減額する措置を拡充し、すでに事業用地などで実現している8割減にそろえる方向だ。承継を確実にするよう、一定の事業継続や従業員の雇用維持を適用の条件にする。

政府は、事業承継を促進するため、民法の相続規定の特例などを盛り込んだ新法案を来年の通常国会に提出する見通し。政府・与党内では「事業承継税制の拡充は、相続税制を抜本的に見直すのと同時にするべきだ」という意見もある。このため、実施時期は相続税制見直しが想定される09年度からとし、減税効果は新法が施行される08年秋にさかのぼらせる案が検討されている。

●短時間勤務の対象、「子が小学校卒業まで」に延長/伊藤忠商事
 (12月5日 労政機構)


伊藤忠商事は5日、育児のための短時間勤務制度の対象を、現在の「子が満3歳まで」から「小学校卒業まで」に延長するなどワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の取り組みを拡充すると発表した。また、育児や介護に係わる費用の一部補填を拡充するほか、「出産サポート休暇」「ファミリーサポート休暇」「配偶者海外転勤休職制度」を創設する。

伊藤忠商事 「ワークライフバランス」の取組拡充について
⇒ http://www.itochu.co.jp/main/news/2007/news_071205_4.html

●三菱重工、再雇用社員の賃金を10%引き上げ(12月5日 日経)

三菱重工業は定年後に再雇用した社員の賃金を10%引き上げる。12月支給分から実施する。造船や航空機の製造現場では繁忙感が強まっており、再雇用社員が貴重な戦力になっている。処遇改善で士気を高め、若手への技能伝承にも力を発揮してもらう考え。製造業で人手確保が大きな課題となる中、同様の施策が広がる可能性もある。

同社は2006年度に再雇用制度を導入。60歳で定年を迎えた社員のうち、勤務継続を希望する人と再び雇用契約を結んでいる。再雇用社員は現在500人前後。賃金水準は通常、定年前に比べて4―5割に落ちる。

賃上げでベテランのやる気を引き出し、生産現場の効率化や品質向上につなげる。同社の工場では50歳代社員の比率が4割に達しており、再雇用者の戦力化が欠かせない課題になっている。

●若返る開業年齢 2007年度新規開業実態調査(12月4日 国民生活金融公庫)

主な調査結果
【1 少額での開業の割合が長期的に上昇 】
開業費用の平均値は1492万円、中央値は724万円、開業費用「500万円未満」の割合は31.7%で、05年度、06年度とほぼ同じであった。ただし長期的にみると、中央値が徐々に低下しており、比較的少額の「500万円未満」で開業する割合も高まる傾向にある。

【2 開業時の平均年齢は低下 】
経営者の開業時の平均年齢は41.4歳と、06年度と比較して1.5歳低下している。年齢別の構成比をみると、「30歳代」のウエートが39.5%と、06年度より5.3ポイント、05年度より7.6ポイント高まっており、開業する年齢が最近数年間で若返っていることがわかる。

【3 「パート・アルバイト」から開業する人が増加 】
開業直前の職業が「パート・アルバイト」の割合は8.6%と、全体に占める割合はそれほど大きくはない。ただし、2〜3%台であった90年代と比べると、「パート・アルバイト」から開業する割合はかなり高まっており、最近も上昇傾向にある。

【4 「勤務先の都合による退職」をした人の割合は低下 】
直前の勤務先を離職した理由をみると、「勤務先の倒産・廃業」「事業部門の縮小・撤退」といった、「勤務先の都合による退職」の割合は12.6%と、05年度、06年度に比べやや減少している。勤務先での仕事がなくなり、止むを得ない事情で開業しているケースが少なくなっていることが推測される。

詳細(PDF)⇒ http://www.kokukin.go.jp/pfcj/pdf/2007sinkj.pdf

●派遣先にも助成金 障害者雇用拡大狙う(12月3日 労働)

厚生労働省は、障害者の派遣労働への参入などを促進するため、障害者雇用納付金に基づく助成金制度を大幅に見直す方針である。

派遣元への支援に加え、障害者である派遣労働者を受け入れた派遣先に対しても、施設の整備などを念頭に置いた助成策を検討する必要があるとした。実雇用率が低迷している中小企業には、初めて障害者を雇用する際に、一定期間集中的に助成を強化する方向となっている。

●八十二銀行 退職後10年以内なら再雇用(12月3日 労働)

八十二銀行(長野県長野市)は、来年4月1日からキャリアリターン制度とキャリアチェンジ制度をスタートさせる。キャリアリターン制度は、結婚や介護など自己都合により退職した行員(正社員)を、一定条件を満たした場合に再雇用する制度で、退職後10年以内の者が対象。復職後、パートから行員に戻りたい者などに対しては、正社員への転換制度であるキャリアチェンジ制度で対応する。ライフスタイルの変化に合わせた働き方を実現することにより、経験や知識の豊富な人材を確保したい考え。

●中小企業の事業承継支援、自社株すべて相続可能に・政府
 (12月2日 日経)


中小企業の代替わりの際の事業承継を円滑にするため、政府が来年の通常国会に提出する中小企業事業円滑継続法案の内容が2日、分かった。自社株の株主が多くなると経営に支障が生じやすくなることを考慮し、家庭裁判所の認可などがあれば後継者がすべて相続することもできるようにするのが柱。通常国会で成立すれば、来年10月をメドに施行する。

中小企業の後継者が相続税負担や他の相続人が最低限主張できる取り分(遺留分)への支払いなどのため、事業を手放し、廃業するケースは少なくない。政府は事業承継を支援しなければ、中小が持つ高度な技術が失われかねず、雇用対策にもマイナスと判断した。