同僚のうつ どう見守ればよい?(08年1月号)

同僚のうつ どう見守ればよい?

厚生労働省によると、うつ病などの気分障害の患者数は約92万人(2005年)です。1996年に比べ2倍以上と増加傾向にあります。職場内にうつ症状と思われる人がいる場合、周囲はどのように対応し、何を心がけるべきなのでしょうか。

◆身体の症状に絞り、医師へのつなぎを

NPO法人MDA(打つ・気分障害協会)は「声をかける際は身体の症状に絞るべき」と忠告しています。

うつ病の人は、睡眠障害や疲労、頭痛などがあることが多く、「寝不足?」などと症状面に絞って声をかければ抵抗感もありません。必要に応じてかかりつけの医師や心療内科の受診を勧めれば自然です。しかし、精神面の症状は本人が自覚していないことが多く、「気晴らしに旅行でも?(お酒でも?)」などの声かけは、「それどころではないのに」と失望し、症状が悪化することがあります。また「うつ」と決めつけての対応もいけません。

また、元気になったように見えても、猛烈に頑張り続けることと症状を繰り返す「双極性障害」等の場合がありますので、あくまでも専門の医師やカウンセラーの診断や治療につなげていくことが大切です。
 
◆職場の見直しがポイント

うつ病は、気配りやコミュニケーションの乏しい職場で起こりやすく、「職場の人間関係や長時間労働を引き起こすような業務遂行上の問題が重なって起きるケース」が多いです。職場でのコミュニケーションの機会を増やし、また日頃から上司が部下を見守るような関係づくりがポイントになってきます。

企業によっては、社員が年一回心身の健康について産業医や保健士と面談したり、管理職が部下の話を上手に聞く「傾聴法」の研修をしたりするなどの対策を実施しています。また、会議で各メンバーが発言する機会を増やすことや毎日5分間の昼礼を開くといった取り組みもあります。いずれにせよ、社内でのコミュニケーションを促すための工夫を積み重ねることがカギと言えるでしょう。

◆ポイントは?

@ 身体の症状に絞った声かけをし、精神面での症状の指摘は避ける。
A 医師へのつなぎに徹する。
B 「うつ病」などと決めつけない。
C 社内コミュニケーション促進への取り組みをする。