今年度から新設される助成金関連情報
◆非正社員の正社員化を支援する「中小企業雇用安定化奨励金」
厚生労働省は、中小企業によるパート社員・契約社員・派遣社員などの正社員化を支援するための助成制度を今年度から開始することを明らかにしました。非正社員は、今や働く人の3人に1人まで増加し、正社員との待遇格差が問題となっています。同省では、雇用の安定化を図りたいとしています。
この助成制度の名称は「中小企業雇用安定化奨励金」(仮称)です。4月の時点で従業員が原則300人以下の中小企業を対象としており、非正社員を正社員化する制度を就業規則に盛り込み、実際に正社員化すれば35万円が支給されるものです。さらに、正社員になった人が3人以上出た場合、10人を限度に1人につき10万円が支給されます。
また、同省では、非正社員の待遇改善に向けた指針の策定や、日雇い派遣の規制強化を含む労働者派遣法の改正も検討するとしています。
◆長時間労働の是正などを図る「職場意識改善助成金」
厚生労働省は、労働時間等の設定の改善(過重労働の是正、年次有給休暇の取得促進等)に向けた職場意識の改善に積極的に取り組む中小企業に対して、「職場意識改善助成金」を創設する方針を明らかにしました。
中小企業が、職場の意識改善を図るために「職場意識改善計画」(実施体制の整備、職場意識改善の措置、労働時間等の設定の改善のための措置を盛り込むことが必要。実施期間は2年間)を策定し、効果的に実施したと認められる場合に、総額で150万円支給されるものです。
なお、支給される中小企業は、以下のいずれかに該当するものです。
・資本金の額または出資の総額が3億円(小売業またはサービス業を主たる事業とする事業主については5,000万円、卸売業を主たる事業とする事業主については1億円)以下である事業主
・常時使用する労働者の数が300人(小売業を主たる事業とする事業主については50人、卸売業またはサービス業を主たる事業とする事業主については100人)以下である事業主
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◆助成金の改正情報(カワムラ社労士事務所)
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