人事労務の最新ニュース(08年5月26日〜31日)

●大和ハウス:低燃費マイカーに最大で40%の手当増額(5月30日 毎日)

大和ハウス工業は6月から、社員が仕事や通勤に使うマイカーを低燃費車に変更すれば手当を最大で40%増やす制度を導入する。経費削減と同時に、二酸化炭素(CO2)排出量を減らし、環境配慮の経営姿勢を示す。

マイカーを営業などの業務や通勤に使用する社員は約7000人。ガソリン代全額と月額2万5000円の手当を支給し、低公害車の場合は2000円増額してきた。

新制度は燃費が1リットル当たり18キロ以上の車が対象で、軽乗用車など排気量の少ない車が該当する。20キロ以上なら3万5000円、18キロ以上20キロ未満なら3万円。3年後の10年度には、手当の支給対象となる社員が現在より約4%増えると想定するが、マイカーによるCO2排出量は年間で約3%減り、ガソリン代支給額の増加分を約2000万円抑えられると見込んでいる。【清水直樹】

●滋賀県が残業代支払いへ/「名ばかり管理職」解消で(5月30日 共同通信)

滋賀県立成人病センターの管理職の医師を「名ばかり管理職」状態だとした大津労働基準監督署の是正勧告を受け、県は30日、改善計画書を提出した。

センターを管理する県病院事業庁によると「名ばかり」解消策として、過去2年分の残業代を支払う。ただ対象となる医師の地位を今後も管理職とするかについては引き続き検討する方針。

一方、管理職ではない医師らについては、法定労働時間を超える残業をさせる場合に必要な労使協定を締結するとともに、正確な勤務時間把握に努めるとした。

センターの名ばかり管理職は内部告発で発覚。同事業庁の谷口日出夫庁長は「計画書に沿って着実に実施していく」とコメントした。

●病歴の告知ルールを緩和 保険法が成立(5月30日 共同通信)

保険金支払いのトラブルを防ぐため、病歴などを告知する際のルールを緩和し、契約者保護の徹底を図る保険法が30日午前、参院本会議で与党と民主党などの賛成多数で可決、成立した。商法の保険契約に関する規定を新法として独立させ、「がん保険」「入院保険」など商品の多様化に合わせた規定も盛り込んだ。保険に関連する規定の全面改定は1911年の商法改正以来、約100年ぶり。表記も口語体に改めた。6月にも公布し、2年以内に政令で施行日を定める。

保険加入時に契約者が健康状態や病歴などの重要事項を保険会社に伝える「告知義務」をめぐっては、契約数を増やしたい保険会社側が健康不安を知りながら契約し、支払時になって契約者が義務違反を問われて保険金が支払われないケースが続出。このため契約者が自己申告する方式から保険会社の質問に答える方式に改め、うそがない限り原則として保険金が受け取れるようにした。

●迷惑広告規制の改正メール法成立(5月30日 時事通信)

パソコンや携帯電話に一方的に送り付けられる迷惑広告メールの規制を強化する改正特定電子メール法が、30日午前の参院本会議で全会一致で可決、成立した。改正法は、受信者の事前了承を得ない広告メール送信を禁止し、違反者への罰金の上限を100万円から3000万円に引き上げることなどを盛り込んだ。

●外国人研修・技能実習事業のガイドラインを改訂(5月29日 JITCO)

財団法人国際研修協力機構(JITCO)はこのほど、「外国人研修・技能実習事業における研修手当、賃金および管理費等に関するガイドライン」を改訂した。2007年12月に法務省が示した「研修生及び技能実習生の入国・在留管理に関する指針」を受けて改訂したもの。研修生の旅券等の保管禁止などを盛り込んでいる。
⇒ http://www.jitco.or.jp/cgi-bin/press/detail.cgi?n=137&ca=2

■法務省 研修生及び技能実習生の入国・在留管理に関する指針
(PDF)⇒ http://www.moj.go.jp/PRESS/nyukan67-2.pdf

●企業の中途採用予定、08年度は2.8%増 伸び率は縮小(5月29日 日経)

リクルートは、民間企業の中途採用の動向を探る「ワークス中途採用実態調査」の2008年度版をまとめた。それによると、08年度の中途採用予定数は07年度の予定に比べ2.8%増えた。ただ、伸び率は07年度から1.6ポイント縮小した。若手社員の不足感などから従業員1000人以上の企業が中途採用に積極的な一方、景気減速の影響で1000人未満の企業では採用意欲が減退しているようだ。

1000人未満の企業の採用予定数は、07年度の2.5%増から6.6%減に反落。逆に1000人以上の企業の伸び率は5.7%と0.7ポイント拡大した。業種別では製造業が4.5%増と伸び率を3.5ポイント拡大したが、流通業は07年度の6.5%増から8.7%のマイナスになった。

調査は全国の民間企業を対象に、08年2月から3月にかけて実施。4347社から回答を得た。採用予定数の伸び率は、比較する両年度の予定数が明確な企業から算出した。

●ワークス中途採用実態調査2008(5月29日 リクルート)
(PDF)⇒ http://www.recruit.jp/library/job/J20080529/docfile.pdf

●「特定健康診査・特定保健指導に関するQ&A集」(5月29日 厚生労働省)
⇒ http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info03e.html

●管理職から見た「自分と部下」 30代中間管理職意識調査結果
 (5月29日 アルー)


この度、管理職と部下の実態を調査するため、アルー株式会社(東京都渋谷区 http://www.alue.co.jp/)は、課長または部長職の30歳〜39歳社会人310名(男性155名、女性155名)を対象に「中間管理職の意識調査」を実施した。

今回の調査結果から、個人として成果を発揮する立場から、組織としての成果を求められる立場となった中間管理職が抱えている、「自分自身」そして「部下」に対する課題が浮き彫りとなった。彼らの管理職としての自己評価は、平均65.3点となり、自分の管理職としてのスキル・成果に対しては、客観的に捉えていることが明らかになった。その一方で、上司と部下とのコミュニケーションについては、不安要素を感じているものの対応できておらず、実際に任せられるような部下は育っていないのが現実のようである。

部下育成においては、上司という立場から部下とのコミュニケーションが求められるようになる中で、上手な叱り方ができず、結局、自分で仕事を抱え、プレイングマネジャーになってしまうなどの傾向が見られた。この点については、過半数が自ら管理職を望まずになってしまったという背景も寄与していると考えられ、職場全体での「人を育てる」風土の醸成を、彼ら自ら率先して行っていく必要があるのではないだろうか。

□ 自分の管理職としての評価は、100点満点中、何点ですか。
・平均65.3点
□ 管理職になる前から「なりたい」と思っていましたか。
・思っていた(47.1%)・思っていなかった(52.9%)
□ 管理職としての自分の強みは何ですか。項目の中から3位までお選びください
・1位 コミュニケーション力(58.1%)
・2位 論理的思考力(51.3%)・3位 管理能力(35.5%)
□ 自分の後継者となる部下を育てられていると思いますか。
・そう思う(51.9%)・そう思わない(48.1%)
□ これまでの管理職研修のうち、部下育成において、どのようなことが実践に結びついていますか。
・1位 部下への仕事の任せ方(41.9%)
・2位 部下のスキル・能力に応じたコミュニケーション方法(35.2%)
・3位 部下へのフィードバック方法(26.5%)
□ あなたは、部下が研修で学んできたことを現場で活かすサポートを行っていますか。
・していると思う(48.4%)・していないと思う(21.9%)
□ あなたは部下と率直な意見交換ができていると思いますか。
・そう思う(80.3%)・そう思わない(19.7%)
□ あなたが部下とのコミュニケーションで、難しいと感じるのはどのような時ですか。
・1位 叱る時(70.3%)

詳細(PDF版) http://www.alue.co.jp/corp/news/alue_20080529report.pdf

●ビジネスパーソンの常識力に関する意識調査(5月29日 ソフトバンクHC)

ソフトバンク・ヒューマンキャピタル株式会社(東京都中央区)が運営する転職サイト『イーキャリアプラス』は、20代〜30代のビジネスパーソン400名に、常識力に関する調査を実施いたしました。⇒ http://www.softbankhc.co.jp/press/release/fy2008/20080529/130000.html

今回の調査では、ビジネスパーソンの3人に1人が自身の常識に自信を持っていないことが分かりました。「自信がある」とはっきり回答した方は全体の4.3%で、「割と自信がある」「どちらかと言えば自信がある」を合わせても67.6%に留まりました。常識の不足や間違いで困ったり、失敗したりすることが「よくある」「たまにある」と回答した方は62.0%となり、常識に対する不安を反映する結果となりました。常識を求められる場面の中でも特に「目上の人との食事や接待」で困ると感じている方が多く、業界として新しいインターネット関連業界では、他業界と比較して「業界間で常識が違うこと」に戸惑う傾向が強いことが分かりました。

□3人に1人のビジネスパーソンが「自身の常識に自信がない」
・自信がある:4% 割と自信がある:31% どちらかといえば自信がある:32%
□常識力アップの手段はインターネット活用が主流
・常識を身に付けるために実施していること 1位:インターネットで情報収集
・常識に自信がないときの解決手段 1位:インターネットで調べる 
□必要とされる場面の多い常識ほど不安
・自信がない分野 1位:作法マナー 2位:日本語の使い方
□特に困る事の多い場面 1位:目上の人との食事や接待
・常識クイズより 「とんでもございません」は正しい用法である 62%

●働く人の約4割、平日の睡眠時間は「4〜6時間未満」(5月29日 労政機構)

IHG・ANAホテルズグループジャパンは29日、働く人の睡眠に関するアンケート調査の結果を発表した。平日の睡眠時間をたずねたところ、ほぼ半数が「6〜8時間未満」、43%が「4〜6時間未満」と回答。眠れないときに考えていることは、男性の43.4%が「仕事の悩み」であるのに対し、女性は38.1%が「仕事」、29.3%が「家族に関する悩み」だった。

■ANAクラウンプラザホテル 睡眠についてのビジネスパーソン約1000名アンケート調査結果
(PDF)⇒ http://www.anaihghotels.co.jp/pr/pdf/08052902.pdf

●店長に残業代支給/九九プラス、今年度下期から導入(5月29日 労政機構)

生鮮食品や雑貨などのコンビニエンスストア「SHOP99」を運営する株式会社九九プラスは5月29日、新しい人事制度を今年度下期から導入すると発表した。主な変更点は、非時間管理者の店長に対し時間管理を行うことにより時間外手当を支給するというもの。ただし、「店長が店舗運営の職責を果たす管理職との位置づけに変更はない」としている。

■株式会社九九プラス 新人事制度の導入と労務環境の改善に関するお知らせ
⇒ http://www.shop99.co.jp:80/whatsnew/backnumber/429.html

●はるやま:「名ばかり管理職」の全店長に残業代(5月28日 毎日)

紳士服販売大手のはるやま商事は28日、全国384店の店長など、残業代を支払っていなかった「名ばかり管理職」計408人について、5月分から残業代を支払うことを明らかにした。社内規定を改め、管理職から外す。同社は「他社の例も考慮して総合的に判断した」と説明している。これで青山商事、AOKIホールディングス、コナカを含む紳士服販売大手4社が残業代支給で足並みをそろえることになる。

●「変化する労働市場で企業はいかなる労使関係を模索するのか」
 (5月28日 日経iz-Plus)


「労働市場政策」という言葉を目にするようになりました。一時は「労働国会」とも呼ばれた労働関連立法の議論が沈静化する一方で、正規/非正規などの雇用のあり方の将来像を探る動きが進んでいます。変化せざるを得ない労働市場に対し、企業は、柔軟かつ愚直に対応する知恵が求められています。

日経Biz-Plus 「法的視点から考える人事現場の問題点」第39回 弁護士 丸尾拓養氏
⇒ http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/jinji/rensai/maruo2.cfm

●外国人労働者の雇用ルールと企業における活用のあり方(5月28日 労政機構)
―改正雇用対策法の趣旨―新外国人指針を中心に
(PDF)⇒ http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/bn/2008-05/010-013.pdf

●外国人労働者の活用―新しい雇用ルール下でのあり方(5月28日 労政機構)
―外国人労働者の雇用の現状と雇用管理上の課題―
(PDF)⇒ http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/bn/2008-05/02-09.pdf

●マック店長、2審始まる/「名ばかり管理職」訴訟(5月28日 共同通信)

日本マクドナルドの店長が「権限がないのに管理職扱いし、残業代を支払わないのは不当」として未払い分などの支給を求め、1審で勝訴した民事裁判の控訴審第1回口頭弁論が28日、東京高裁(鈴木健太裁判長)で開かれた。

同社は、直営店店長らに残業代を出す新しい報酬制度の導入を発表する一方、裁判と新制度は関係ないと説明。1審同様に争う姿勢を示しており、「名ばかり管理職」と呼ばれた待遇があらためて法廷で問われる。

原告は高野広志さん(47)。1月の東京地裁判決は、高野さんが埼玉県の店舗で残業をしても、店長のため割増賃金が受け取れなかったことについて「職務や権限は店舗内の事項に限られ、経営者と一体的な重要なものではない」とし、管理職には当たらないと判断。約755万円を支払うよう同社に命じた。

日本マクドナルドは事実認定の誤りを理由に控訴。高野さんは慰謝料支払いも求めている。

●「意図的な1日単位の細切れ契約」を禁止(5月28日 日本人材派遣協会)

日本人材派遣協会( http://www.jassa.jp/)は28日の総会で、自主ルール「労働者派遣事業の適正な運営に向けて」を制定、決議した。労働内容に応じた賃金確保、社会保険適用の徹底など5項目を明記。

具体的には(1)「日雇派遣」にみられる意図的な1日単位の細切れ契約は行わない、(2)派遣労働者の賃金から法令で認められたもの以外は控除しない、(3)社会保険の加入率が著しく低い会員企業が是正に応じない場合は企業名を公表する、などを盛り込んだ。

詳細(PDF)⇒ http://www.jil.go.jp/kokunai/mm/siryo/pdf/20080530.pdf

●日宣メディックス、新人社員の教育担当に手当を支給(5月28日 日経産業)

情報誌出版などの日宣メディックス(水戸市)は新入社員の教育係となった入社2―3年の社員に、月5000円の手当支給を始めた。手当を払うことで後輩の教育を「業務」として明確化し人材を確実に育成する。

プログラムの名称は「エルダー制度」。今春、同社には6人が入社し、全員を営業担当チームに配属した。チーム長は同じチームの入社2―3年の社員6人を「エルダー」に選出して担当する新人を決定。マンツーマンで教育してもらう。

●愛知経営者協、若手人材の確保や定着へ“秘策”を紹介(5月27日 日経産業)

「新卒採用の際は両親にも説明会」「入社1年後には上司から手紙」――。愛知県経営者協会はこのほど、人材の確保や定着に向けて企業が講じている“秘策”を集めた事例集を発行した。約1000の会員企業に配るほか、希望者には販売する。採用難に苦しむ企業に他社の成功例を紹介し、人材確保に役立ててもらう。

事例集には人材の「確保」「定着」「育成」の3つに分けて、合わせて66例を盛り込んだ。「毎月、全従業員を対象に誕生会を開催する」「入社2年目から事業所長と人事担当者と3人で面談、希望業務について議論する」といった例もある。

●北海道銀、管理職以上の人事制度刷新――「特定職」導入(5月27日 日経産業)

北海道銀行は7月から管理職以上の行員を対象に新たな人事制度を導入する。高度な専門知識や能力を持つ業務担当者を「特定職」として特別の給与体系を適用。特定職の中でも、際立った専門性を持つ人材を「マイスター」として認定。給与体系でも、成果主義色を強める。

特定職は本部でマーケットシステムや経済調査などを担当する職員や、支店の営業専門担当などを対象とする。

●甲府労基署、「グッドウィル」に賃金支払いを勧告(5月27日 読売)

甲府労働基準監督署が日雇い派遣大手「グッドウィル」(東京都港区)に対し、始業前だという理由で集合時間から始業時間までの賃金を支払わなかったのは労働基準法に違反するとして、未払い分の賃金を支払うよう是正勧告していたことがわかった。

日雇い労働者らでつくる労働組合「グッドウィルユニオン」によると、山梨県の30歳代の男性から申告を受け、甲府労基署が4月15日に是正勧告。同社は同30日、昨年8月までの未払い分約3万4000円を男性に支払ったという。

●長寿企業データ特性分析&長寿企業アンケート調査(5月26日 帝国データバンク)

帝国データバンクでは、明治末年(1912年)までに創業した長寿企業24,234社のデータ特性分析を行うとともに、その中から4,000社を抽出してアンケート調査を行った。

「長寿企業4,000社アンケート」調査結果の概要
・「家訓・社訓・社是等」が明文化されている企業は40.0%。口伝されている企業も37.6%あり、約8割が何らかのかたちで「家訓・社訓・社是等」を保有していた。
・56.3%が創業時からの主力事業を変更、商品・サービスに関しては70%以上が変更しており、時代の変化とともに業態転換を余儀なくされた企業が多いことがうかがえる。
・老舗の強みは70%以上が「信用」と回答、逆に「保守性」を弱みと考える企業が50%以上に上った。老舗の認識では「保守性=マイナスイメージ」という傾向が強い。
・今後、重要視すべきことを漢字一文字で表すと、「信」が最も多く197社(24.2%)、「誠」が68社(8.4%)で第2位。社風は「和」が158社(19.4%)で第1位となった。

詳細⇒ http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/k080502.html