人事労務の最新ニュース(09年7月27日〜31日)

■平成21年9月(10月納付分)からの健康保険料額表
 (7月31日 全国健康保険協会)


都道府県別の保険料額表をホームページで公開しました。各都道府県毎にダウンロードできます。⇒ http://www.kyoukaikenpo.or.jp/8,0,120.html
・兵庫支部の保険料率は、現行どおりの8.2%となります
・大阪支部の保険料率は、現行の 8.2% から 8.22% に変わります。
・奈良支部の保険料率は、現行の 8.2% から 8.21% に変わります。


●在留資格に「技能実習」 通常国会・改正入管法成立(7月31日 労働新聞社)

法務省が通常国会に提出していた改正出入管国及び難民認定法がこのほど成立し、在留資格の中に「技能実習」を新設した。現行の外国人研修・技能実習制度が、1年目に労働法令を適用しない「研修」を設定しているのに対し、改正入管法では当初から一貫して労働法令を適用する「技能実習」(最長3年)に変更している。不正な研修・技能実習活動のあっせんなどを行った者に対する退去強制の適用や、受入れ団体の指導・監督・支援体制の強化も図る。施行は、平成22年7月の見通し。

●業務継続体制の整備などに注力=企業の新型インフル対策−経団連調査
 (7月30日 時事通信)


日本経団連は30日、新型インフルエンザ対策に関する企業アンケートの結果を発表した。今後1年間に重点的に取り組む対策(複数回答)では、「継続業務の絞り込みと業務継続体制の整備」が46.0%、「発生時対応訓練の実施」が27.3%と多く、情報収集や連絡体制の整備、マスクなどの備蓄といった初期対応から、事業継続のための人員配置など具体的な対応策に検討対象が移っていることが分かった。

事業継続計画の有無では、今年6月1日時点で「ある」と答えた企業が32.1%、9月末までに策定が19.0%、今年度中に策定が24.1%。年度末には全体の4分の3(75.2%)が同計画を整備することになる。

●介護離職率18.7%に低下 08年9月末、財団法人調べ(7月31日 日経)

厚生労働省所管の財団法人、介護労働安定センターは31日、昨年10月に実施した介護労働実態調査の結果を発表した。同9月末までの1年間で介護労働者の離職率は18.7%と、前の1年間と比べ2.9ポイント低下した。平均月収は21万6489円と0.7%上昇。労働環境はやや改善した。

調査は全国の介護保険サービスを手掛ける1万7142事業所を抽出し、5929事業所から有効な回答を得た。

離職率は正社員で18.5%と1.5ポイント低下。非正社員は18.9%と3.9ポイント低下した。回答した事業所のおよそ半数が労働条件改善などに取り組んだことが離職率の低下につながった。

●残業代引き上げ、国家公務員にも適用 人事院勧告へ(7月30日 日経)

人事院は30日、常態化している国家公務員の長時間労働を減らすため、残業代の割増賃金率を引き上げる方針を固めた。昨年成立した改正労働基準法により中小を除く民間企業で実施される割増率引き上げを公務員にも適用。具体的には、月に60時間を超える分の残業代について2010年4月から割増率を現状の25%から50%に拡大する。

8月中に国会と内閣に提出する09年度人事院勧告に盛り込む。残業代の割増分を支給する代わりに休暇を与えることができる制度も新設する。秋の臨時国会で関連法の改正をめざす。

■「改正労働基準法のポイント」新リーフレット詳細版(7月30日 厚生労働省)
⇒(PDF) http://www.mhlw.go.jp/za/0730/d27/d27-01.pdf
・労働基準法が改正されます:平成22年4月1日施行
http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/tp1216-1.html

■労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(37号告示)」に
 関する 疑義応答集(7月29日 厚生労働省)

⇒(PDF) http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/dl/haken-shoukai03.pdf

■有期契約労働者の雇用管理の改善に向けて(7月29日 厚生労働省)
1 有期契約労働者の雇用管理の改善に関するガイドライン
2 有期契約労働者雇用管理改善事例集
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other25/index.html

●年金資産、369億円塩漬け 16万人分の確定拠出年金(7月29日 共同通信)

企業年金の一種で、運用方法を加入者が決める「企業型確定拠出年金」で、運用されずに塩漬け状態となっている年金資産が今年3月末現在、約16万人分で総額369億5805万円に上ることが29日、国民年金基金連合会の調べで分かった。

転職や退職などで加入資格を失った人が必要な手続きを取らなかったためだ。資産は同連合会に自動的に移管され、放置されている。

受給開始(原則60歳)前の脱退要件が厳しいのが一因。厚生労働省は要件緩和の改正法案を提出していたが先の衆院解散を受け廃案となり、放置資産の増加に歯止めがかからない状況だ。

同連合会によると、放置された年金資産は昨年同期比で約4万7千人分、78億円余増加。3年前と比べても約236億円増えた。

企業型確定拠出年金は、転職や退職で加入資格を失った場合、資格喪失の翌月から6カ月以内に個人型に加入し直したり、脱退一時金を受け取るなどの手続きを取らなければならない。

6カ月を過ぎると、資産は同連合会に自動的に移されるが、放置状態が続けば管理手数料が引かれて資産が徐々に減っていく。また支給開始が遅れ、受給可能年齢になっても年金を受け取れなくなる恐れがある。

同連合会は企業に対し、従業員の退職時に移管手続きの説明を徹底するよう呼び掛けている。だが資産が少額で、個人型に加入せずあえて資産を放置する加入者も相当数おり、目立った効果は出ていないのが現状だ。

◇確定拠出年金 

2001年10月に導入された、加入者が自己責任で運用する年金制度。企業が掛け金を支払う「企業型」と、加入者が自分で支払う「個人型」がある。加入者は08年9月末現在、企業型が約301万人、個人型が約10万人。一定の受取額が約束される確定給付年金と違い、同じ掛け金でも運用成績に応じて将来の受取額が変わる。転職時に年金資産の持ち運びができるなどという利点がある一方、運用に失敗すると、老後に受け取る年金額が少なくなるという欠点がある。

●石綿吸引時の収入が基準/肺がん休業補償で横浜地裁(7月30日 共同通信)

神奈川県相模原市の元電気設備業の男性が、肺がんで休業したため受給している補償金の算定基準が不服だとして、労働基準監督署の決定取り消しを求めた訴訟の判決で、横浜地裁は30日、労基署の決定を取り消した。深見敏正裁判長は肺がんの原因を過去に工事現場でアスベスト(石綿)を吸ったためと認定。その時点の収入を基準に補償額を算定すべきだとした。

男性は現在1日当たり5000円を休業補償金として受給しているが、代理人弁護士によると、相模原労働基準監督署が判決に基づき再算定すれば約1万2,000円を受給できるという。

判決などによると、男性は1955年から電気工事会社などに勤め、87年に独立。2005年に肺がんと診断され休業補償を申請し認められた。

休業補償金の算定基準は男性が独立後に加入した労災保険に基づいたが、男性は肺がんの原因とみられるアスベストを大量に吸い込んだ会社員当時の賃金を基準に算定をやり直すよう求めていた。

相模原労基署は「主張が認められず残念。厚生労働省と相談して対応を検討したい」とするコメントを出した。

●20代正社員「仕事のストレス感じる」約7割/マイコミ調査(7月30日 労政機構)

毎日コミュニケーションズ(マイコミ)は30日、20歳代の正社員を対象にした勤労実態と生活に関する意識調査の結果を発表した。仕事によるストレスの有無について尋ねたところ、71.9%が「ストレスを感じる」と回答、主な原因としては「社内の人間関係」(61.9%)「仕事内容に対する不満」(52.6%)「不況による待遇の変化」(43.5%)といった回答が上位を占めた

マイコミ 社会人3〜7年目正社員対象『勤務実態と生活に関する調査』結果
http://www.mycom.co.jp/news/2009/07/_37.html

●「パワハラと職場の隅に隠れる『ひどいいじめ』」(7月29日 日経BizPlus)

2009年4月にうつ病などの労災認定に関する行政通達が改訂され、パワーハラスメント(パワハラ)で労災が認められるかのような報道がなされました。しかし、特別な事情がある場合に対人関係でのトラブルを理由に労災が認定されるにすぎず、上司の部下に対する一般的な指導が違法となるものではありません。むしろ、上司が部下とのコミュニケーションに過度に慎重となるような誤解は正されなければなりません。

 「法的視点から考える人事の現場の問題点」第69回 弁護士 丸尾拓養氏
http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/jinji/rensai/maruo2.cfm

●「職場のうつ」に関する意識調査結果を発表(7月29日 労政機構)

病院検索サイトを運営するQLifeは29日、全国の上場企業勤務者300人を対象に「職場のうつ」に関する調査結果を発表した。これによると、通院治療中の人の約8割が「職場に偏見がある」と答えた。同社では、調査を通じて産業医や医療関係者に「企業に勤務中のうつ病患者」の職場との  関係性について理解材料を提供したいとしている。

●『職場のうつ、“偏見と本音”調査』結果(7月29日 QLife)
http://www.qlife.co.jp/news/232.html

●高松市民病院に是正勧告/協定対象外の医師が残業(7月29日 共同通信)

高松市民病院(高松市)が、残業に関する労使協定(三六協定)を結んでいないのに医師に残業をさせたとして、高松労働基準監督署から是正勧告を受けたことが29日、病院への取材で分かった。

病院によると、医師は徳島大などから数年間単位で派遣されることが多いため、病院と職員組合が結んでいた協定からは除外されていた。

労基署は2月に立ち入り検査し、3月5日に勧告した。残業代の不払いはないという。病院は労基署に「医師側と速やかに協定を結ぶ」と同月中に報告し、交渉を進めている。

厚生労働省が告示する基準によると、残業時間の上限を設定して協定を結ぶ必要があるが、退職した医師数に対し補充が十分でない内科系では医師の残業を減らすのは難しく、再び労基署の指摘を受ける恐れもある。

病院は「残業時間が上限を超えたからといって、医師は診療をやめて帰るわけにはいかない。適正な医師数の確保が最重要課題だ」と話している。

●企業が着服など5億5千万円 従業員の厚生年金保険料(7月28日 共同通信)

社会保険庁は28日、企業が従業員の給料から厚生年金の保険料を天引きしたのに、着服や手続きミスなどで国に納付しなかったケースが2007年6月から今年3月末までに7714件、総額5億5625万円判明したと発表した。

被害を受けた人を救済する厚生年金特例法(07年12月施行)の実施状況として同日、社保庁が国会に報告した。同法では半年ごとの報告を定めており、今回で3回目。

これらのケースについては、企業や当時の役員らに保険料の納付を求めることになっており、これまでに4465件で納付を勧奨した。勧奨に至っていないケースのほか、勧奨を受けても応じない企業があり、総額の半分強の3億214万円はまだ納付されていない。

勧奨から半年たっても納付しないことなどから、社保庁が企業名や役員名を公表したケースも19件あった。内訳は大阪府で8件、兵庫県6件、愛媛県4件、山梨県1件。

公表後も支払われない場合は最終的に税金で補てんし、国が企業側に賠償請求を検討する。

●厚労相、年金記録問題「10年末までに解決メド」(7月28日 日経)

舛添要一厚生労働相は28日の閣議後の記者会見で、年金記録問題に関し、来年末までに解決のメドをつける方針を明らかにした。自民党のマニフェスト(政権公約)に反映させたい意向。記録問題への対応を「国家プロジェクト」として2年間で集中的に取り組むとした民主党マニフェストについて「私が今やっていることをそのままやれば2年以内にほぼ解決する」と批判した。

年金記録問題は約5000万件の「宙に浮いた」記録や、社会保険庁の職員らによる厚生年金の算定基準となる標準報酬月額(月給水準)の改ざんなど多方面にわたる。厚労相は記録確認を促すため、受給者と加入者全員に送付した「ねんきん特別便」などの対策で「(問題は)8割方片づいている」と強調。最終的に個人を特定できない記録はインターネット上に1年間公示する方針も示した。

8億5000万件にのぼるコンピューター上の記録と紙台帳記録の照合作業に関しては、紙台帳の画像処理システムが今年度中に完成すると主張。

●調査項目の大幅変更決定 要介護認定基準で厚労省(7月28日 共同通信)

厚生労働省は28日、4月から導入された要介護認定の新基準をめぐり、高齢者の要介護度が実際より軽く判定されないよう、市町村が心身状態や生活能力を調べるための74項目のうち43項目の内容を変更することを決めた。

現場が混乱しないよう市町村などへの周知を図った上で、10月1日の申請分から実施する方針。

これに伴い、要介護度が以前より軽く判定された人が、希望すればこれまで通りのサービスを受けられるようにしていた経過措置は9月末で終わる予定。

厚労省は、新基準の影響を調べた調査結果から「サービスを受けられない人や要介護度が軽い人の割合が若干増えた」と認め、市町村の調査員がより正確に判定できるよう調査項目の大幅な変更が必要と判断。有識者でつくる「要介護認定見直し検証・検討会」に28日報告し、了承された。

調査項目については、市町村などから「内容があいまい」などと問い合わせや苦情が相次いだ。厚労省はこれらを踏まえ、例えば、座った状態を「1分程度」保てるかで身体状態をチェックする項目は「10分程度」に変更する。外出頻度を問う項目では、対象期間を直近の「3カ月」から「1カ月」に短縮し、その間の状態に大きな変化がなかったかも考慮する。

●違法派遣で自殺と賠償命令 ニコンなど2社に東京高裁(7月28日 共同通信)

光学機器大手ニコンの工場に派遣されていた男性が自殺したのは、劣悪な勤務環境によるうつ病が原因だとして、遺族が、同社と名古屋市の業務請負会社に計約1億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は28日、両社に計約7058万円の支払いを命じた。

両社に計約2488万円の支払いを命じた05年3月の一審東京地裁判決を変更。「製造業への派遣を禁止していた当時の労働者派遣法に反していた」と言及した。

原告は1999年3月に自殺した上段勇士さん(当時23)の母のり子さん(60)=岩手県一関市。

都築弘裁判長は、上段さんの勤務実態に触れ「昼夜交代制勤務や寮での一人暮らしなど、生活の大部分はニコン側に抱え込まれていた」と指摘。

その上で「健康状態の把握は近親者より、使用者の方が容易。ニコン側が、自殺の原因をうつ病でないと証明しない限り、うつ病が原因と推認するのが公平だ」として、立証責任をニコン側に求めた

●育児・介護休業法に関する相談、5万1207件/施行状況しらべ
 (7月28日 労政機構)


厚生労働省は28日、2008年度の育児・介護休業法の施行状況を発表した。都道府県労働局雇用均等室への相談5万1,207件のうち「育児」「介護」に関するものはそれぞれ3万8,220件、1万2,849件だった。一方、雇用均等室による是正指導件数は4万3,049件で、指導内容としては「育児」「介護」とも「休業制度」に関するものが最多だった。

厚生労働省 平成20年度育児・介護休業法の施行状況
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/ryouritu/h20sj.html

●最低賃金上げ、12都道府県に限定=「逆転」解消期限を延期−厚労省審議会
 (7月28日 時事通信)


最低賃金(最賃)の目安を協議する中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)の小委員会は28日、生活保護の水準を下回る「逆転現象」が起きている12都道府県に限り、2009年度の最賃(時給)を2〜30円引き上げると決めた。経済情勢の悪化を受け、ほかの35県は「現行水準の維持が基本」として据え置いた。一部の都道府県だけ引き上げるのは初めてという。

全国平均の引き上げ額は7〜9円で、過去最大だった前年度実績(16円)から大幅に縮小する。この結果、全国平均の時給は710〜712円になる。29日の中央審で正式決定した後、各都道府県の審議会の決定を経て10月1日からの適用を目指す。

昨年施行の改正最低賃金法は、逆転現象を最賃底上げにより解消するよう規定している。小委は景気悪化で全国の賃金上昇率が5年ぶりのマイナスになったことなどを考慮。引き上げ額は当初の計画より大幅に減額し、解消期限も一部延期した。

●家庭の事情で退職の女性 10年間復職可能に 森精機(7月27日 日経)

工作機械大手の森精機製作所は主に女性社員を対象として、家庭の事情で退職した後でも、10年間復職できる制度を設定した。育児や夫の転勤などを理由に仕事を辞めた社員に職場復帰の機会を与える。長期的な視点で業務ノウハウや技術力社内に蓄積する狙い。女性の働く環境を整えて学生や求職者に訴える。

すでに2人の女性社員が新制度に登録を済ませて離職した。離職から10年以内に復職を希望すれば、原則社員として復帰させる。同制度を利用するにあたって勤続年数は問わない。結婚や出産・育児、親の介護など様々な理由で退職を迫られる社員が再び勤務できるようにした。

仕事に復帰するときに元の職場に戻れる保証はないが、なるべく本人の希望を尊重する。同社の従業員は2700人余りで、女性社員は約280人。

今回の制度改革は社員の意見を基に実現した。そのほかアンケートの要望を基に5億円をかけて主力の伊賀工場(三重県伊賀市)内に56人が入居できる女子寮を建設した。

工作機械業界は昨秋以降の受注急減を受け、派遣社員を大幅に削減した。森精機も契約を更新せずに派遣社員を減らした経緯がある、離職者を復帰させる制度などで従業員に安心を与え、組織力を高めて次の需要回復期を待つ。

●2008年度労働保険再審査の請求件数、599件/厚労省(7月27日 労政機構)

厚生労働省は27日、労働保険の再審査取扱状況に関する統計表を発表した。2008年度の労働保険再審査の請求件数は599件で、うち579件が労災保険によるもの。事件別では「業務上外」が341件で最多「障害」107件が続く。

厚生労働省 労働保険再審査関係統計表 平成21年3月31日現在
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/shinsa/roudou/03.html