人事労務の最新ニュース(09年8月1日〜9日)

●ホワイトカラー・エクゼンプションと労働者の働き方:労働時間規制が労働時間や
 賃金に与える影響(8月8日 経済産業研究所)

http://www.rieti.go.jp/jp/publications/summary/09080002.html

●記録回復による年金返納、払い戻しへ 厚労省(8月7日 日経)

サラリーマン世帯の専業主婦が一時的に会社勤めをした期間の厚生年金の記録漏れを訂正した際、社会保険庁が過去に受け取った年金の返納を求めるケースがあった問題で、厚生労働省は7日、今後は返還を求めない方針を決めた。すでに返還した人には払い戻す。同日付で社会保険事務所に通知。21日から申請手続きを受け付ける。

女性がサラリーマンの夫に扶養される「第3号被保険者」として国民年金に加入していた間に、一時的に入った会社を辞めて専業主婦に戻る場合、第3号被保険者の届け出をしなければ、未加入扱いとなる。特例で事後に届け出もできるが、年金の受給額に反映されるのは届け出後。それまでに受け取った年金の返還を社保庁が求める例があった。

社保庁はこれまで、千葉県松戸市在住の女性に約110万円の返還を求めた1例しか把握しておらず、各社保事務所に実態の調査を指示した。

●外国人研修・技能実習制度の活用/現場受入れへ参考書式/海建協
 (8月7日 建設通信


海外建設協会(竹中統一会長)は、日本建設業団体連合会(野村哲也会長)と共同研究し、2009年3月にまとめた『外国人研修・技能実習制度の活用と改善に関する報告書』のフォローアップに取り組む。「国際展開への人材確保」という観点から、報告書で提言した同制度の周知、参考書式の作成、不正防止のための基準設定などを検討するほか、人材情報バンクの構築も研究し、09年度末までにフォローアップの成果をまとめる。(以下略)

●すかいらーく「名ばかり管理職」是正、3300人に残業代支給(8月7日 日経)

すかいらーくが店長など約3300人を管理職から外し、残業代の支給を始めたことが明らかになった。裁量権のない管理職に長時間労働を強いる「名ばかり管理職」の問題では最大規模の是正。日本マクドナルドなどは既に残業代の支払いを始めており、これで大手小売り・外食の大半が待遇を是正したことになる。

今回、是正の対象となったのは、すかいらーくと、グループ会社のジョナサン、ニラックスを合わせた約2800店の店長と、本部の一部社員。法律上の管理職である「管理監督者」から外し、残業代を支給している。すかいらーく(グループ会社除く)の社員に占める管理職の割合は73%から6%に下がる。

●「職場のうつ、"職場への打ち明け"調査」の結果を発表 (8月6日 QLife)

病院検索サイトQLifeを運営する株式会社QLife(東京都世田谷区 http://www.qlife.jp/square/ )は、このほど『職場のうつ』調査を実施し、“職場への打ち明け”編のレポートをまとめた。回答者は「全国の上場企業勤務者」300人。今回のレポートは、7月29日に発表した“偏見と本音”編の続編。

それによると、うつ病患者の8割が“上司や人事”に病気を打ち明けていた。男性の方が打ち明け率は高く、これは女性の方が“親しい友人”への打ち明け率が高いのと、逆傾向だった。ただし8割という数字は、必ずしも高いといえないかもしれない。「職場のうつ病は、会社が把握している数の1.3倍」「5人に1人は会社に言えずに通院治療」と捉えることができるからだ。会社への打ち明けは、休みを取ったり、悪影響環境を変えるなど「治療プロセスで必要な1手段」という側面があることを鑑みると、率の向上が望まれる。

さらに患者の4割が、病気を"同僚"に「公言」していた。うち3割がその結果「周囲は理解」を示してくれ、かつ7割は「総合的には、公言して良かった」と振り返った。前編レポート(“偏見と本音編”)では、職場で病気そのものへの理解不足や接し方が分からないことで、患者と同僚の双方に、もやもやとしたストレスがある様子が明らかになった。もし職場に「うつ病の理解、患者との接し方のガイドライン」を浸透させたうえで、適切な「公言」ステップを導入することができれば、こうした漠然としたストレスが減り、双方にとって良い効果を生むことができるかもしれない。

・職場のうつ“職場への打ち明け”編[1]-[3] ・職場のうつ“偏見と本音”編 [1]-[2]
詳細⇒ http://www.qlife.jp/square/category/depression

●中退共制度の対象範囲に「同居の親族も」/厚労省検討会が見解
 (8月6日 労政機構)


厚生労働省「中小企業退職金共済制度の加入対象者の範囲に関する検討会」(座長:笹島芳雄明治学院大学教授)は6日、報告書を発表した。これまで中退共制度の対象外となっていた「同居の親族のみを使用する事業で使用される者」について、実際は「従業員」と同様の働き方をする場合  が少なくないことから「使用従属関係が認められる者については、中小企業退職金共済法の「従業員」として取り扱うことが適当」との見解を示した。

厚労省「中小企業退職金共済制度の加入対象者の範囲に関する検討会」報告書について
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/06/s0630-9.html

●派遣労働者の雇用管理改善に関する報告書を発表/厚労省
 (8月6日 労政機構)


厚生労働省は6日、労働者派遣事業における派遣スタッフの雇用管理改善に関する報告書を発表した。報告では、いわゆる登録型の事務職種の派遣労働者に焦点を当て、雇用管理改善は、派遣スタッフ、派遣会社、遣先企業の3者に利益があるとして、それぞれの役割ごとにアンケート調査、インタビュー調査の結果や取組事例について紹介している。
http://www.mhlw.go.jp/za/0806/c05/c05.html

●失業者救済の住宅手当制度、廃業の自営業者にも支給(8月3日 日経)

厚生労働省は職と住居を同時に失った失業者を救済するため、10月に創設する住宅手当制度の詳細を固めた。自営業を廃業したケースも対象とし、2年以内に離職した人に最大6カ月間支給する。受給者には公共職業安定所の職業相談(月1回)や地方自治体の担当者の面接(月2回)を受けることを義務づける。住宅の確保を支援し、就職活動をしやすくする。

同制度は雇用保険と生活保護の間をつなぐ新たな安全網のひとつ。2009年度補正予算に盛り込んだ。支給額は地域によって異なる。例えば東京23区の単身世帯については月5万4千円弱を上限に、受給者が借りた住居の家賃分を支給する。手当は受給者に直接手渡すのではなく、住居の貸主や、貸主から委託を受けた事業者の口座に振り込む。

●「人材派遣データブック2009」を掲載/日本人材派遣協会HP
 (8月3日 労政機構)


日本人材派遣協会は3日、「人材派遣データブック2009−人材派遣の現在がわかる本」をホームページに掲載した。2008〜09年度における派遣労働市場や派遣業の概観のほか、派遣先企業の「コンプライアンス(法令遵守)」や対応事例、海外の派遣事業との比較などを収録している。⇒ http://www.jassa.jp/corporation/datebook/datebook.html

●過労自殺を逆転認定/佐川急便の元派遣社員(8月3日 共同通信)

佐川急便で勤務していた派遣社員の男性の自殺は過労が原因として、母親が請求した労災申請について、国の労働保険審査会は3日までに過労自殺と認定。労災を認めなかった仙台労働基準監督署の決定を取り消す裁決をした。 母親の代理人の弁護士によると、同審査会での逆転認定は珍しい。

裁決は、男性が午後7時〜翌日午前4時の勤務を5年以上続けていたとし「業務による心理的負荷は精神障害を発病させる危険のある強度だった」と指摘。「うつ病に伴う異常心理下で自殺した」と結論づけた。

裁決などによると、男性は佐川急便仙台店に配属され、構内作業員として勤務。遅くとも2006年2月末までにうつ病を発症し、同年3月に自殺した。自殺前の約1年間は月平均で100時間以上の時間外労働をしていた。

母親は派遣会社の羽田タートルサービス(東京)と佐川急便に計約9,300万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こし、係争中。

●年金情報、国保も利用可能に=市町村の部局間で連携
 保険料未納対策を強化・厚労省(8月1日 時事通信)


厚生労働省は、国民健康保険(国保)の未加入・保険料未納対策を強化するため、市町村の国民年金部局が持つ被保険者の個人情報を国保部局も利用できるようにする。社会保険庁と情報利用に関する協定を結ぶよう8月中に自治体に通知する。

健保組合などの被用者保険の被保険者が会社を辞め、国保に加入する場合は、市町村への届け出が必要。しかし、住民の中にはこの手続きを取らず、国保の保険料を支払わなかったり、以前の被用者保険を継続的に使用し、医療機関が医療費を回収できなくなったりするといった問題を引き起こすケースがある。

市町村の国保部局はこうした問題を防ごうと情報把握に努めているが、保険間の移動は個人情報に属するため調査には限界がある。そこで同省は、国民年金部局が社保庁から提供を受けている国民年金の第1号(自営業者など)、第2号(サラリーマンなど)、第3号(第2号の配偶者)の各被保険者の資格喪失者一覧表などの個人情報を国保部局も利用できるようにする。

■高額医療・高額介護合算療養費制度について(8月1日 厚生労働省)

高額医療・高額介護合算療養費制度が平成20年4月1日より始まり、平成21年8月1日より支給申請受付が開始されました

世帯内の同一の医療保険の加入者の方について、毎年8月から1年間にかかった医療保険と介護保険の自己負担を合計し、基準額を超えた場合に、その超えた金額を支給します。基準額は世帯員の年齢構成や所得区分に応じて設定されています。 この制度により、同一世帯において医療と介護でかかった費用の負担の合計を緩和します。
http://www.mhlw.go.jp/za/0724/a10/a10.html