09年度最低賃金、45都道府県で引き上げ
◆全国平均713円、最高を更新
厚生労働省は1日、2009年度の地域別最低賃金額の改正状況をまとめました。全国平均で時給10円が引き上げられ、最低賃金は平均713円となり過去最高を更新しました。
最低賃金は07年度に平均14円、08年度は16円引き上げられており、3年連続で大幅な引き上げとなりました。 新しい賃金は9月末〜10月に都道府県ごとに適用される予定です。
◆中小零細企業の経営に影響は?
国は35県で現状維持とする目安を示していましたが、低所得者への対策など地域事情から、ほとんどの都道府県が引き上げ方針を示しています。 ただ景気低迷のなかでの最低賃金の引き上げは中小零細企業の経営に影響を与えることになります。
民主党は「全国平均で時給1000円の最低賃金を目指す」とマニフェスト(政権公約)に掲げていますが、低所得者への配慮と中小零細企業の経営との折り合いをどう付けていくのかが今後の課題となりそうです。
◆45都道府県で引き上げ
新潟、岐阜を除く45都道府県で最低賃金が上がる見通しで、上げ幅は1〜25円。改正後、最も高くなるのは東京都の791円。最も低いのは沖縄、佐賀、長崎、宮崎の4県で629円となります。
〔大阪は14円引き上げ〕
なお、「大阪府最低賃金」は時間額762円に改正され、 平成21年9月30日から適用されることになりました。