人事労務の最新ニュース(09年10月26日〜31日)

●雇用調整助成金:条件緩和 対象企業の枠広げる−厚労省
 (10月31日 毎日)


厚生労働省は10月31日、従業員を解雇せず一時休業させた事業主に賃金の一部を補助する「雇用調整助成金」について、年内にも受給要件を緩和する方針を固めた。生産量や売上高が「前年同期比で5%以上減少した」企業などを対象とする現行要件を、「2年前と比較し、10%以上減少した」企業に広げる案を軸に検討している。

雇用情勢は昨年9月、金融危機に伴い急激に悪化した。このため同省は「対前年同期比」で見た経営の悪化度合いを要件とする今の制度では、極度に業績の悪い企業しか対象にならないと判断し、金融危機以前の2年前の経営と比べて業績が下がっていれば、認めることにした。

助成金支給額は、休業手当の3分の2(中小企業は5分の4)など。今年9月に申請した事業所は8万982カ所、対象従業員は199万4383人。この1年間で対象者は約670倍に急増した。

9月の完全失業率は5・3%(失業者363万人)だったが、同助成金がなければ失業率は8%台に達していた可能性もある。ただ、従業員を休業させるふりをして受給する企業もあるなど、不正を誘発しているともされる。【佐藤丈一】

■新型インフルエンザ(A/H1N1)に関する事業者・職場のQ&A
 (10月30日 厚生労働省

⇒(PDF) http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/infu1013-1.pdf

■改正労働基準法 最新パンフレットのご案内(10月28日 厚生労働省)
リーフレット・参考資料、関係通達・Q&A、関係条文等
http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/tp1216-1.html

・「改正労働基準法のあらまし」最新パンフレット全50ページ(平成21年10月28日)
⇒(PDF) http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/dl/tp1216-1l.pdf
・改正労働基準法に係る質疑応答(平成21年10月5日
⇒(PDF) http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/dl/tp1216-1k.pdf

●雇用保険料率、1.2%に上げ 労使が大筋合意(10月28日 日経)

厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会は28日、雇用保険の料率(労使折半)を2010年度に賃金の0.8%から1.2%に引き上げることで大筋合意した。引き上げは7年ぶり。09年度の保険収支が約8千億円の赤字となる見込みで、労使の負担抑制より保険収支の改善を優先する。長妻昭厚労相が来年3月末までに最終判断するが、家計や企業の負担が増えるため、流動的な要素も残っている。

雇用保険の財源については国が13.75%を拠出し、残りの86.25%を労使折半の保険料で賄う。同日の審議会では保険料率を08年度の水準である1.2%に戻し、国庫負担割合も25%まで引き上げるべきだとの認識で一致した。

保険料率が0.8%から1.2%に上がると、月収30万円の会社員の保険料は月2400円から3600円に増える。このうち家計の負担増は月600円となる。昨年秋からの金融危機と景気低迷で保険収支が大幅に悪化しており、料率の引き上げが避けられないと判断した。

●人事に聞いた 不況による会社の変化(10月27日 産業能率大学)
―人材マネジメントの変化、バブル後の不況と今回の不況の比較―

〔不況による“良い”変化〕
・組織全体としてよくなったこと ひとつでもある 64% ・早く帰りやすくなった
・切実感をもって仕事に取り組むようになった
〔人材マネジメントの変化
・成果主義が強まった 約4割 ⇒ 評価・処遇がシビアに
・人材育成を重視するようになった 約3割 ⇒ バブル後不況の反省か?
〔施策の変化(不況への対応策)〕
・社員を配置転換した 42.6% ・給与・賞与カットした 36.2%
詳細⇒ http://www.sanno.ac.jp/research/jinji2009.html

●マクドナルド元店長の過労死認定 神奈川労働局、労基署の決定覆す
 発症日、残業時間見直し(10月27日 共同通信)


勤務中にくも膜下出血で倒れ、死亡した日本マクドナルドの元女性店長=当時(41)=の遺族が遺族補償年金などを求めた労災申請について、神奈川労働局労災保険審査官は27日までに、長時間労働による過労死と認定、労災を認めなかった横浜南労働基準監督署の不支給決定を取り消した。

遺族は「日本マクドナルドの経営者には、二度とこのようなことが起きないよう改善してほしい」としている。

遺族を支援する連合や決定書によると、女性は横浜市の店舗の店長だった2007年10月16日、川崎市で開かれた講習中に倒れ、搬送先の病院で3日後に死亡。勤務記録上は07年1月以降の月残業時間は、5時間半〜45時間程度だった。

遺族は08年9月、横浜南労基署に労災を申請。残業時間を計算する資料として通勤に使った車の駐車場の入出庫記録や、携帯電話メールの記録などを提出した。

その結果、労基署は女性が倒れた日を発症日とし、直前6カ月の月平均残業時間を約77時間と認定したが、厚生労働省の過労死認定基準「発症前1カ月間におおむね100時間か、2〜6カ月間に月80時間を超える残業」を下回り、今年2月に遺族年金などの不支給を決定した。

遺族は4月、決定を不服とし神奈川労働局に審査請求。労働局は、女性が知人に送った頭痛を訴えるメールなどから、くも膜下出血前兆の頭痛を07年9月28日には発症したと認定、平均残業時間は過労死認定基準を上回る約81時間になった。

●介護、理美容業種、仕事を辞める理由「給与が低い」が最多 「an」調べ
 (10月27日 労政機構)


総合人材サービス業のインテリジェンスは10日27日、「医療」「介護」「理美容」職種の有資格者を対象にした就業意識調査の結果を発表した。仕事を辞める理由について聞いたところ「業務内容の割に給与が低い」が「介護」(30.5%)「理美容」(23.2%)ともに最多、「医療」でも20.8%と、「職場や社員の雰囲気が悪いから」(29.0%)に次ぐ回答となった。

求人情報サービス「an」
〜医療・介護系、理美容系職種の「仕事を探す際の重視点」「辞める理由」意識調査〜

http://www.inte.co.jp/corporate/library/survey/20091027.html

●高校・大学生いる世帯、特定扶養控除を縮小 10年度、政府税調
 (10月27日 日経)


政府税制調査会は27日、2010年度税制改正で所得税の控除制度を大幅に見直す検討に入った。一般の扶養控除に加え、16〜22歳の高校・大学生らの子どもがいる場合に適用する「特定扶養控除」の額を縮小。給与収入から一定額を差し引く「給与所得控除」にも上限額を設ける方向で調整する。財政事情が厳しさを増すなか、子ども手当など家計支援策とのバランスをとるのが狙いだが、民主党がマニフェスト(政権公約)に掲げた内容よりも増税色が強まることになる。

政府は所得課税のあり方について「控除から手当へ」という改革方針を掲げている。来年度から半額での支給が始まる子ども手当(初年度は1人当たり月1万3千円)との見合いで、所得金額から扶養親族1人あたり38万円を差し引く一般扶養控除を廃止する方針はすでに固まっている。

●モラトリアム法案が骨抜きで胸をなで下ろす金融機関
 (10月27日 週刊ダイヤモンド)
http://diamond.jp/series/inside/09_10_31_001/

●モラトリアム法案、要綱判明 貸し付け条件変更は努力規定
 (10月26日 FujiSankei Business i.)


中小企業向け融資や個人向け住宅ローンの返済猶予(モラトリアム)を盛り込んだ「中小企業金融円滑化法案」の要綱が26日、明らかになった。金融機関が返済猶予などに応じる貸し付け条件の変更について「(金融機関が)柔軟に努めるもの」と表現し、金融機関の「努力規定」にとどめることを明確にした。
http://www.business-i.jp/news/kinyu-page/news/200910270090a.nwc

■「中小企業のための裁判員制度対応のポイント」(10月26日 東京商工会議所)
〜知っておくべき裁判員制度対応の手引き〜の発行について


2009年(平成21年)5月21日より「裁判員制度」が開始されたが、年を追うごとに、従業員などが裁判員候補者に選ばれる企業は増え、就業規則の変更やサポート体制の構築に苦慮することが予想されることから、中小・小規模企業の裁判員制度への対応を促進するため、経済法規委員会を中心に取りまとめを行い、本書を作成した。 本書では、裁判員制度の説明のほか、中小企業の実際の取り組み事例(少人数の組織を生かした社内体制の構築や柔軟な運用の事例、抱えている課題など)を掲載している。

東京商工会議所のホームページからダウンロードすることで、入手可能。
http://www.tokyo-cci.or.jp/kaito/teigen/2009/211026.html

■特集:雇用区分の多様化と転換(10月26日 労働政策研究・研修機構)
―日本労働研究雑誌 2009年5月号 全文掲載―

・雇用区分の多様化と均等処遇 ・正社員になった非正社員―内部化と転職の先に
・主婦の再就職と働き方の選択―結婚・育児等によるリタイアと職業復帰、他
http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2009/05/