人事労務の最新ニュース(07年7月1日〜16日)

●確定拠出年金、「運用放棄」7割増(7月16日 日経)

確定拠出年金(日本版401k)制度で資金を運用しながら転職などで手続きを忘れ、「運用放棄」と見なされている人が2006年度に8万638人いることがわかった。国民年金基金連合会の調べで判明したもので、前年度より7割程度増えている。公的年金の記録漏れが問題となるなかで、制度の運営がうまくいかないもうひとつの年金問題ともいえそうだ。

日本版401kは加入者本人や企業が毎月一定額を出し、積み立てたお金を投資信託や債券などで運用する仕組み。加入者が年金資金の運用先を自己責任で選べるようにするとともに、企業側の運用負担などを軽減するのが目的だ。すでに欧米など海外では普及が進んでいる。

●上手に使おう中小企業税制 50問50答(7月13日 中小企業庁)

経営に前向きに取り組む中小企業を支援する、様々な税制上の措置が用意されていることを御存知でしょうか?景気が少しずつ上向きになっている今が、設備に対する物的投資や人材に対する人的投資を行うチャンスです。そこで、中小企業向けの、代表的で、使って得られる効果の大きい税制措置について、内容がよくわかるよう、50の問答集にまとめました。

中小企業庁 財務サポート「上手に使おう中小企業税制 50問50答」
⇒ http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/faq50/index.htm

●07年度地域別最賃改定の審議を開始/中央最低賃金審議会
 (7月13日 労政機構)


中央最低賃金審議会が13日開かれ、柳沢厚生労働相から、2007年度地域別最低賃金額改定の目安について、諮問が行われた。事務局が「目安審議に際して留意すべき考え方」を提示。(1)一般労働者の所定内給与に対する比率(2006年度は37.2%)の過去最高値(79年の37.7%)、または1ポイントの引き上げ、(2)高卒初任給水準との格差縮小、(3)小規模企業で働く一般労働者賃金の中位数の50%まで引き上げ、(4)「成長力加速プログラム」の推進による労働生産性上昇を見込んだ引き上げ、という4つの考え方が示されている。

厚生労働省 第23回中央最低賃金審議会議事要旨
⇒ http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/07/s0713-9.html

●平成18年の法違反率は前年を1.1ポイント上回る67.4%
 厚生労働省まとめ(7月13日 労働調査会)


厚生労働省がこのほどまとめた平成18年の定期監督実施結果によると、労働基準法や労働安全衛生法に違反している事業場の割合は67.4%で、前年(66.3%)を1.1ポイント上回っていることが分かった。また、昨年1年間における労働基準法、労働安全衛生法など労働関係法令違反による送検事件は1219件で、前年(1290件)より71件減少(5.5%減)している。

それによれば、平成18年中に監督を実施した事業場数は11万8872事業場で、そのうちの8万116事業場に労働基準法、労働安全衛生法、最低賃金法などの法違反(違反率67.4%)が認められた。

業種別にみた法違反率では、最も高いのは保健衛生業の79.5%、以下、映画・演劇業79.4%、接客娯楽業77.3%、教育・研究業75.8%、運輸交通業75.7%などの順になっている。

次に、送検事件についてみると、1219件のうち、労働安全衛生法違反によるものが654件(全体の53.7%)、労働基準法違反によるものが560件(同45.9%)で、ほかでは、最低賃金法違反が5件となっている。送検件数を業種別にみると、最も多いのは建設業で470件(全体の38.6%)、以下、製造業286件(同23.5%)、商業97件(同8.0%)、運輸交通業93件(同7.6%)などの順となっている。

●障害者雇用率、中小企業にも「罰金」 未達の適用拡大(7月13日 朝日)

厚生労働省は13日、企業に義務づけている障害者の法定雇用率(従業員に占める障害者の割合=1.8%)が未達成の企業に課される納付金の支払い義務を、これまで免除されていた従業員300人以下の中小企業にも拡大する方針を固めた。納付金は事実上の「罰金」で、大企業に比べ雇用率が低い中小企業の障害者雇用を促す狙いがある。今秋から同省の労働政策審議会で審議を本格化し、来年の通常国会に障害者雇用促進法の改正案を提出する考えだ。

記事全文⇒ 障害者雇用率、中小企業にも「罰金」 未達の適用拡大

●証拠ない年金、まず15件認定・確認委が初判定(7月13日 日経)

領収書など年金保険料を払った証拠がない人への年金給付を審査する総務省の「年金記録確認中央第三者委員会」(梶谷剛委員長)は13日、15件について記録訂正を認める初めての判断を下した。社会保険庁に再審査を求めていたケースなど36件を審議した結果で、これを受け菅義偉総務相が17日に対象者の記録を判定に沿って訂正するよう求める「あっせん書」を社保庁の村瀬清司長官に渡す。社保庁は速やかに訂正・給付に応じる方針だ。

委員会が「保険料を納付していた事実がある」と認定したのは国民年金14件、厚生年金1件。国民年金では長年にわたり夫婦で保険料を納めていたが、夫婦のどちらか片方が短期間だけ未納扱いになっていた事例などで納付事実を認めた。

厚生年金で認定した1件は、加入日(企業への入社日)が社保庁の記録で実際より1年遅れて記載され、この間の保険料が未納扱いになっていたケース。当時の給与明細書の天引き記録などから、保険料を払っていたと事実認定した。

●中小企業の従業員の1割が「過去1年に自殺考えた」(7月13日 朝日)

東京都内の中小企業の従業員の10人に1人が過去1年間に自殺を考えたことがあることが、厚生労働省の研究班(主任研究者=島悟・京都文教大教授)の調査でわかった。「実際に自殺をしようとしたことがある」と答えた従業員は2.2%。専門家は「高い数字だ。企業社会全体に抑うつ感が広がっているのではないか」と分析している。

今年1月、大田区と千代田区の中小企業の本支社や工場など87事業場と、そこに勤める2890人にアンケートし、55事業場と従業員2181人から回答を得た。

従業員調査では「過去1年間に死にたいと思ったことはあるか」との質問に、10.3%が「思った」と答えた。「頻繁に」が1.8%、「時々」が8.5%だった。

「過去1年以内に、実際に自殺をしようとしたことがあるか」との質問には2.2%が「ある」と答えた。島教授は「これまで勤労者の0.1%前後に自殺企図歴があるとみられており、それに比べるとかなり高い数字だ」という。

抑うつの自己評価尺度を用いた設問で「抑うつ状態」とみられる従業員の割合も25.6%にのぼった。これまでの調査では13〜18%とされており、高い数値といえる。

一方、各事業場の健康管理担当者への調査では、7.3%の事業場で過去1年以内に自殺未遂者が出ていた。心の健康問題で休業している従業員がいる事業場は14.5%だった。ただ、「メンタルヘルス対策が必要」と考える事業場が72.7%ある一方で、「対策を実施している」と答えたのは23.6%にとどまった。

職場のメンタルヘルスに詳しい徳永雄一郎・不知火病院院長は「これだけの社員が自殺を考えているということを経営者は真剣に受け止めないといけない。個人や直属の上司の問題などととらえるのではなく、組織や経営の問題として考えるべきだ。今回の調査結果は、中小企業だけでなく大手企業にも当てはまると思う」と話している。

【参考】
■脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況(5月16日 厚生労働省)
⇒ http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/05/h0516-2.html
■企業における長期休業者に関する実態調査(5月15日 ARM)
2006年1年間に発生した、従業員の30日以上の休業、63%がメンタル疾患
⇒ http://www.armg.jp/news/070514.html

●「2007年度 就職戦線総括」発表(7月12日 毎日コミュニケーションズ)
―学生の大手志向が進み、中小企業は学生確保に苦戦―

就職情報サイト「マイナビ」( http://job.mynavi.jp )を運営する毎日コミュニケーションズ(東京都千代田区http://www.mycom.co.jp )は、大学生を中心とした企業の新卒者採用状況と学生の就職活動状況をまとめ、「2007年度 就職戦線総括」を発表しました。

【 調査結果の概要 】
○ 内々定保有率は前年とほぼ同様の74.3%、平均保有社数は2.24社に上昇
○ 学生のエントリー数は早い時期のエントリーが増え、減少傾向に歯止め
○ 企業の選考基準が今年も軟化傾向。少数厳選からポテンシャル採用へ
○ 学生の選社基準で、「福利厚生」「一生続けられる会社」などが増加傾向

概要は⇒毎日コミュニケーションズ http://www.mycom.co.jp/news/2007/07/2007_1.html
詳細は⇒採用サポネット http://navi.mycom.co.jp/saponet/

●死亡者への支給漏れ年金、兄弟姉妹も受給可能・社保庁方針(7月12日 日経)

社会保険庁は死亡者が生前受け取るはずだった支給漏れ年金について、遺族年金の受給資格者がいない場合には死亡者の兄弟姉妹に支払う方針を決めた。社保庁からは通知はせず、該当者が自分から照会するのが条件。

死亡者にかかわる年金には遺族が受け取る遺族年金とともに、死亡者が生前に受け取るべきだった「未支給金」がある。遺族年金の受給権は配偶者や子どもなどに優先権があるが、未支給金は遺族年金の受給権者がいない場合に限り、「死亡者と同居していた兄弟姉妹」も受け取れる仕組みになっている。

●「固い絆」で結ばれていても…遺族年金給付、内妻側が敗訴(7月11日 産経)

病死した男性の遺族年金を受け取れるのは別居していた本妻か、それとも6年5カ月同居した内妻か−。そんな訴訟の控訴審判決が11日、東京高裁であり、小林克巳裁判長は、内妻への遺族年金支給を国に命じた1審東京地裁判決を取り消し、内妻側の逆転敗訴判決を言い渡した。

社会保険庁によると、遺族年金が内妻に支給されるには、本妻との事実上の離婚状態がおおむね10年以上続いていることなどが条件。裁判の主な争点は「男性と本妻が事実上の離婚状態にあったか」だった。

小林裁判長は「裁判上離婚が認められる余地があるかどうかが、事実上の離婚状態だったかを判断する要素の一つになる」と指摘。本妻との結婚関係を解消しないまま内妻と挙式した男性の行動を「身勝手」と非難した。

そのうえで、本妻との別居生活が6年5カ月にとどまり、男性が結婚関係解消に向けた財産分割もしていなかったことなどを理由に、「裁判上で離婚が認められる余地はなく、事実上の離婚状態にあったと評価するには足りない」と結論付けた。

また、「男性と内妻は固いきずなで結ばれていたことはうかがわれるが、結論を左右するものではない」と述べた。

1審判決は、内妻との同居期間が10年に満たなくとも「男性が死亡しなければ、内妻との生活は続いていた」などとして、内妻の遺族年金の受給資格を認めていた。

男性は平成2年に本妻と結婚。しかし、結婚生活がうまくいかなくなり、7年に離婚しないまま内妻と挙式。男性は以後、14年にがんで死亡するまで内妻との同居生活を続けていた。

●保険料未納企業の従業員、厚生年金支給へ特例法・厚労省方針(7月11日 日経)

厚生労働省は10日、払ったはずの厚生年金保険料が企業の払い忘れや横領で「未納」となっている人にも年金を支給できるようにする特例法案を秋の臨時国会に提出する方針を固めた。 保険料を納めなかった企業から2年の時効を超えて徴収できるようにし、年金支給の原資を確保する。倒産などで企業がすでに存在しない場合は旧取締役から徴収できるようにし、悪質な未納企業の責任追及も徹底する。

総務省の年金記録確認中央第三者委員会は9日にまとめた基本方針で、厚生年金保険料の未納企業の従業員の扱いについて「政府の対応を待って検討する」としていた。厚労省はこれを受け特例法案の原案をまとめた。同法案は年金記録確認委が設置されている間の時限立法とする。

●求人年齢制限禁止の例外、6項目に削減 厚労省令改正案(7月10日 朝日)

募集・採用時の年齢制限を禁じた改正雇用対策法の施行を前に厚生労働省は10日、例外的に年齢制限を認める条件を現行の10項目から6項目に削減する省令改正案を公表した。今月中に労使代表らでつくる労働政策審議会の了承を得て、10月1日から施行する。

改正案によると、年齢制限を認めるのは(1)年齢制限の上限が定年と同じ場合(2)警備業務など、労働基準法が特定の年齢層の雇用を禁じている場合(3)経験不問で、新卒者と同じ待遇で正社員として採用する場合(4)高齢者の雇用を進めるため、60歳以上を採用する場合(5)社内のいびつな年齢構成を是正する目的で採用する場合(6)子役など、芸能・芸術分野で採用する場合――の6項目。

これまではこの6項目に加え、▽一定水準以上の体力が必要な場合▽商品などの特性にあわせた年齢が求められる場合▽賃金体系の変更が必要な場合▽労災に考慮が必要な場合――の4項目もあったが、いずれも「年齢ではなく、本人の資質で判断すべきだ」として、削除した。

さきの国会で成立した改正雇対法は、年長フリーターの雇用改善を狙い、努力義務だった年齢制限の禁止を企業に義務付けた。だが、多くの例外規定が残ったままだと規制の抜け道になるとして、不要な例外規定の削除を検討していた。

●日本版401k:従業員も拠出可能に、制度改正案(7月10日 毎日)

厚生労働省年金局長の諮問機関「企業年金研究会」は10日、企業型確定拠出年金(企業型DC、日本版401k)の掛け金について、従業員による拠出を可能とすることや、DC以外の年金を導入している企業の従業員に、個人型DCへの加入を認めることを求めた制度改正案をまとめた。

01年10月に導入された企業型DC(加入者約250万人)は、資金運用リスクを本人が負うのが基本。他の企業年金がない場合、企業は月額4万6000円を上限として掛け金を拠出できるが、「収入に余裕のある会社員だけが優遇される」との理由で、従業員自身は拠出できない。

しかし、公的年金の給付水準が低下する中、不足分を企業年金で補う考えが政府内でも主流となっている。ただ、企業の従業員1人当たりへの掛け金(05年度)は81%が2万円以下と上限額より低いため、従業員本人も掛け金を払えるようにして老後の給付を手厚くすることを目指す。また、個人資金を貯蓄でなく、投資に向かわせるのがもう一つの狙いだ。

同省は、個人拠出を上限額の枠内でのみ認め、公的年金にDCを上乗せした給付額を退職前所得の6割とすることを想定している。拠出金などへの税制上の優遇措置に関し、年内の法案化を検討する。【吉田啓志】

●賞与と一時金、成果・業績連動高まる―経団連調査(7月10日 日経産業)

2006年の賞与・一時金の成果・業績連動が一段と強まったことが日本経団連(http://www.keidanren.or.jp/indexj.html)のまとめた「賞与・一時金調査結果」で分かった。従業員への配分で考課査定分を増やしているほか、原資を経常利益などの連動で決める傾向が強まった。これにより企業は従業員のやる気を引き出すほか、業績後退時の人件費負担を抑える。

06年6〜7、11〜12月に調査し、経団連及び東京経営者協会の会員企業321社から回答を得た。

●「不合理でなく確からしい」なら年金支給…第三者委が決定(7月9日 読売)

政府の「年金記録確認中央第三者委員会」(梶谷剛委員長)は9日、社会保険庁に納付記録がなく、領収書などの証拠もない人に、年金支給を認めるかどうかの基準などを定めた「基本方針」を決定、菅総務相に提出した。

年金支給を認める判断基準を、年金保険料を納付したという申し立てが「社会通念に照らして『明らかに不合理ではなく、一応確からしい』こと」と明記。保険料の領収書がない申し立ては門前払いしてきた社保庁の方針を転換した。

基本方針は、年金記録漏れ問題を、「社会保険庁等関係行政機関の管理に起因する問題」とし、「国民の側に不利益を及ぼしてはならない」と明記した。

判断にあたって第三者委員会は〈1〉行政機関や企業などからの関連資料の収集〈2〉申立人からの聞き取り――などを行うとした。証拠や申し立て内容などから総合的に判断して支給を認めるとしている。

一方、厚生年金で、本人は事業主に対して保険料を納付したが、事業主が国に納めなかったケースへの対応は、「政府の対応を待って検討する」として、基本方針には盛り込まなかった。事業主の着服などの可能性があるため、「解決には、新たな立法措置が必要」(梶谷委員長)と判断した。これに関連して総務省幹部は同日、政府としてこうしたケースでも年金支給を可能にするための立法措置の検討に入ることを明らかにした。

●これからの人材育成、人材マネジメント〜社員のキャリア開発支援の視点
 (7月9日 日本総研)


バブル崩壊後、企業の経営の建て直しが求められるようになった1990年代以降、成果主義人事制度が急速に普及した。そして今日、この成果主義が過渡期に差しかかっているではないかと考えられる。

日本総合研究所 コラム「研究員のココロ」 君島主任研究員
⇒ http://www.jri.co.jp/consul/column/data/606-kimijima.html

●グッドウィル労組、データ装備費の全額返還求め提訴へ(7月8日 日経)

大手人材派遣「グッドウィル」(東京・港)の派遣労働者が、就労時に1日1人当たり200円の「データ装備費」を徴収されていた問題で、同社の労働組合「グッドウィルユニオン」は7日、同社に全額返還するよう求めて訴訟を起こすことを決めた。早ければ7月中にも東京地裁に提訴する。同ユニオンは「原告は最終的に100人以上となる可能性がある」と話している。

親会社のグッドウィル・グループは6月、過去2年間分について最大約37億円を返還すると表明していたが、同ユニオンは「5年分、10年分を徴収された労働者もおり、2年間では不十分」と判断した。

データ装備費について、グッドウィル側は「トラブルに備えて任意で労働者から徴収した」としていたが、同ユニオンは「説明もなく強制的に徴収された」と反論。グッドウィル・グループは労働基準法の賃金請求の時効が2年であることを理由に、データ装備費の徴収をやめた今年5月から、2年間さかのぼって返還することを決めていた。

●社会保障カード、年金番号など3案軸に・政府、検討着手(7月7日 日経)

政府は2011年度にも導入する「社会保障カード」で国民1人ひとりに割り振る番号制度について、基礎年金番号や住民票コードの活用など3つの案を軸に検討に入る。社会保障カードは年金や医療、介護保険の納付・受給歴をひとり1つの番号で管理する仕組みで、国民はパソコンで将来の年金給付額などを確認できる。ただ具体的な制度設計や個人情報保護などの面で課題が多く、実現は簡単ではない。

社会保障に関連した番号制度は米国など海外でも導入例が多い。日本でも昨年秋の経済財政諮問会議で論点整理をするなど、検討課題にあがっていた。約5000万件ある「宙に浮いた年金」を解消する対策ではないが、記録漏れ問題の再発防止策として安倍晋三首相が5日にカード導入に言及、具体化へ動き出した。

●日雇い派遣の不透明天引き、業界を一斉指導へ 厚労省(7月7日 朝日)

日雇い派遣での不透明な天引き問題で、厚生労働省は業界の一斉指導に乗り出す。全国の労働基準監督署を通じて派遣会社を調査し、返還に応じないなどの悪質事例には司法処分を含め厳正に対処する。返還対象者は業界全体で150万人を超え、金額も100億円を上回るとみられる。一方、大手のフルキャスト(東京都渋谷区)は6日、天引き分の全額を返還する方針を表明した。

厚労省は6月下旬、全労働局に通達を出し、東京の三田労基署が大手グッドウィル(東京都港区)を指導した結果、天引きの返還につながったと説明。「ほかでも行われていることが懸念される」として、各派遣会社の本社を速やかに調査し、天引き理由がはっきりしない場合は返還を指導するよう求めた。東京や大阪など大手の派遣会社を受け持つ労働局は、通達を受けて立ち入り調査の準備を進めている。

日雇い派遣業界の実態は厚労省も把握できていないが、グッドウィルとフルキャストの大手2社だけで登録スタッフ総数は400万人を超えており、返還の対象者は2社で150万人弱、80億円以上と予想される。大手の幹部は「ほとんどの会社が天引きしていた」と話しており、テイケイワークス(東京都新宿区、登録スタッフ20万人)など準大手も含めれば、業界全体の返還対象者はさらに膨らみそうだ。

●年金時効撤廃特例法が施行 全国の社保事務所で手続き開始(7月7日 産経)

年金記録が訂正されても、5年間の年金請求権の時効で支給漏れ分を受け取れなかった人に対し、過去にさかのぼって全額補償する年金時効撤廃特例法が、6日施行された。全国の社会保険事務所で、支払い手続きが始まった。

「年金記録確認第三者委員会」の審査などで、何十年も前の年金記録が訂正されたケースが救済されるほか、過去に記録訂正した人や遺族も対象となる。

時効分の申請は、これから記録訂正する場合は、記録訂正と同時に手続きを行う。過去に記録訂正を行った人は、社保庁が郵送する申請書に、振込先などの必要事項を記入した上で返送すれば手続きが完了する。社会保険事務所の窓口でも受け付ける。差額分は早ければ8月にも一括支給される。

■厚生労働省:年金時効特例法が施行されました
⇒ http://www.sia.go.jp/top/kaikaku/kiroku/070706.htm

●「持病と無関係」立証不要 災害共済で最高裁判決(7月6日 共同通信)

もちをのどに詰まらせて意識障害になった都内の男性が、災害共済の補償金を請求したのに「高血圧症などの持病が原因」などとして拒否したのは不当と主張した訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は6日、共済側に約2100万円の支払いを命じた2審判決を支持した。

男性側が、持病は障害の原因ではないことを立証する責任があるかが争われた。判決は「病気とは無関係」ということまで証明の必要はなく、もちを詰まらせた事実だけを立証すれば足りるとして、請求者に有利となる初判断を示した。

支払いを命じられたのは、中小企業の職員向けに共済を運営する中小企業災害補償共済福祉財団(東京)。

同様の争いは一般の傷害保険の場合にもあるとみられ、加入者側による立証の負担を軽くした今回の判断は保険実務に影響を与えそうだ。

●「1歳半過ぎても育休」大企業の26% 独自制度広がる(7月6日 朝日)

育児・介護休業法が義務づけている育児休業期間を上回る独自の育休制度を設けている企業が、大企業の約4分の1に上ることが5日、民間調査機関・労務行政研究所の調査で分かった。同研究所は「人手不足に悩む企業が、人材確保のため、子育てをしやすい職場づくりに取り組み始めている」と分析している。

同法は、最長で子どもが1歳6カ月になるまで育休をとれる制度を設けるよう義務づけている。調査では、この法定期間を超える育休制度があった企業が前回調査(04年)より11.0ポイント多い26.3%で大幅に増加。就学前の子どもを持つ社員を対象にした看護休暇も、法定(1年に5日まで)以上の日数を休める制度を持つ企業が10.6%に上った。同法では看護休暇中の賃金の支払いは義務づけられていないが、「有給」としている企業も38.0%あった。

調査は2〜3月に上場企業を中心に計4154社を対象に実施し、計240社が回答した。

財団法人労務行政研究所 「仕事と子育ての両立支援実態調査(PDF)」
⇒ http://www.rosei.or.jp/press/pdf/200707.pdf

●第166通常国会が閉幕/改正パート労働法など成立(7月6日 労政機構)

第166通常国会が5日閉幕した。 労働関係の法案では、短時間労働者について、通常労働者との均衡のとれた待遇の確保を進める「改正パート労働法」、募集・採用時の年齢制限禁止や外国人雇用状況報告の届出を義務化する「改正雇用対策法」、保険料率の見直しなどを盛り込んだ「改正雇用保険法」などが成立。 改正最低賃金法案、改正労働基準法案、労働契約法案は継続審議となった。

厚生労働省が今国会に提出した法律案について
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/166.html

●企業、人材確保へ働き方見直し 残業減らし効率化推進(7月6日 日経)

大手企業がホワイトカラーを中心に社員の時間外労働削減への取り組みを強化している。近鉄エクスプレスは作業ごとに標準時間を設定して、社員の働き方の工夫を促す。キャノンや野村総合研究所など残業を届け出制にする企業も増加している。社員の意識改革を促し、生産性を向上。働き方を見直すことで、優秀な人材の確保・定着につなげる。

【残業削減に向けた各社の取り組み】

○ITで時間管理強化
新日本石油・・・・・・タイムカードと入退室システムを組み合わせ実労働時間把握
カゴメ・・・・・・・・・・・パソコンの使用時間をチェック
リコー・・・・・・・・・・・管理職が部下の勤務時間をデータベース管理
○残業の申請
キャノン・・・・・・・・・・部下の申請を受けた上司が残業が必要か判断
野村総合研究所・・午後10時以降の残業は届け出制
○経営トップが推進
近鉄エクスプレス・・残業時間削減を社長直轄プロジェクトに
○その他
パイオニア・・・・・・・給料日の定時退社を奨励する制度を実施

【残業代割増率上げの動き 人件費抑制へ先手】

サービス残業も含めた長時間労働が晩婚化・少子化の一因との指摘も根強く、厚労省は残業代割増率の引き上げなどを柱とする労働基準法改正をめざしている。企業の残業削減の動きにはこれ以上の人件費負担増を避ける狙いもある。

現行の労働基準法では残業時間に関係なく割増率は25%以上で設定しているが、改正案では月80時間を超える場合は50%以上とすることを義務付ける。具体的な数値目標を明記し、長時間労働を是正する狙いだ。通常国会が5日に閉幕して継続審議となり、今秋の国会で成立を目指す。

●松下電器が過労死訴訟で和解=健康管理の徹底を表明−大阪地裁
 (7月6日 時事通信)


夫が心筋梗塞で死亡したのは過労が原因だとして、大阪府内に住む女性(58)らが松下電器(大阪府門真市)を相手取り、計約1億6000万円の損害賠償を求めた訴訟は6日、大阪地裁(田中敦裁判長)で和解が成立した。

和解条項には解決金支払いのほか、同社が従業員の健康、労働時間の管理徹底を表明することなどが盛り込まれている。

訴状などによると、松下電子工業(松下電器に合併)の研究部長だった夫は、ブラウン管開発などのため長時間労働が続き、1996年3月に51歳で急死した。04年2月に女性は労災不認定の取り消し訴訟を起こしたが、その後認められたため昨年9月に取り下げた。

女性は会見で「夫の命は戻らないが、11年たって供養できた。働き過ぎで命を失うことはあってはならない」と話した。

松下電器の話:「和解が成立したことは事実だが、詳細についてコメントは差し控えたい。」

●年金保険料の納付履歴、08年10月までに全員通知(7月5日 日経)

政府は公的年金保険料の記録漏れ問題に関し、該当者不明の約5000万件の年金記録の照合作業を年内にも完了させる方針を決めた。これまで08年5月までに終える計画だったが前倒しする。また08年10月までに全ての加入者に対し、保険料の納付履歴を通知して確認を促す。年金カード発行や社会保障番号の導入を本格的に検討し、記録を確実に管理・確認できる体制を整備する。

政府は年金記録問題の解決策を網羅した行程表(ロードマップ)を作成。安倍晋三首相が国会閉幕を受けた5日の会見で表明する。参院選を控え、公的年金に対する国民の不満を和らげる。

●新入社員の最終目標、社長は12%で過去最低(7月4日 読売)

最終目標は社長よりも部長か役員――。産業能率大が4日発表した今年の新入社員に対するアンケート調査で、こんなフレッシュマン像が浮かび上がった。

調査は3〜4月、同大主催の新入社員研修セミナーに参加した265社の750人を対象に実施し、668人(男性427人、女性241人)から回答を得た。

調査結果によると、最終的に目標とする役職・地位は、「部長」が1位で17・1%、続いて「役員」が16・9%となった。「社長」は12・0%で、1990年の調査開始以来最低となり、昨年の1位から初めて3位に転落した。同大では「不祥事や事件を受けて頭を下げるトップの姿が目立つことが背景にあるのでは」と分析する。

一方、終身雇用制度を望む新入社員は67・8%で過去最高だった。転職に対するイメージも「キャリアアップ」とする回答が69・6%だった一方、「挫折」が30・4%と、初めて3割を超えており、新入社員の安定志向が高まっていることをうかがわせた。

産業能率大 2007年度 新入社員の会社生活調査
⇒ http://www.sanno.ac.jp/research/fresh2007.html

●「揺らぐ賃金保障と雇用保障」(7月4日 日経Biz-Plus)

従来、「賃金保障」というとき、賃金が支払われることを保障するだけでなく、賃金が下がらないことをも保障していました。しかし、近年は成果主義が導入され、賃金が下がる例も見られるようになってきました。一方、雇用保障については、解雇に関する厳格な判断が裁判所において維持されています。それでも、実際には労使の意識が変化しつつあります。・・・

日経Biz-Plus 「法的視点から考える人事現場の問題点」第17回 弁護士 丸尾拓養氏
⇒ http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/jinji/rensai/maruo2.cfm

●コナカ:残業代支払い逃れ 多くの社員を「店長」に(7月4日 毎日)

紳士服販売大手のコナカ(本社・横浜市)が、多くの社員を残業代の支払い対象にならない管理・監督者(店長)にし、事実上残業代支払いを免れていたとして、横浜西労働基準監督署が是正指導していたことが分かった。コナカを巡っては、05年2月から約2年間で、従業員約720人に支払うべき残業代などが約9億円に上っていたことが判明している。同労基署は、店長の職務内容や待遇などを明確にし、8月末までに改善状況を報告するよう求めている。

同労基署は(1)店長が店舗所属の社員の約4割と多い (2)店長に始業・終業時刻に関する実質的な自由裁量が許されていない (3)パート採用の権限が委任されていない (4)年収で店長に次ぐ主任の一部に逆転現象がある――などの問題点を指摘。「総合的に判断して全店舗の店長を管理・監督者と取り扱うことには疑義がある」と結論付けた。

コナカは今年3月、従業員への残業代など未払い賃金約9億円については支払うと発表したが、店長については特別賞与という形で支払い、残業代は認めていなかった。このため、全国一般東京東部労組コナカ支部が「普通の社員を管理・監督者として扱うことで、残業時間の規制や残業代支払いを免れているのは労働基準法違反に当たるとして、同労基署に申告していた。【東海林智】

コナカ 当社店長職の労基法上の取扱に関する報道について(PDF)
http://www.konaka.co.jp/ir/pdf/070705.pdf

●阪急系ホテルで保険未加入、社会保険事務所が調査(7月4日 産経)

全国14のホテルを展開する阪急ホテルマネジメント(大阪市北区)が運営する「第一ホテル東京」(東京都港区)で、結婚式や宴会の際に働く日雇いのウエーターやウエートレスが正社員並みに働いているにもかかわらず、厚生年金保険と健康保険に加入させていなかった疑いがあるとして天満社会保険事務所(大阪市)の調査を受けていることが4日、分かった。

厚生年金保険と健康保険は、1日契約の日雇いで1カ月以上にわたって勤務し、正社員の4分3以上の勤務日数と時間であれば、加入させなければならない。

しかし同社によると、第一ホテル東京では、今年6月の1カ月間、日雇いのウエーター、ウエートレス約140人のうち約50人が基準を超える日数と時間で勤務していたにもかかわらず、両保険に未加入だったという。

同社では「配膳(はいぜん)人紹介会社の紹介をうけ、毎日雇用しているのでだれが働いているか、把握しきれていなかった。今後は適切に対応したい」としている。

●紛失「短期間1回」認定 年金記録訂正基準の素案判明(7月4日 産経)

納めたはずの年金保険料の納付記録が見つからない場合、記録のない期間が短くて1回だけならば、納付していたものと見なす−などの年金記録訂正の認定基準が3日、明らかになった。訂正の是非を最終審査する「年金記録確認第三者委員会」(委員長・梶谷剛前日本弁護士連合会会長)が検討中の認定基準の素案に盛り込んだもので、これまでの協議で大筋合意。9日開催の次々回の同委員会で認定基準として採用される。

素案では、国民年金について、記録がなくても納付したものと認める4項目の基準を設定した。

「記録がみつからない期間が短く、かつ途切れた期間も1回だけで、その前後は納付済みであることが分かっている場合」もそのひとつ。長期間にわたって継続して納付しているにもかかわらず、ごく限られた期間だけ未納になっているのは「社会保険庁の記録が間違っている」と推察できると判断したためだ。

このほか、「銀行口座に納付の記録が残っている場合」なども認定基準として素案に盛り込まれた。

また、この4項目に準ずる認定基準として、別の5項目を設定。「この5つのうち、2つ以上該当すれば納付があったと認める」とされた。

5項目は、(1)夫や妻などの配偶者や同居の親族は納付している(2)未納とされている期間の前後の期間について、過去に年金記録の訂正が認められたことがある(3)家計簿に正確な記述が残っている(4)記録が途切れている回数が少なく、比較的短期間(5)保険料を納めた社会保険事務所や市町村で同じような記録漏れが起きている−。

一方、厚生年金では、雇用主(勤務先)の事務処理が間違っており、社会保険事務所が対策を講じてこなかったために同様のミスが多発したとみられるケースについては年金記録の訂正をを認めることなどを検討する。

このほか、記録訂正を第三者委員会に求めた人の申し立て内容が「厚生年金の制度や事実に合致しており、話に不合理な点がない」場合には、申し立てた人の立場に立って判断する。

また、これらの認定基準外でも、「直ちに納付があったとは認められないとの判断を示すのではなく、納付を裏付ける周辺事情の収集につとめる」と明記し、できるかぎり納付事実を認めることができるよう努力すべきだとしている。

●「求人フリーペーパー 利用実態調査」結果発表(7月3日 インテリジェンス)

インテリジェンス(東京都千代田区 http://www.inte.co.jp/index.html )は、「求人フリーペーパー 利用実態調査」の調査結果を公開しました。関東在住の15歳から34歳の男女約4300名を対象とし、求人フリーペーパーの利用実態、選択理由について、インターネットアンケートによる調査を本年2月に行いました。

1.【求人フリーペーパー 利用者の60%以上が若年層】
仕事探しの際に、求人フリーペーパーを使用した年齢層を調べたところ、24歳以下の層で全体の60%以上を占めており、他のメディアと比べ、求人フリーペーパーは、20歳代前半の学生を中心とした若年層の利用者が多いことがわかりました。

2.【求人フリーペーパーの入手場所 「駅構内」「コンビニエンスストア」が上位】
求人フリーペーパーの入手場所について聞いたところ、「駅構内」と回答した人が48%と最も多く、次いで「コンビニエンスストア」(36%)、「スーパー」(22%)、「本屋」(15%)、「飲食店」(8%)、「地下道」「学校」(3%)となっており、通勤や買い物の途中など、生活圏内の身近な場所で手に取っている人が多いと考えられます。

3.【求人フリーペーパーの利用頻度 「週1回」が約半数】
求人フリーペーパーの利用頻度について聞いたところ、「週1回」と回答した人が52%と最も多く、次いで「週2〜3回」(18%)、「2〜3週間に1回」「1日1回」(7%)となっており、週1回もしくは2回という間隔で発行されている求人フリーペーパーの発行頻度に合わせ、新たな情報を入手していることがわかりました。

4.【求人フリーペーパーの利用理由 「無料」や「気軽さ」が決め手】
求人フリーペーパーの利用理由について聞いたところ、「無料」と回答した人が62%と最も多く、次いで「入手しやすい」(50%)、「気軽に利用できる」(34%)、「自分の探しているエリアの求人情報数が多い」(33%)、「使いやすい」(25%)となりました。駅やコンビニエンスストアなど身近な場所にあり、無料で気軽に利用できること、自分の探しているエリアの求人情報数の多さが決め手になっていると考えられます。

詳細PDF
http://www.inte.co.jp/corporate/library/survey/data/GEHRreport_200706.pdf

●グッドウィルが二重派遣の疑い 東京労働局が調査(7月3日 産経)

グッドウィル・グループの子会社、人材派遣大手のグッドウィル(東京都港区)から派遣された男性スタッフ(27)が、二重派遣の状態で、港湾業務を行い、けがをしていたことが3日、分かった。職業安定法は二重派遣を禁じ、労働者派遣法は港湾業務への派遣を禁じおり、東京労働局は3日、違法状態にある疑いがあるとみて調査を始めた。

関係者によると、派遣スタッフは今年2月9日、東京都内の倉庫で、作業現場の荷役業務を請け負っていた「笹田組」(横浜市中区)の監督下で脱脂粉乳の袋の積み替え作業中、荷崩れに巻き込まれ左ひざを骨折する3カ月の重傷を負った。

派遣スタッフは産業用機械器具のリース会社「東和リース」(東京都港区)に派遣されていたが、そこから笹田組の現場に派遣されていた。

笹田組は「事故があって、グッドウィルの派遣スタッフが東和リースを経由して現場で働いていることを知った。二重派遣にあたるので、現在はやっていない」と話している。

●中小企業の残業抑制に助成金 厚労省(7月3日 朝日)

労働時間の短縮を促そうと、厚生労働省は3日、時間外労働の削減や残業代の割増率の引き上げなどに取り組む中小企業向けの助成金制度を設けた。労災保険特別会計から約2億円を支出し、400社程度に支給する予定だ。

対象は、月45時間を超える時間外労働を可能にする労使協定を結んでいる中小企業。残業を減らすための1年間の計画を作り、その実行が確認された場合に、1企業につき総額100万円を支給する。

計画には、(1)月45時間超の時間外労働をしている社員数を現在の半分以下にする (2)残業代の割増率を月45時間を超える分は35%以上、月80時間超は50%以上に引き上げる、のいずれかを明記することを支給条件にした。また、ノー残業デーの設定や、働き手の負担を減らすため新たに常用労働者を雇うことなども、取り組み内容の選択肢に挙げている。

●中小企業労働時間適正化促進助成金の創設、妥当と答申/労働政策審議会
 (7月2日 労政機構)


労働政策審議会は2日、「中小企業労働時間適正化促進助成金」を創設するための労働者災害補償保険法施行規則の改正省令案要綱について、「妥当と認める」と答申した。時間外労働の削減に取り組む中小企業に助成金を支給するもの。

厚生労働省:「労働者災害補償保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱」 労働政策審議会に対する諮問及び答申について
⇒ http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/07/h0702-2.html

●雇用保険の基本手当の日額など引き下げ/厚労省
 (7月2日 労政機構)


厚生労働省は2日、雇用保険の基本手当の日額(最低額と最高額)や高年齢雇用継続給付の支給限度額などを引き下げると発表した。これは雇用保険法に基づく措置で、毎月勤労統計の2006年度の平均給与額が前年度より約0.4%低下したため、この低下率に応じて引き下げる。8月1日から適用される。

厚生労働省:雇用保険の基本手当の日額、高年齢雇用継続給付の支給限度額等の変更について ⇒ http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/07/h0702-1.html

●約3割が育休「ぜひ取得」――今年の男性新入社員(7月3日 日経産業)

今年の男性新入社員の3割近くが「育児休暇をぜひ取得したい」と考えていることが日本能率協会が2日まとめた「2007年度新入社員意識調査」でわかった。「前例があれば取りたい」を合わせると約3分の2を占め、育児に積極的にかかわる意識が若い男性に定着していることを裏付けた。

能率協会が3月下旬から4月中旬にかけて行っている新入社員研修に参加した52社の新入社員1200人(男性871人、女性325人、性別不明4人)に聞いた。

●「メタボ健診・指導」で年2800億円 政投銀が病院支援を強化(7月2日 産経)

生活習慣病を予防するために平成20年度から始まる「特定健康診査」と「特定保健指導」で、新たに最大2800億円超の医療市場が生まれることが、日本政策投資銀行の分析でわかった。

特定健診・保健指導は、国のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策の柱として、企業の健康保険組合や国民健康保険を運営する市区町村などに採用が義務づけられる。健診、指導費はかかるものの、医療費の3分の1を占める糖尿病など生活習慣病を予防して、結果的に、将来の医療費を抑制する取り組みだ。

政投銀は「経営難の医療機関が収益態勢を改善するチャンスにもなる」と注目しており、この分野に参入を検討する病院などへの支援を強化していく方針だ。

特定健診は、腹囲測定と血液検査を40〜74歳の被保険者と被扶養者(計約5600万人)に実施するもの。現在はメニューにない健診もある。

政投銀は、健保組合などが新たに支払う健診費用について、厚生労働省の目標健診率(保険別に65〜85%)が達成されれば、単価が5000円として年間800億円、9000円なら1400億円に達するとみている。

特定健診でメタボやその予備軍と判定されると、面接や食事、運動のアドバイスといった特定保健指導を程度に応じて最長6カ月間受ける。

この指導料の単価は、軽度の「動機づけ支援」で7000〜1万2000円、重度の「積極的支援」では3万〜6万円と推定し、対象者(約2000万人)の45%(厚労省目標)に実施した場合、総額で年間730億〜1411億円になると推計している。

近年、多くの医療機関が設備投資の増加と診療報酬の引き下げなどにより、厳しい経営を強いられている。

一方、政投銀は国の医療政策が予防を重視する中、医療機関が特定健診・保健指導の実施に向けたメタボ対策の施設づくりや計測器、分析システムの導入など新規の設備投資にどう取り組むかを注視。来年以降の民営化に向けて、三菱商事と共同で病院再生ファンドを立ち上げるなど、病院などへの融資態勢を強化している。

■メタボリックシンドローム撲滅委員会事務局:特定健康診査の項目
⇒ http://metabolic-pro.net/examination/basics/000010.php

●21世紀職業財団、妊娠・出産時の職務上被害で相談窓口(7月2日 日経産業)

21世紀職業財団(東京・千代田)はこのほど、妊娠や出産などによる職務上の不利益に関する相談窓口を設置した。解雇以外の不利益も禁止する改正男女雇用機会均等法の施行を受け、契約企業の従業員からの相談を受け付ける。従業員の声を、法令順守(コンプライアンス)の徹底に生かしてもらう。

専門の相談員4人が、月・水・金の正午〜午後5時半に電話で相談を受け付ける。同財団は「従業員にとって外部相談窓口は、社内の部署より相談しやすいメリットがある」としている。社会的な関心が高まっている「パワハラ」の相談窓口も合わせて設置した。

21世紀職業財団 職場におけるセクシュアルハラスメント防止の取組への援助事業(有料)
⇒ http://www.jiwe.or.jp/gyomu/work/SHconsult_ninshin_shussan.html

●定年退職者の半数強、企業が再雇用・06年度日経調査(7月1日 日経)

65歳までの雇用延長を定めた改正高年齢者雇用安定法が施行された2006年度に、主要企業が定年退職者の5割強を再雇用したことが日本経済新聞社の調べでわかった。トヨタ自動車が56%を残したほか、JFEスチールと東日本旅客鉄道(JR東日本)は約7割を確保した。07年度も再雇用制度の活用は拡大する見通しで、「団塊世代」の大量定年で懸念される労働力不足を緩和する効果が期待できそうだ。

昨年4月施行の改正高年齢者雇用安定法は、企業に65歳までの就労機会を社員に提供するよう義務付けた。企業は定年の廃止・延長や、再雇用などを選択できる。これに合わせて大企業の大半が65歳までの再雇用制度を導入済み。いったん退職したうえで1年ごとなどに雇用契約する仕組みが多い。

■厚生労働省:改正高年齢者雇用安定法Q&A
⇒ http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kourei2/qa/index.html
■厚生労働省:高年齢者雇用安定法について
⇒ http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kourei2/index.html#content
■高齢・障害者雇用支援機構:事業主の方へ(高齢者雇用について)
⇒ http://www.jeed.or.jp/elderly/employer/elder01.html

●奪還作戦 失われた年金 道果てしなく(7月1日 産経)

年金記録紛失問題をめぐる国民の不安と不満が広がっていることを受け、政府は5月に発表した対応の拡充策の検討を進めている。これまでに固まった支給漏れ年金を取り戻すための手順や流れをまとめた。

産経 支給漏れ年金“奪還”への道
⇒ http://www.sankei.co.jp/kyouiku/fukushi/070701/fks070701000.htm