人事労務の最新ニュース(07年9月16日〜30日)

●郵政民営化で小為替手数料10倍、一律100円に(9月30日 日経)

日本郵政公社の民営化に伴う定額小為替の発行手数料の引き上げに波紋が広がっている。1枚「10円」から「100円」への一気の値上げは、銀行振込より安上がりで、少額送金に重宝してきた大口利用者の自治体や同人誌の愛好者などには打撃だ。多方面から見直しを求める声が上がるが、公社は「100円でも赤字。コスト負担にご理解を」と話している。

定額小為替の発行手数料は取り扱いが始まった1961年から1枚10円で固定されてきた。これが民営化後、一律100円になる。例えば遠隔地に住む人が戸籍謄本を取り寄せるため本籍地の自治体に500円を送る場合、送金コストは郵便代(80円)プラス10円の計90円で済んだが、10月からは計180円かかる。

株式会社ゆうちょ銀行 定額小為替
⇒ http://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/tukau/sokin/hikoza/kj_tk_sk_hkz_kogawase.html

●運転手のサービス残業、ヤマト運輸に是正勧告(9月30日 朝日)

宅配便大手「ヤマト運輸」(本社・東京都)が集配業務をする運転手にサービス残業をさせていたとして、淀川労働基準監督署(大阪市)と徳島労働基準監督署(徳島市)から労働基準法違反(賃金未払い)で是正勧告を受けていたことがわかった。同社のサービス残業をめぐっては、今年7月、大阪市内の集配センターでも同様の事例が発覚し、大阪南労働基準監督署(大阪市)から是正勧告を受けている。こうした事態を踏まえ、同社は10月末をめどに、全国の集配センター6087カ所について実態調査する。

ヤマト運輸によると、淀川、徳島両労基署がいずれも同社の従業員からの申告をきっかけに、7〜8月、それぞれ大阪府豊中市と徳島市の集配センターに立ち入り調査した際、集配業務に従事する運転手各1人が勤務時間外や休憩時にサービス残業をしていたことが判明したという。両労基署が同社と集配センターを管轄するエリア支店長に対し、未払い賃金を支払うよう勧告した。

ヤマト運輸広報課は「会社として(サービス残業の)指示はしていないが、各支社に法令順守の徹底を通知する」としている。

●外食・小売り大手、外国人雇用体制整備急ぐ(9月29日 日経)

10月1日に施行される改正雇用対策法を受け、外国人アルバイトを多く雇う外食や小売り大手が、人事情報の管理を強化したり外国語のマニュアルを作成するなど社内体制の整備を急いでいる。改正法では外国人労働者の在留期限など国への報告が企業に義務づけられた。人手不足が顕著な都市部では深夜営業などに外国人労働力が欠かせなくなっており、新たな対応を迫られている。

日本マクドナルドは今月から、店長へ店舗運営を助言する社内コンサルタントら約300人を対象に、改正法の内容や対応の研修を始めた。10月以降は人事部門が店長から、外国人アルバイトの国籍や在留期間などを記した個人情報を集めて一括でハローワークへ届ける。同社は直営店だけで約10万人のアルバイトを雇用、うち外国人は約3000人に上る。

東急ストアでは、25日に各店舗向けのメールに、外国人パートの氏名や生年月日、国籍、在留資格・期限などを記入する用紙を添付した。各店舗が本社に返送し、本社がハローワークに届ける仕組み。

●無年金訴訟、元学生5人の敗訴確定・最高裁「差別的扱いでない」
 (9月29日 日経)


学生時代に重い障害を負った元学生5人が、当時は任意加入だった国民年金への未加入を理由に障害基礎年金を支給しないのは違憲だとして、国に不支給処分取り消しと損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(津野修裁判長)は28日、国の責任を認めず、元学生側の上告を棄却した。元学生側の敗訴が確定した。

1991年3月まで20歳以上の学生の国民年金加入を任意としていた国の施策の是非が争われた学生無年金訴訟で初の最高裁判決。同種訴訟は全国9地裁に30人が提起し、下級審では司法判断が分かれていた。

判決理由で同小法廷は、学生の国民年金加入を任意にしていたため、加入者と未加入者で障害基礎年金を受給できるかどうかに差異が生じていたことは認めた。しかし、「障害基礎年金の受給条件をどう定めるかは立法府に広範な裁量がある。学生にも国民年金に加入する機会はあり、不当な差別的扱いとはいえない」と判断し、国の責任を認めなかった。

●社会保険負担増大時の企業の対応、トップは「賃金・雇用調整」
 (9月28日 経済産業省)


経済産業省は9月28日、「公的負担と企業行動に関するアンケート調査」の結果を発表した。現在の日本の法人所得課税と社会保険料負担について、83%の企業が、両者またはいずれかの負担が重いと回答。また、63%の企業が「社会保険料の負担が企業の国際競争力に影響を与えている」と答えている。社会保険料負担が中長期的に増大した場合の対応で最も多かったのは、「賃金・雇用調整」(69.1%)だった。

⇒ http://www.meti.go.jp/press/20070928013/20070928013.html

●高齢者医療費の負担増凍結・政府与党が補正予算の検討(9月28日 日経)

政府・与党は27日、来年4月に予定する高齢者医療費の負担増の凍結に向け、財源を賄うための補正予算案の編成の検討に入った。自民党の伊吹文明幹事長は日本経済新聞社のインタビューで財源に関して「補正を考えるのも手」と明言。谷垣禎一政調会長と舛添要一厚生労働相の会談でも財源確保を急ぐことで一致した。与党は28日に作業チームを設け、10月中に結論を出す。

高齢者医療費は来年4月から70〜74歳の中・低所得者で自己負担が1割から2割に上がり、75歳以上では一部高齢者に保険料負担が生じる。与党は25日の連立政権合意に凍結問題について「早急に結論を得る」と明記した。

●ハローワークで受け付ける派遣求人等に対する取扱いの更なる徹底について
 (9月28日 厚生労働省)


公共職業安定所における労働者派遣事業者及び請負事業者からの求人に対する取扱いについて、今後は、求人受付の際において、必要に応じ、契約書等書面で確認するほか、書面により確認できない場合や十分な説明がなされない場合は派遣先に対し確認することとする。その上で、求人票に必要項目を表示しない場合、求人内容について必要な確認ができない場合又は求職者から苦情等があった場合は、当該求人の受付や職業紹介を保留する等、その取扱いについて徹底を図ることとした。

⇒ http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/09/h0928-1.html

●バイク便:厚労省が「労働者」の見解 労災適用可能に(9月28日 毎日)

自転車やバイクで書類などを運ぶメッセンジャー(バイク便運転者)について、厚生労働省は27日、「労働者性がある」とする見解をまとめ、全国の労働局に通達を出す方針を決めた。メッセンジャーは、会社と運送請負契約を結ぶ個人事業主として働いているケースがほとんどのため、事故にあった際に労災保険も適用されていない。企業の間では、一般事務の仕事でも個人請負契約が広がっており、今回の通達はそうした状況にも影響を及ぼしそうだ。

厚労省は、メッセンジャーについて、事務所や集合時間などがあることから(1)時間的・場所的な拘束を受け仕事の依頼を拒否できない(2)業務のやり方に指揮監督が行われている(3)勤務日、勤務時間が指定され、出勤簿で管理されている(拘束性がある)――などと認定。「労働者性がある」と判断した。

個人事業主は、大工など土建関連の業務に多い就業形態で、技術や道具を持ち個人で仕事を請け負う働き方で、仕事の依頼の拒否や仕事の進め方の判断などを個人の裁量で行う。労災は適用されず、共済組合をつくるなどして事故などに対応している。

バイク便大手の「ソクハイ」(東京都)のメッセンジャーが今年1月に労働組合(上山大輔委員長)を結成、「実態は労働者なのに個人事業主なのはおかしい」と訴えていた。メンバーは、交通量の多い都心で荷物を運んでいるが、事故にあっても自己負担で対応しなければならず、雇用保険など社会保険への加入もできなかった。同労組によると、東京都内だけで数千人いるとみられるメッセンジャーたちは多少の違いはあれ、こうした働き方をしているという。【東海林智】

●メッセンジャー、バイク便ライダーを「労働者」と認定(9月27日 厚労省)

厚生労働省は9月27日、事業主と「運送請負契約」を結び、契約上、業務請負として配送業務に従事している「メッセンジャー」や「バイク便ライダー」について、「総合的には使用従属関係が認められる」として、「労働基準法第9条の労働者に該当する」との判断を示し、都道府県労働局長あてに通達した。事業場に対する調査の結果、業務遂行上の指揮監督が行われており、時間的・場所的な拘束性も認められたことなどから、労基法上の労働者に当たるとした。

バイシクルメッセンジャー及びバイクライダーの労働者性について 基発 第0927004号
⇒ (PDF) http://www.jil.go.jp/kokunai/mm/siryo/pdf/20071003.pdf

●フリーターの職業能力評価基準を作成/厚労省(9月27日 労政機構)

厚生労働省は27日、アルバイトなどの経験の積み重ねによって形成されたフリーター等の職業能力を、客観的に把握・評価するための「経験能力評価基準」を作成し、公表した。職業能力を「働く意識と取り組み」「責任感」「ビジネスマナー」「コミュニケーション」「チームワーク」「チャレンジ意欲」「考える力」「自己調整力」「専門性」の9つに区分。それぞれの能力の程度を点数化して診断・判定できる仕組みになっている。

⇒ http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/09/h0927-3.html

●超勤手当札幌訴訟、控訴審も教員敗訴(9月27日 共同通信)

恒常的な超過勤務を強いられながら手当を支給しないのは不当として、北海道教職員組合に所属する公立小中高校などの教員約1200人が、道と公立校設置者の市町村に計約2億3000万円の支払いを求めた訴訟の控訴審判決で、札幌高裁は27日、原告の訴えを退けた一審札幌地裁判決を支持、原告の控訴を棄却した。

判決理由で伊藤紘基裁判長は「超過勤務は原告が自主的に行ったもので、手当の支給を受けることはできない」と指摘。その上で「教員がゆとりを持って児童生徒に接することができるよう、財政事情などが許す限り、教員の定数を増やす努力を引き続き行う必要がある」と述べた。原告側は上告する方針。

公立学校の教員は原則、時間外勤務をさせないとの条例の規定で手当は支給されず、代わりに月給の4%の「教職調整額」が一律支給されている。原告側は、条例が限定して認めている学校行事などのほかに、部活動や教材研究などで恒常的に超過勤務を強いられていると主張していた。

●10月1日から募集・採用時の年齢制限禁止を義務化(9月26日 労政機構)

「青少年の応募機会の拡大」「募集・採用に係る年齢制限の禁止の義務化」「外国人の適正な雇用管理」などを定めた改正雇用対策法が、10月1日から施行される(一部は8月4日施行)。事業主が労働者の募集・採用時に年齢制限を設けることを禁止。また、事業主に対して、外国人労働者の雇用管理の改善及び再就職支援の努力義務が課されるとともに、外国人雇用状況の届出が義務化される。

⇒ http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other16/index.html

●「有害業務」の説明・注意、30.7%が上司から受けず/厚労省調査
 (9月26日 労政機構)


厚生労働省は26日、2006年労働環境調査の結果を発表した。作業環境の管理が適切に行われないと労働者の健康に影響を与える恐れのある「有害業務」に就いている労働者の割合は28.5%。「有害業務」に就いたとき、人体に及ぼす影響などの説明や取扱上の注意などを上司から受けたことがある労働者は69.3%で、残る30.7%は「受けたことがない」と答えている。

厚生労働省 平成18年労働環境調査結果の概況
⇒ http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/06/index.html

●キヤノン、休日出勤にイエローカード・上司も対象(9月25日 日経)

キヤノンは社員の労働時間削減に向けた取り組みを強化する。休日出勤や深夜(午後10時以降)に退社した社員とその上司に、人事部が注意喚起する取り組みを始めた。健康に留意しながら効率良く仕事を進められるように意識改革を促す。

人事部は会社の入退室管理システムから、休日に出勤したり深夜(午後10時以降)に退社したりした社員のデータを入手。社員とその上司にメールで注意喚起する。いわば「イエローカード」を出すような形にして、労働時間削減と生産性向上の両立を促す。

●損保大手、「心の病」対策で企業を支援(9月25日 日経)

損害保険大手各社が企業を対象に、急増する従業員の「心の病」の対策を支援するサービスに乗り出した。損害保険ジャパンは専門の全額出資子会社を設立、三井住友海上火災保険も専門業者と組んでサービスを始めた。本業の損保事業が伸び悩む中で、企業からの手数料を新たな収益源に育てるとともに、保険商品の新規取引先の開拓にも結びつけたい考えだ。

損保ジャパンは4月に子会社を設置。企業の従業員向け精神ケア対策の改善提案、人事部担当者や管理職らへの相談事業などを始めた。また来春をメドに全国の精神科医らとネットワークを組み、うつ病などの精神疾患にかかった休職者の重症化を防ぎ職場への復帰を支援するサービスも始める。2、3年後に10億円の売り上げを目指す

●休日保育に事業所施設活用 地域の子ども受け入れへ補助 厚労省
 (9月22日 時事通信)


厚生労働省は22日、企業や病院が従業員の子どものために設けている「事業所内保育施設」を活用し、休日や夜間、病気・病気回復期の子どもへの保育を拡充する方針を固めた。地域にある民間施設を有効活用し、これらの保育ニーズに応えるのが狙い。2008年度から事業所内施設が従業員以外の地域の子どもを3人以上受け入れた場合、補助金を支給する。

●求人の年齢制限を禁止…改正雇用対策法、10月1日に施行(9月22日 読売)

企業が労働者を募集・採用する際に年齢制限を設けることを原則禁止する改正雇用対策法が10月1日に施行される。

ハローワークでの求人だけでなく、民間の職業紹介や求人広告でも、「年齢の壁」が取り除かれる。中高年や30歳を超えた年長フリーターなどの就職機会を広げる狙いだ。

募集や採用時の年齢制限をなくすことは従来、企業の努力義務だった。改正法では、「年齢にかかわりなく、均等な機会を与えなければならない」と明記され、法的義務となる。違反した場合、罰則はないものの、ハローワークが指導、勧告して是正を求める。

例外的に年齢制限が認められるのは、合理的な理由がある場合だけだ。具体的には、定年が60歳である企業が「60歳未満」と明記したり、演劇の子役として「10歳以下」に限定して募集したりする事例に限られる。

厚生労働省の調査によると、07年4月のハローワークでの求人数のうち、「年齢不問」は50・8%と半数を超える。しかし、実際には、企業が書類選考や面接の段階で年齢を理由に不採用とする事例も多く、10月1日以降もこうした「暗黙の年齢制限」が残る可能性がある。

●小売りや外食、「正社員並みパート」雇用が半数・日経調べ(9月22日 日経)

改正パートタイム労働法の施行を来年4月に控え、小売りや外食の大手企業の半数以上が改正法で正社員との差別的待遇が禁じられる「正社員並みパート」を雇用していることが日本経済新聞社の調査で分かった。こうした企業の5割は同パートの待遇を改善済みと回答、対応を前倒ししている。さらに「一般パート」についても9割超が待遇改善の意向を示し、5割超が賃金改善などの施策を実施済みであることも分かった。パート依存率が高いこれら業種は人手不足感が強く、待遇改善をテコに人材の確保・定着を図る狙いがあるようだ。

調査は小売りや外食などを中心に大手企業100社強を対象に実施し、83社から有効回答を得た。

83社が雇用するパート労働者は合計72万人にのぼり、対象企業の全従業員の75%を占めた。パート人数が最も多かったのは日本マクドナルドで9万6000人。

●パソナなど、内定者つなぎとめ手助け・中小企業向けに(9月21日 日経)

企業が採用を決めた内定者が他社に流れないよう、人材関連会社がつなぎとめの支援事業を始めている。2008年春の新卒採用は「売り手市場」で、複数の企業から内定を得た学生も多い。研修で内定者との接点を増やし企業への帰属意識を高めるほか、スーツ購入の割引サービスなども提供する。人事部門が手薄な中小・ベンチャー企業の利用を見込んでいる。

パソナは専門のコンサルタントを企業に常駐させ、内定者との連絡や研修の企画を請け負う。電話やメールで頻繁にやりとりをすることで、内定辞退の兆しを早めにつかみ、他社に流れるのを防ぐ。09年春入社の新卒採用計画の立案なども一括して提供する。月額利用料は110万円。

テンプスタッフは10月末、複数の中小企業を対象とした内定者向けの合同研修を開催する。社会人に必要な基礎能力を養うほか、内定者の交流を促し入社意欲を高める。

●5000円還付されるけど… 電子申告、足並みそろわず(9月21日 共同通信)

インターネットで税務申告できる「国税電子申告・納税システム(e―Tax)」を所得税の確定申告で利用すれば、税額を5000円控除する優遇措置が新たに決まった。約3%にとどまっている利用率を引き上げたいという思惑も国にはあるが、利用に必要な「電子証明書」を発行するのは市区町村。大半の自治体では1日10数枚しか発行できず、確定申告前に発行申請が集中すれば処理がパンクする恐れがある。

国税庁は「自宅やオフィスからでも申告できます」とe−TaxのPRに懸命だが、国と地方行政との足並みがそろっていないのが実情だ。

5000円の控除は本年度の税制改正で決まった。2008年(07年分)か09年(08年分)かの所得税の確定申告で利用した人が対象となる。

1000円程度の電子証明書取得費用や、証明書をパソコンに読み込む機器が3000円程度することを考慮したものだが、機器を人に借りれば数千円はまるまる利益。

●新入社員と管理職の意識ギャップにメスを入れよ(9月20日 日本貿易会)
日本貿易会月報 寄稿 社団法人日本能率協会 大和佐智子
⇒(PDF) http://www.jftc.or.jp/shoshaeye/contribute/contrib2007_09e.pdf

●今どきの若手の価値観と求められる上司力とは?(9月20日 日本貿易会)
日本貿易会月報 寄稿 株式会社リクルート 前川孝雄
⇒(PDF) http://www.jftc.or.jp/shoshaeye/contribute/contrib2007_09f.pdf

●上司のリーダーシップに関する正社員5049人の意識調査結果
 (9月20日 マネジメントベース)


マネジメントベース(東京都文京区 http://www.m-base.jp/ )は、この春に実施した日本の民間企業・官庁・各種法人に勤務する正社員5049名のアンケート結果より「直属の上司」について聞いた設問分野の分析結果を紹介します。

1.上司のリーダーシップが強いと思う人は37.8%
設問「あなたの上司はリーダーシップが強い」に対する回答割合は、5段階中「あてはまる」、「どちらかといえばあてはまる」と肯定的に回答した人の割合が37.8%、逆に、否定的に回答した人が28.8%でした。

2.強いリーダーシップの中身は、
【率先して挑戦】、【部下育成】、【方針伝達】、【評価フィードバック】、【チームワーク重視】
設問「リーダーシップが強い」に肯定的に回答した人が、どのような点を具体的に評価しているかについて分析しました。

上司のリーダーシップスタイルに関して聞いた全設問26問の中で、上記肯定的な回答者が、特に高く評価した項目が以下になります。

○ 自ら率先して目標達成に向けて最後まで挑戦する【率先して挑戦】
○ 仕事を通じて部下の育成に努める【部下育成】
○ 組織の目標や方針を明確に伝える【方針伝達】
○ 部下へ評価結果やその理由を十分に説明する【評価フィードバック】
○ 職場がチーム一丸となるよう働きかける【チームワーク重視】

3.部下が転職を考えてしまう上司のリーダーシップの特徴は、
【放任】、【チームワーク志向欠如】、【部下育成や配慮不足】があげられます。
転職を考えると回答した人に関して、直属上司のリーダーシップスタイルの特徴を分析しました。

仕事感について聞いた設問「あなたは転職を考えることがある」に対して「あてはまる」と回答した23.0%の人たちが、直属の上司について特に低く評価した項目が以下になります。

○ 仕事の分担や調節を適切に実施【調整実施不足=放任】
○ 職場がチーム一丸となるよう働きかける【チームワーク志向欠如】
○ 仕事の計画・分担を示し的確な指示【的確指示不足=放任】
○ 仕事を通じて部下の育成に努める【部下育成不足】
○ 部下の気持ちや立場を大事にしている【配慮不足】

4.部下のモチベーションが高い上司のリーダーシップの特徴として、【ビジョン・ミッション共有】、【評価のフィードバック】、【人間的魅力】、【率先して挑戦】があげられます。

モチベーションが高いと回答した人に関して、直属上司のリーダーシップスタイルの特徴を分析しました。

仕事感について聞いた設問「あなたは今の仕事に対してモチベーションが高い」に対して「あてはまる」「どちらかといえばあてはまる」と肯定的に回答した32.8%の人たちが、直属の上司について特に高く評価した項目が以下になります。

○ 自職場の仕事の価値や重要性を説く【ビジョン・ミッション共有】
○ 組織の目標や方針を明確に伝える【方針伝達】
○ 人間的に尊重できる【人間的魅力】
○ 部下へ評価結果やその理由を十分に説明する【評価フィードバック】
○ 自ら率先して目標達成に向けて最後まで挑戦する【率先して挑戦】

上記の結果から、部下の転職意向が高い場合、上司は基本的な管理業務が放任状態になっていないか、部下に対する育成や配慮等のケア不足していないかを確認する必要があると考えられます。

また部下のモチベーションを高めるためには、仕事の意味を明らかにしてその重要性を強調し、ビジョンを共有する事が有効であると考えられます。更に評価結果をきちんとフィードバックし、自らが目標達成に向けて率先して挑戦することも重要です。

アンケート結果詳細⇒ http://www.m-base.jp/news/20070920

●「精神疾患からの復職で求められるもの」(9月19日 日経Biz-Plus)

精神疾患で休職に入った労働者の復職時の対応に企業は苦悩しています。従来のような「まずは復職ありき」ではなく、退職をも含めた多様な対応をとるようになってきました。当該労働者にとって何がハッピーなのかを考えたとき、企業側があえてドライな態度をとることも必要となっています。

日経Biz-Plus 「法的視点から考える人事現場の問題点」第22回 弁護士 丸尾拓養氏
⇒ http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/jinji/rensai/maruo2.cfm?p=1

●懲戒制度に関する実態調査(9月18日 労務行政研究所)

「企業内の懲戒処分の実態に迫る」
―横領の場合、7割以上の企業が最も重い「懲戒解雇」を適用―


民間調査機関の(財)労務行政研究所(理事長:猪股靖 https://www.rosei.or.jp/)では、「懲戒制度に関する実態調査」を2003年以降4年ぶりに実施した。

企業のコンプライアンス意識の高まりや、社員の問題行動の増加に伴い、企業が下した懲戒処分が報道等でクローズアップされるケースをよく目にするようになってきた。懲戒処分の内容については,就業規則等の社内規定で定める必要があるが、現実に発生した事案によっては必ずしも規定の基準で十分とはいえず、企業としてもどの程度の処分が適当なのか判断に迷うケースも多い。本調査では、30のモデルケースを設定し、もしもそのようなケースが起こった場合にはどの程度の処分内容になるのかを、過去のケース等により判断して回答いただいた。

設定したモデルケースのうち、横領(「売上金100万円を使い込んだ」)や情報漏えい(「社外秘の重要機密事項を漏えいさせた」)、酒酔い運転(「終業時刻後に酒酔い運転で物損事故を起こし,逮捕された」)など,近年社会問題化している問題行動については、懲戒処分の中で最も重い「懲戒解雇」を適用している割合が高い。特に、横領した社員に対しては、7割以上の企業が懲戒解雇としている。また、懲戒解雇となった場合の退職金については、4社に3社が全額不支給と答えている。

記事全文⇒ 「企業内の懲戒処分の実態に迫る」

■労務行政研究所 懲戒制度に関する実態調査 07年9月18日 詳細資料
⇒ https://www.rosei.or.jp/contents/detail/2726

●育児支援の短時間勤務制度、企業の約7割で導入(9月18日 住友生命)

住友生命は18日、企業の「子育て支援」に関するアンケート調査の結果を発表した。それによると、育児休業制度の期間は「子どもが1歳6カ月に到達するまで」の企業が76.9%と全体の4分の3を占めている。育児支援のための短時間勤務制度がある企業は72.3%で、その適用期限については、子どもが「3歳まで」とする企業が50.8%となっている。

住友生命 企業の「子育て支援」に関するアンケート調査結果について
⇒ http://www.sumitomolife.co.jp/news/070918b.pdf

●改正道交法、19日施行 飲酒運転に「同乗罪」新設(9月18日 共同通信)

飲酒運転の罰則引き上げのほか、要求・依頼して飲酒運転の車に乗る行為を「同乗罪」として罰する規定を盛り込んだ改正道交法が19日、施行される。

飲酒運転に絡む道交法改正は2001年以来。昨年8月に福岡市で飲酒運転の車に追突され幼児3人が死亡する事故が起きるなど、飲酒運転による悲惨な事故が後を絶たず、さらに罰則を強化することとした。

改正道交法は酒酔い運転の刑罰をこれまでの「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」から「5年、100万円」に、酒気帯び運転を「1年、30万円」から「3年、50万円」に引き上げ。

またドライバーが酒気を帯びていることを知りながら、要求・依頼して車に乗れば「同乗罪」として摘発対象となり、酒酔い運転への同乗が「3年、50万円」、酒気帯びの場合が「2年、30万円」。

一方、ひき逃げについては「5年、50万円」を「10年、100万円」に引き上げた。

●学生無年金訴訟、原告敗訴へ…最高裁弁論開かず28日判決(9月18日 読売)

学生時代に障害を負いながら、任意加入だった国民年金に加入していなかったために障害基礎年金を受け取れなかった元大学生ら5人が、年金の不支給処分の取り消しなどを国に求めた2件の訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(津野修裁判長)は18日、判決を今月28日に言い渡すことを決めた。

最高裁が原告、被告双方の主張を聞く口頭弁論を開かずに判決期日を指定したことで、原告側の請求を棄却した2審判決が確定する見通しとなった。

同種訴訟は全国の約10地裁に相次いで起こされたが、国が20歳以上の学生を強制加入とする措置を取らなかったことが、立法の不作為に当たるかどうかなどが争点となり、下級審で判断が分かれていた。

5人は20歳以上の学生の国民年金加入が任意だった1991年3月以前に、年金に未加入の状態で重度の障害を負ったが、障害基礎年金を支給されなかった。

5人が訴えた二つの訴訟で、1審判決は「学生無年金障害者に何の措置も講じなかったのは、20歳以上の学生が年金を受け取れない差別を生じさせ、法の下の平等を定めた憲法に違反する」として、1人当たり500万〜700万円の賠償を命じたが、2審判決は、原告側の逆転敗訴となった。

●「転職で収入増」最高の35.3%・4〜6月、中堅層にも波及(9月18日 日経)

雇用情勢の改善を受け、転職者の賃金上昇が鮮明となってきた。総務省の労働力調査によると、今年4〜6月期に転職し、前職より収入が増えた人は124万人と前年同期比で5万人増えた。転職者全体に占める比率は35.3%と過去最高を更新した。企業の人手不足が広がり労働需給が引き締まる中、賃金上昇の動きが若年層から中堅層にも波及してきた。転職市場が拡大し、平均賃金の押し上げ要因になる可能性もある。

総務省が集計を始めた2002年以降、転職者のうち「前職より収入が減った人」の割合は常に「収入が増えた人」の割合を上回ってきた。4〜6月期の収入が減った人の割合は36.5%と収入が増えた人の割合をわずかに上回ったが、差はかなり縮まってきた。

総務省 労働力調査詳細結果(速報)平成19年4〜6月期平均結果の概要
⇒ http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/4hanki/dt/index.htm

●医療保険の「原価」初公表・大手生保4社は30%台(9月18日 日経)

生命保険会社の販売する医療保険で、保険料に対する保険金支払いの比率が3割前後であることが分かった。生保各社が今夏にまとめたディスクロージャー誌で初めて明らかにした。

この比率は医療保険の「原価」を示す。年度中に支払った保険金や給付金を保険料収入で割った数値で、「発生率」と呼ばれる。金融庁が2006年度からの開示を求めていた。開示対象は医療保険、がん保険など「第3分野」の商品だ。

●06年度の育児休業取得率、女性は88%・政府目標超す(9月16日 日経)

厚生労働省の調べによると、2006年度の育児休業の取得率は女性が88.5%と03年度の調査(73.1%)を15.4ポイント上回った。大企業を中心に女性が育児休業を取りやすい環境づくりが進み、政府目標(取得率80%)を初めて上回った。一方、男性は0.57%にとどまる。03年度と比べ0.13ポイント上昇したが、依然、政府目標の10%を大きく割り込んでいる。

取得率を企業規模別にみると、女性は大企業(従業員301人以上)で03年度比13.7ポイント上昇し、94.1%に達した。中小企業(30人以上300人以下)は16.1ポイント上昇の80.2%。企業規模による取得率の差は依然、大きい。

厚労省は「大企業と中小企業は人員配置にどれだけ余裕があるかなどの点で異なり、育児休業の取りやすさの差につながっている」と分析する。

【 育児休業制度 】

一定の期間、育児のために休業することを認める制度。 育児・介護休業法の2002年4月の改正で、短時間勤務などの対象となる子の年齢が1歳未満から3歳未満に引き上げられた。05年4月には育児休業は必要な場合に子が1歳6カ月になるまで延長できるようになり、小学校入学前の子に対する年5日までの看護休暇も創設された。 働く女性の急増や人手不足を背景にこの制度を導入する企業は多い。ただ実際の運用では職場復帰後の処遇などで企業が解決すべき問題も多い。

●後継者不足の中堅・中小企業 大手商社に身売り増加(9月16日 産経)

少子高齢化などのあおりを受けて事業継承に困った中堅・中小企業の創業家が、大手商社に身売りする例が増えてきた。この手の相談は銀行が中心だったが、事業転売やMBO(経営陣による事業買収)といった手法を前提とする金融機関よりは、「安心して任せられる」という経営者が増えているという。この背景には、服飾や食品などの消費者に近い分野に力を入れている商社の「川下戦略」もあり、後継者問題に悩む事業主の“駆け込み寺”となっている。

中小企業庁の調べでは、20年前に9割を占めた中小企業経営者の親族内における事業承継は、現在6割に低下。社長の平均年齢も52歳から58歳に上昇した。少子高齢化に加え、子息が後継を望まない例も増えた。市場の多様化で、同族経営では事業の維持が難しくなることもある。

これまで承継の相談先では銀行や証券会社など金融機関が中心だったが、最近は投資ファンドにも「抵抗がなくなってきたようで、問い合わせが増えた」(国内大手ファンド)という。

だが、苦労して創業した事業を継続してほしいという創業者も多いようで、商社人気は強い。もっとも、「帳簿の不備など問題を抱えた企業もあり、慎重に対応している」(三井物産)と全社を救えるわけではないという。