ついに「改正労働基準法」が可決・成立!(09年1月号)

ついに「改正労働基準法」が可決・成立!

◆審議入りから1年8カ月の難産

平成19年3月の閣議決定を経て長らく国会審議入りしていた「改正労働基準法案」が、1年8カ月を経て、ようやく成立しました。

本法の施行は平成22年4月とまだ先ですが、「月の時間外労働が一定時間を超えた場合の賃金割増率のアップ」と「労使協定締結による5日以内の時間単位での年次有給休暇制度の創設」が大きな柱である本改正は、今後の労務管理実務に大きな影響を与えるものです。

ここでは、それらの内容を確認しておきます。

◆改正労働基準法の内容(1)

本改正の1つ目の柱は、「月の時間外労働が一定時間を超えた場合の賃金割増率のアップ」です。月の時間外労働時間が45時間を超え60時間までの場合の割増賃金率については、2割5分以上の率で、労使協定で定める率とし(努力義務)、60時間を超えた場合の割増賃金については5割増とする、という内容です。

上記の「60時間」の部分については、当初の案では「80時間」とされていましたが、野党などの強い反対により、審議のうえ修正されました。

◆改正労働基準法の内容(2)

本改正のもう1つの柱は、「労使協定締結による5日以内の時間単位での年次有給休暇制度の創設」です。労働者の過半数で組織する労働組合(労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者)との労使協定で「時間単位で有給休暇を与える労働者の範囲」、「時間を単位として与えることができる有給休暇の日数(5日以内)」などを定めることにより、従来よりも細かい単位で有給休暇を取得できるとする内容です。

時間単位で細かく取得できるようにすることにより、近年落ち込んでいる有給休暇取得率アップにつなげることが、本改正の目的です。

◆施行日と中小企業への猶予

改正法の施行日は「平成22年4月1日」と定められており、企業においては就業規則の整備や労使協定の締結などの対応が必要となりますが、割増率のアップの規定については、「中小事業主の事業については、当分の間、適用しない」とされています。

なお、ここでいう「中小事業主」とは、「その資本金の額又は出資の総額が3億円(小売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については5,000万円、卸売業を主たる事業とする事業主については1億円)以下である事業主及びその常時使用する労働者の数が300人(小売業を主たる事業とする事業主については50人、卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については100人)以下である事業主を」をいいます。

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◆改正労働基準法〔平成22年4月施行〕実務対応と注意点◆
・法改正のポイント・改正法への実務対応
・賃金計算の注意点(事例)・改正法の問題点・改正条文

http://kawamura-sr.blogdehp.ne.jp/article/13361858.html


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