「育児休業制度」「短時間勤務制度」の運用状況(09年10月号)

「育児休業制度」「短時間勤務制度」の運用状況

◆厚生労働省の調査結果から

厚生労働省から、2008年度の「雇用均等基本調査」の結果が発表されました。

この調査は、男女の雇用均等問題に関する雇用管理の実態を把握することを目的に毎年実施されていますが、2008年度は、育児・介護休業制度や子の看護休暇制度の運用状況等についての調査でした。

◆事業所規模・男女による差が大きい制度導入割合

この調査によれば、「育児休業制度」に関する規定がある事業所の割合は66.4%で、2005年度の調査に比べて4.8ポイント上昇しています。規定がある事業所の割合については、企業規模による差が大きく、事業所規模が5人以上の場合は66.4%であるのに対して、30人以上の場合では88.8%となっています。

2008年3月末までの1年間に本人または配偶者が出産した人のうち、同年10月1日までに育児休業を開始した人の割合は、女性では昨年より0.9ポイント上昇して90.6%になり、初めて9割を超えたのに対し、男性は昨年より0.33ポイント低下して1.23%となり、0〜1%台で低迷が続いています。

女性の取得が広がっている中、仕事への影響や復帰後の不安などから、男性の取得が進んでいない現状が浮かび上がっています。

◆女性「10〜12カ月未満」、男性「1カ月未満」が最多

育児休業の取得期間については、女性では「10〜12カ月未満」(32.0%)が最も多く、次いで「12〜18カ月未満」(16.9%)となっており、5割近くが10カ月以上となっています。

一方、男性では「1カ月未満」(54.1%)が最も多く、5割超が短期間で復職している状況です。

育児休業取得者があった際の雇用管理としては、「代替要員の補充を行わず、同じ部門の他の社員で対応した」(45.9%)が最も多く、次いで「派遣労働者やアルバイトなどを代替要員として雇用した」(35.7%)、「事業内の他の部門または他の事業所から人員を異動させた」(21.7%)と続いています。

◆「短時間勤務制度」の活用も広がる

その他、育児のための「短時間勤務制度」を導入している事業所の割合は38.9%と、2005年度に比べて7.5ポイント上昇しました。

利用可能期間についても、小学校就学時以降まで「短時間勤務制度」を活用できる事業所は15.0%となり、6ポイント上昇しています。

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●育児・介護休業法改正後の介護休暇、対象家族の範囲―厚労省
 (09年10月13日 ケアマネジメントオンライン


厚生労働省は10月13日、育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)の改正についての詳細をトピックスとして同省のホームページに掲載した。

育児や介護を行う労働者の仕事と家庭の両立をより一層推進するために改正された同法は、4月21日の閣議決定を受けて9月30日施行となった。改正により創設された介護のための短期の「介護休暇」は、要介護状態にある家族の介護をしている労働者は年5日、要介護対象者が2人以上であれば年10日を上限として休暇を取得できる。

要介護状態とは2週間以上、常時介護を必要とする状態で、対象家族とは配偶者(婚姻の届け出をしていないが事実上婚姻関係同様者を含む)、父母、子、配偶者の父母、同居し扶養している祖父母、兄弟姉妹、孫を指す。

これまでの「介護休業」では、介護の対象となる家族1人につき93日まで仕事が休めるほか、介護休業とあわせ93日までの勤務時間短縮などの措置が認められているが、家族の通院に付き添うなど介護者が短期の援助がしやすいように介護休業に加えて介護休暇が新設された。

また同省では、労働者と会社との間で育児・介護休暇の取得などをめぐりトラブルが生じた場合、解決に向けた援助を行う育児・介護休業法に基づく紛争解決援助制度を9月30日にスタートさせた。都道府県労働局長による指導や勧告を行うものと、弁護士や学識経験者などの調停委員による調停の2種類の援助があり、調停は2010年4月1日に開始される。

■改正育介法の「省令・指針の改正案」について
 (09年10月13日 労務安全情報センター
労働・SPOT情報&ニュースNo181

6月24日可決成立した育介法の目玉改正である「所定労働時間の短縮措置の義務化」。これには例外も認められているが、その内容が明らかになった。

指針案によると、「所定労働時間の短縮措置を講ずることが困難な業務」は、次に掲げるものが該当する(例示=下記に限定されるものではない)とした。

ア)業務の性質に照らして、制度の対象とすることが困難な業務
−国際路線等に就航する航空機の客室乗務員の業務
イ)業務の実施体制に照らして制度の対象とすることが困難な業務
−労働者が少ない事業所において、当該業務に従事しうる労働者数が著しく少ない業務
ウ)業務の性質及び実施体制に照らして、制度の対象とすることが困難な業務
−流れ作業方式による製造業務
−交替制勤務による製造業務
−個人ごとに担当する企業、地域等が厳密に分担されていて、他の労働者では代替が困難な
 営業業務

その他省令・指針案の全体像
⇒ http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/10/dl/s1002-6a.pdf

■育児・介護休業法の改正について(09年10月13日 厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/tp0701-1.html

○育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び
 雇用保険法の一部を改正する法律の概要

(PDF:516KB) http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/090701-3.pdf
○リーフレット 育児・介護休業法が改正されました!
(PDF:4,158KB) http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1e.pdf
○リーフレット 育児・介護休業法に基づく紛争解決援助制度がスタートします。
(PDF:1,188KB) http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1f.pdf
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参考:人事労務の時事解説
「短時間正社員」定着促進のための助成金拡充へ(09年7月号)
育児・介護休業法改正案のポイント(09年6月号)
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●育児短時間勤務の義務化―正社員の働き方見直しに
(09年8月31日 三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

・育児短時間勤務の義務化による問題の顕在化 ・企業の取り組み課題3つ
サーチ・ナウ〔平田薫 経済・社会政策部主任研究員〕
http://www.murc.jp/politics_c1/search_now/2009/08/sn_090831.html
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